1泊5食で、行くぜ福島! 激戦区の旨いラーメンを食べ歩く旅・郡山編
東京ウォーカー(全国版)
ラーメン王国・福島の中でも激戦区の一つである郡山市。今回は1泊5食の想定で、タイプの異なる5店をピックアップ。名店の味を食べ比べる旅に出てみよう。〈■情報は発売中の「ラーメンWalker福島2019」より〉
郡山ブラックと福島鶏白湯の二枚看板「麺屋 信成」

郡山のご当地麺と言えば、郡山ブラック。「麺屋 信成(しんせい)」(郡山市堤2-233-1)は、郡山ブラックの進化系とも言える真っ黒なスープの「黒醤油」(味玉入り・950円)で人気の名店だ。コクのある醤油スープと黒胡椒がインパクト十分。醤油が香る透明感のある旨味が魅力で、国産豚肩ロースとモモ肉の合い盛りチャーシューもボリューム満点と好評。一方、黒醤油と並ぶ名物の、数量限定「福島鶏白湯」(800円)は鶏の旨味が凝縮。会津地鶏など福島三大鶏を用いた、復興への思いが詰まる一杯だ。
名店・とら食堂の系譜を真摯に継ぐ味「手打中華 特札堂」

郡山市は、白河ラーメンで有名な白河市にも比較的近い。「手打中華 特札堂」(郡山市図景2-9-7)は、白河市の名店「とら食堂」で研鑽を積み、その系譜を真摯にたどる味わいを郡山で再現する店だ。やや濃い目の琥珀色をしたスープは、鶏の風味と炭火でいぶしたチャーシューの薫香を満々とたたえる。竹竿を操り手打ち熟成を経た麺は、歯を押し返す弾力とくちびるを翻弄するようなしなやかさ。「中華そば」(680円)は、数種の鶏ガラと丸鶏をメインにした澄んだスープに鶏油が散る。具はオーソドックスながら新鮮さと素材のよさが光り、スープと麺、2つの主役を盛り上げてくれる。
多彩な創作メニューが高評価の実力派「らぁ麺 おかむら」

ラーメン好きの郡山市民を魅了する店へも立ち寄りたい。「らぁ麺 おかむら」(郡山市西ノ内2-10-12)は、鶏の旨味を存分に引き出したスープが極上。白湯と清湯の2本柱で、それぞれに塩と醤油をラインナップする。丸鶏と伊達鶏のガラを7時間煮込む白湯は、隠し味のポルチーニ茸により重層的な味わいに。濃厚塩鶏そば(750円)は、鶏のエキスを極力抽出した、旨味があふれる白湯スープ。濃厚というネーミングながらも、あと味はむしろあっさりしている。水・木曜限定の創作麺も、ラーメン好きの間でつねに話題だ。
じわりとしみる、会津地鶏の塩ラーメン「地鶏ラーメン ありがとう」

会津地鶏を駆使する人気店もある。「地鶏ラーメン ありがとう」(郡山市昭和2-2-15)は、地鶏ラーメン研究会・阿波家(栃木)ののれん分け。会津地鶏の胴ガラとモミジを主体に、牛骨や煮干しなど多彩な素材を加えて煮込むスープはじわりとしみる味わいだ。数量限定の「塩ワンタンメン」が人気だが、今回は「塩バターラーメン」(750円)を紹介。北海道・倉島牧場の天然バターは、コクの違いが歴然だ。バターが淡麗スープに溶けていく過程で、味わいが洋風に変化していくのが魅力。この味変のとりこになるファンが多い。
極太のつけ麺で圧倒「自家製麺 じゃじゃ。」

最後は気鋭店で、“攻撃的”なつけ麺を。「自家製麺 じゃじゃ。」(郡山市西ノ内2-19-12)の桑原尚人店主は、“しょっぱい美学”を掲げる福島市の人気店「自家製麺 くをん」の元店長。修業先と同様に自家製麺を看板に据え、小麦粉の香りを重視した歯応え抜群の極太麺で人気が爆発した。特製つけ麺(並)(1,050円)は、茹で上がりが並盛りでも600gと、まさに自家製の麺を楽しむための一杯。トッピングも豪華で、低温調理の豚肩ロースに、ブロックチャーシューに加えて「那須御養卵」の味玉がオン。濃厚なつけ汁と極太麺のハーモニーもたまらない。
※それぞれ、メニューや価格は「ラーメンWalker福島2019」発売時のものです
【ラーメンWalker福島2019 編集部】