デビュー10周年を迎える、遊助が語る「濃厚な10年間!」【後編】
横浜ウォーカー
横須賀市出身、俳優・タレントとして活躍する上地雄輔が、ソロアーティスト・遊助としてデビューし、10周年を迎える。テレビ番組「クイズ!ヘキサゴンII」から、思わぬ形でスタートした遊助としての活動。初のオールタイムベスト「遊助 BEST 2009-2019 ~あの・・あっとゆー間だったんですケド。~」をはじめ、その濃厚な10年を語ってもらった。

ーーこのオールタイムベスト「遊助 BEST 2009-2019 ~あの・・あっとゆー間だったんですケド。~」。相当、気合いが入っていますよね。これだけの曲数ができていることもすごいですが、正直さを全ての曲で感じます。
遊助 自分でも不思議ですけどね。よく思い浮かんでくるなって。
ーー忙しい中で、作詞をして、みなさんと曲を作っていくんですよね。
遊助 うん。でも慣れちゃったんですよね。若いころに、めちゃくちゃバイトしながらでも、うわーって遊んだり。その後、うわーって売れて、寝ないで働いていたり、そういうことに慣れちゃって。
ーー思い入れのある曲は?
遊助 やっぱり、最初と最新かな。全部、めちゃくちゃ思い入れがあるんですけど、毎回、この曲が一番だと思ってやってるから、結局、最新曲が一番いい曲だと思っているし、それぞれの時代の曲も新しい感覚で歌えているので、全部が一番なんですけど(笑)。あらためてラインアップを見ると、最初の「ひまわり」は、いろんな思いがあったりするし、「History Ⅶ」(初回生産限定盤Bに収録)は、これから先、作り続けていく上で、いいスタートを切るための曲になったと思います。
ーー「ひまわり」は、やはり!
遊助 この曲を作らなかったら、今ここにいないと思うから。あの時、曲をこっそり作ってなかったら、今ここにいなかったなって思うし。本当に不思議です。幸せに思うことも、苦しかったこともたくさんありますけど、今でもこうやって、また、「次の曲どうしようかな」とか「みんながどう受け取ってくれるかな」とかって、ワクワクしたりとか。ライブも「どういう出会いがあるかな」ってドキドキワクワクできるのは、この曲があったからこそ。もちろん責任とプレッシャーがありますけど、そういう戦える場所に混ぜてもらって、楽しめる空間を作ってもらえたのは、やっぱり応援してくれる人たちのおかげだなって。最初はとまどったけど、応援してくれる人を動かせたのは「ひまわり」なのかなって。
ーーこの曲が未来を開いた?
遊助 未来を開いてくれたのは、応援してくれる人たち。そのはじめの一歩が「ひまわり」という感じかな。ほんと、「アーティストとして、打ち上がっていきなよ!」って引き上げてくれたのは、応援してくれた人たちですから。
ーーおもしろいですね。こういう形のアーティストっていないから。
遊助 他になんと説明したらいいかわからないっていうか。ほんとに1mmも想像してなかった。普通は、オーディションとか、音楽学校を出てるとか、路上ライブとかバンドをやっててとか、なんでしょうけどね。
ーー「History Ⅶ」はⅠからⅥを続けて聴くと、この10年が凝縮されていて、新章へ向かうところまで描かれていて圧倒されました。
遊助 ありがとうございます。めまぐるしく、景色がどんどん変わっていきましたね。
ーーそれが、早いだけじゃなくて濃いっていう。
遊助 ギトギトですよ(笑)。胃もたれする10年。
ーー通常盤に収録される新曲「もぉ10年 遊turing 10年前の俺」には、10年前のことがつづられていますが、歌詞に「横須賀」とか「ハマスタ」などのワードもありますが、遊助さんにとって、地元とはどういう存在ですか。
遊助 「横須賀」とはいえ、地元と呼んでいいのかって感じできちゃったんですよね。僕は、両親とも共働きで、保育園のときから、住んでる学区の学校に通ったことがなくて、おじいちゃんおばあちゃんの家だったり、ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんの家だったり、近所のおじさんおばさんの家だったり、親の同級生の家に面倒みてもらったりしてたから……。少年野球もそうで、地元とは違うチームに入ってたし、中学校のクラブチームは電車で通うような場所だった。いろんなところを転々としてた。うわーーって楽しんで、下校ってなると、俺だけ一人。寂しさがないといったら嘘で、「何、この気持ち!?」みたいな。チームでもキャプテンとか、クラスでも学級委員とかやらせてもらいながら、はしゃいだりもしているんですけど、なんかこう、ぽっかり心に穴が空いているというか。「じゃあね」ってなると、電車でひとり、いつも空を見あげたりしていました。

ーー所在ない感じですね。
遊助 それは今も同じで、役者の中では「役者じゃない」、タレントの中では「役者や音楽やってるし」とか、アーティスト同士の飲み会だと「遊助はアーティストじゃないもんね」とかって言われるのと同じですよね。「いろんなジャンルで多才」みたいなことを言っていただけることもあるんですけど、なんかこう「地元に入れてくれない」感覚があって。でも、みんなが作ってくれた遊助のステージは、やっと落ち着けるような「地元」を感じることができたから、もうちょっと続けてみようかなって。音楽があったからこそ、つながった仲間がいて、こういう話もできて。大変だし、いろいろあるけど「嫌いじゃない」みたいな。
ーーそれは、やめられないですね。10周年を記念して、2月28日(木)には日本武道館公演、3月11日(月)には大阪城ホールでのライブも控えています。
遊助 頑張りますよ! 最高のライブにします!!
ーーちなみに、毎回、神奈川のおすすめスポットを聞いているのですが。
遊助 (「横浜ウォーカー」2019年2月号をめくりながら)「イチゴ狩り」あ、三浦半島!? めちゃくちゃ行ってましたよ。
ーー三浦半島ですか?
遊助 いろいろあるんですよ。「いちごはうす西脇」「いちごはうす嘉山農園」両方行ってるな。
ーーイチゴ狩りお好きなんですか?
遊助 三浦半島は、友達も多かったから。安くていろいろ楽しめるんですよ。イチゴ狩りだけ、ちょっと贅沢していくじゃないですか。そして、帰りに、友達の家に寄って、スイカをもらったり大根をもらったりして。実家にいろんなものを持って帰るっていう。それが、イチゴ狩りの楽しみ方でした(笑)。

遊助
1979年、横須賀市出身。2009年3月11日、1stシングル「ひまわり」でソロデビュー。300万ダウンロード超えの大ヒットを記録し、「第60回NHK紅白歌合戦」に出場。2018年8thアルバム「あの・・こっからが山場なんですケド。」にいたるまで、俳優・タレント業と並行してコンスタントに活動。2019年はオールタイムベストのほか、2019年2月28日(木)日本武道館、3月11日(月)大阪城ホールでの10周年記念ライブを予定している。
構成・取材・文=古城久美子/撮影=映美/ヘアメイク=平山直樹、矢澤睦美(wani)/スタイリング=井元文子(クリエイティブギルド)/衣装協力=VANS、elephant TRIBAL fabrics
横浜ウォーカー編集部
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