多部未華子「スタッフもキャストもみんな、中島監督に恋をしていたと言ってもいいぐらい、『監督のためなら』という思いがあったと確信しています」

東京ウォーカー(全国版)

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映画「多十郎殉愛記」に出演!


多部未華子さんは、主人公の長州藩浪人・清川多十郎に好意を寄せる町娘・おとよを演じている


「木枯らし紋次郎」シリーズなど、50年以上に渡って娯楽大作を世に送り出してきた中島貞夫監督の20年ぶりの長編時代劇「多十郎殉愛記」。高良健吾さん演じる主人公の長州藩浪人・清川多十郎に好意を寄せる町娘・おとよ役で多部未華子さんが出演している。撮影でのエピソードを交えて、本作への思いと見どころを語ってもらった。

【写真を見る】多部未華子さん「脚本を読んでいても昔ながらの映画という印象を受けましたし、京言葉を使うというのも自分にとっては挑戦でした」


―「多十郎殉愛記」への出演が決まった時、どんな気持ちでしたか?

「オファーをいただいた時、マネージャーさんから『今まで求められた役柄とは違った役だよ』と言われました。脚本を読んでみると、私が演じるおとよは、一途にひとりの人を待ち続け、強さもありながらひとりの男性を支えていくという女性だったので、たしかにこれまでに演じたことがないと思って、この役を新鮮に感じました。脚本を読んでいても昔ながらの映画という印象を受けましたし、京言葉を使うというのも自分にとっては挑戦でした」

―制作会見の時に、「中島監督のために頑張ります。これは恋かもしれません」と言っていましたが。

「とてもステキな監督で、現場でキラキラしていました。現場にいるのが本当に楽しいんだろうなと思いましたし、杖も必要ないのではないかと思うぐらい快活に動かれていて、スタッフさんもキャストもみんな、中島監督に恋をしていたと言ってもいいぐらい、『監督のためなら』という思いがあったと確信しています」

―そう感じた理由は?

「監督の人柄ですね。映画を愛し、ちゃんばらを愛し、役者のことも信頼して今まで映画を作ってこられた方なんだと思いましたし、具体的に何か言葉にして言われたというわけではありませんが、どこか私も信頼されていると感じました」

「監督の思いに自分が応えられるかどうか不安はありましたが、たくさん勉強をさせていただこうと思って撮影に臨みました」


―現場の全員が「監督のために」と一つになっていたということですね。

「はい。20年ぶりの作品ということもありますし、監督がこの作品にかける意気込みも、ほかの方を通じてうかがっていたので、その意気込みに自分も乗っかることができることは幸せなことだなって。監督の思いに自分が応えられるかどうか不安はありましたが、たくさん勉強をさせていただこうと思って撮影に臨みました」

―時代劇は「大奥」(「大奥〜誕生」12年TBS)で経験されていますが、また役柄も違いますし、所作など、演じる上で大変だったことも多かったのではないですか?

「大変でした(笑)。『大奥』から時間も経っているので記憶が曖昧なことも多かったですし、今回は町娘の役ということもあり、所作なども違ってくると思いましたので、京都の撮影所では全面的に『わかりません』とアピールをして、『一から学ばせてください』というスタンスでした」

「私も一途な恋がしたいというか、一途なのが普通かなと思っています」


―中島監督からどんなアドバイスをいただきましたか?

「撮影に入る前は『女は強い』『おとよは、母性愛が強い』とよくおっしゃってました。現場に入ってからは、着物の掴み方などの手の動き、振り返り方、男が名残り惜しくなるような去り方など、セリフや感情ではなく、動きについてアドバイスをいただくことが多かったです。着物なので、座る時にすそのあたりを整えて座ったりしていたのですが、『町娘なので、もうちょっと雑な座り方がいい』と言われたのですが、ちょっと雑にというのがどの程度なのか難しくて大変でした(笑)」

―多部さんから見た、おとよの人物像を教えてください。

「芯の強い女性だと思います。多十郎や多十郎の弟の数馬を支えたりすることで、自分の居場所を見つけて強くなっていくという印象があります」

―多十郎への一途な思いが描かれていますが、恋愛観など、おとよと重なる部分は?

「私も一途な恋がしたいというか、一途なのが普通かなと思っています。危険な男性に惹かれる気持ちもわかりますけど、恋愛の相手として多十郎のような男性は私の中では絶対にないので(笑)、しっかり見定めたいと思っています」

―多十郎役の高良健吾さん、数馬役の木村了さんの印象はいかがでしたか。

「多十郎は朴訥としたイメージなので、何となく高良さんにピッタリだなと思っていました。でも、実際にお会いすると『昨日何を食べたの?』など、よくコミュニケーションをとってくださる方なので、多十郎とは違う感じでしたね(笑)。木村さんは私と同い年で、撮影が始まると集中されていましたが、合間にはフランクに話しかけてくださって、現場はとても和やかでした」

「『多十郎殉愛記』は最近の映画にはない作風なので、新鮮に観ていただけるんじゃないかと思います」


―最後に、読者に向けて本作の見どころを教えてください。

「終盤の多十郎の壮絶な戦いのシーンは、何か月も前から準備していたと高良さんから聞いていましたし、実際に完成した作品を見ても、惹きつけられました。『多十郎殉愛記』は最近の映画にはない作風なので、新鮮に観ていただけるんじゃないかと思います。ぜひ映画館でちゃんばらを楽しんでください」

撮影=石塚雅人 取材・文=田中隆信 ヘアメイク=倉田明美(cinq NA)、スタイリスト=轟木節子

ウォーカープラス/野木原晃一

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