台湾ランタンフェスティバル密着取材!どまつり代表・名古屋学生チーム『鯱』、大舞台で躍動!
東海ウォーカー
元宵節(小正月)を祝うイベントとして開催され、今や世界中から観客が押し寄せる大イベントに発展した「台湾ランタンフェスティバル」。今年は記念すべき30回目とあり、開催前から大きな注目を集めた。このランタンフェスティバルでは毎年、台湾と日本の交流の一環として、北海道や名古屋からダンスチームを招待。名古屋からは「にっぽんど真ん中祭り」(通称どまつり)の代表として、名古屋学生チーム『鯱』が招待され演舞を披露した。地元チームが台湾の地で躍動する姿を、東海ウォーカースタッフが追った!
第一回目の「どまつり」から参加!名古屋学生チーム『鯱』とは?

「どまつり」とは、「観客動員数ゼロ=全員参加型」をコンセプトにした、名古屋を代表するビッグイベント。国内はもちろん世界中から200を超える踊りのチームが集まり、華麗な演舞を披露し合う。20回目の開催となった昨年は初となる4日間開催を行うなど、最高の盛り上がりを見せたのも記憶に新しい。元号が改まり新時代の幕開けとなる2019年は、8月22日(木)から8月25日(日)までの4日間開催が決定!今年も名古屋の街を熱く盛り上げてくれること間違いなしだ。
名古屋学生チーム『鯱』は1996年に誕生したチームで、東海地方の大学生を中心に構成されている。「どまつり」には第1回から参加しており、まさに「どまつりの顔」的な存在だ。2017年にはどまつり大賞を受賞するなどの実績を残す実力派で、地元で圧倒的な人気を誇る。また、6月に札幌で開催される「YOSAKOIソーラン祭り」にも参加するなど、他地域との交流にも積極的。2014年からは「台湾ランタンフェスティバル」にも出演しており、活躍の場を世界にも広げている。2019年2月18日、今年も「台湾ランタンフェスティバル」に出演するべく、『鯱』の24代目メンバーが名古屋を飛び立った。彼らの奮闘を、舞台裏まで徹底レポート!
今年の台湾ランタンフェスティバルは南部の屏東
台湾の桃園国際空港へ降り立った一行。そのままバスに乗り込み、台湾南部の中心都市・高雄へ移動した。その距離、およそ330km!長旅の疲れもなんのその、バスの中は大いに盛り上がり、メンバーたちは士気を高め合っていた。明日の本番に備え、初日は移動のみでホテルへチェックイン。宿泊地の高雄や会場となる屏東は熱帯地域に属しており、バスを降りた瞬間に日本や台湾北部とは異なる生温い風を感じた。明日の本番は、気温が高いなかでの演舞となりそうだ。

会場に到着。メインステージのリハーサルへ!

2月19日、高雄からバスで移動すること約40分、今回の会場となる屏東に到着。この地域で多く水揚げされ、日本にも多く輸出されているミナミマグロをモチーフにした高さ16mの巨大ランタンが出迎えてくれた。さて、まずは本番を前にメインステージのリハーサルが行われる。


無事にリハーサルを終えたメンバーに話を聞いてみた。『鯱』では、メンバー全員が「鯱ネーム」(チーム内でのニックネーム)を持っているので、この記事内でも鯱ネームで紹介する。
まずは代表の愛子「24代目の新体制はまだ立ち上がったばかりなので、台湾での演舞で団結力を増したい!」。これからチームを引っ張っていくリーダーだけに、気合は十分だ。
次に、前代表のちゃわん「言葉が通じない中で演舞するのは、表現力を高めることにも繋がると思うのでよい経験になると思います!」。今回は「どまつり」のように得点を競うことはないが、夏に迎える本番へ向けてよいステップとなりそう。
最後に暑い中、大旗を豪快に振るユーチューバー「『どまつり』のステージも暑いんですが、台湾も暑い!でも、大旗をきれいに振るとステージで映えるので、最後までがんばります!」。暑さには慣れているメンバーたちも、日本との温度差にはまだまだ対応しきれていない様子。そんな暑さの中、今度はパレード形式での演舞に臨む!!
灼熱の屏東でパレード演舞を披露!
パレード演舞の前に台湾観光局主催による昼食会が催され、メンバーたちは束の間の休息。漁業が盛んな屏東らしく、海鮮料理のおいしさは抜群だった。メンバーたちも本番を前に緊張が少しほぐれたよう。



さて、昼食会を終えいよいよパレード演舞のスタート!会場には多くの人が押し寄せ、パレードが始まるのを心待ちにしている。『鯱』のメンバーたちも、スタンバイ完了!



今回の「台湾ランタンフェスティバル」では、この1年ずっと踊り続けてきた「負けんな、しがみつけ!」という作品を披露。2019年のどまつりに向け新曲に挑むため、この曲を披露する機会も残すところわずか。心を込めて踊る。



それにしても、屏東は暑い!2月ながら気温はなんと30℃を超えている。アスファルトの照り返しもあり、体感温度はそれ以上だ。そんな中、移動しながら4回連続で踊るというハードな演舞。踊る前は暑さに対する不安を訴えるメンバーもいたが、いざ路上に出るとギアを一気に上げたようにパワフルな演舞を見せた。そして、台湾の人々も熱く、最後まで大きな声援を送り続け、メンバーたちを勇気づけてくれた。おそらく、日本語の歌詞や言葉はほとんど通じていないと思われるが、会場がひとつになっていく瞬間を確かに感じた。


今回、地方車(じかたしゃ)からの音声が聞こえづらく、演舞を中断せざるえないトラブルもあったがメンバーは冷静。その時間を沿道に集まった観客とふれあう時間にあてるなど、臨機応変に対処するメンバーたちはとても頼もしかった。さあ、ハードな4回の演舞を笑顔で終えることができ、残すはメインステージのみ!
記念すべき30回目の「台湾ランタンフェスティバル」
ここで『鯱』が参加している「台湾ランタンフェスティバル」について紹介しよう。旧暦の1月15日に行われている恒例のイベントで、開催地は毎回異なる。30回目を迎える今年は台湾南部の屏東で盛大に開催された。メイン会場である大鵬湾エリアをはじめ、3つの会場に約1万6000個のランタンが並ぶ様は壮観そのものだ。




2020年の「台湾ランタンフェスティバル」は、台湾中部の台中市での開催が決定している。台中は家や道路など町中がカラフルで楽しい絵に彩られた「虹の村」や、レトロな建築物をリノベーションしたカフェなど、見どころが多い大注目エリア。来年はぜひ台湾を訪れ、「台湾ランタンフェスティバル」と台中の観光を満喫してみては?

メインランタンが点灯!盛り上がりは最高潮に!
日が暮れると大小さまざまなランタンが次々に点灯し、会場は光の渦に包まれる。観客も続々と押し寄せ、メインステージの前は身動きができないほど。『鯱』をはじめ出演者たちに、緊張が走る。さて、多くの人が心待ちにしているのは、なんと言ってもメインランタンの点灯式だ。ミナミマグロをモチーフにしており、高さはなんと16m!ステージ上ではさまざまな式典が行われた後、カウントダウンがスタート。メインランタンが灯り、花火が打ち上がると会場に集まったみんなが一斉にカメラを向けた。プロジェクションマッピングで「TAIWAN」の文字が夜空に映し出されるなど、最新の演出技術にも驚かされるばかり。


会場のボルテージが最高潮に達したところで、間髪を入れずステージイベントがスタート。台北市を中心に活動している「AKB48 team TP」などが登場し、会場を盛り上げた。さあ、『鯱』の出番もいよいよ!!
いざ、踊ろまい!『鯱』パワー全開!!

勢いよくステージに上がり、隊列を整える『鯱』のメンバー。まずはMC担当のうぃっしゅが「ダージャーハオ。ウォーメンスーリーベン…」と中国語であいさつ。たどたどしい中国語に観客からは時折笑いも聞こえたが、感謝の気持ちは伝わったよう。実は裏で何回も中国語のセリフを練習していたうぃっしゅ。きっと曲中以上に緊張したに違いない。




演舞が始まると、会場のボルテージはふたたび最高潮に!『鯱』は毎年台湾で演舞を披露していることもあり、出演者の中でも一際注目度が高い。台湾の『鯱ファン』の熱い声援を受けながら、のびのびと楽しそうに踊るメンバーたちの姿が印象的だった。名古屋が誇る「どまつり」をアピールする役割も担っている『鯱』だが、彼らの演舞は台湾の人々の心に大きく響いたに違いない。万雷の拍手は、メンバーがステージから降りた後もしばらく鳴り響いた。

演舞を終えたメンバーたちに今日の出来を尋ねてみると、「100点満点!」と即答。長い一日を終えさすがに疲れた様子だったが、すべてを出し切った後の曇りない笑顔を見せてくれた。
オフは観光を満喫!
「台湾ランタンフェスティバル」での演舞を終え、翌日はふたたび北部へとバス移動。夕方に人気観光地の九份(きゅうふん)に到着した。台湾滞在も残りわずか。最後まで台湾でのひとときを楽しむ『鯱』のメンバーたちだった。



いよいよ最終日。再訪を誓う
最終日はフライトの時間まで、台北市内を観光。初代総統の蒋介石の功績を讃えて建設された中正紀念堂と、パワースポットとして知られる龍山寺へ。台湾の歴史と文化に触れる、貴重な一日となった。お世話になった台湾とも、一旦お別れ。また、来年も再訪できることを切に願う『鯱』のメンバーであった。



台湾での行程をすべて終え、絆を深めた名古屋学生チーム『鯱』。メンバーの皆が口を揃えるのは「言葉が通じない人たちに、どこまで伝えられるか」ということ。台湾で演舞することにより、表現力により磨きがかかったはず。昨年の「どまつり」では4位という結果に甘んじた名古屋学生チーム『鯱』。チームコンセプトである「眠っている情熱を呼び覚ませ!」という言葉通りアグレッシブな演舞で魅せ、貪欲に大賞奪還を狙ってほしい!
構成・写真=伊藤甲介(東海ウォーカー編集部)/取材・文=安田淳(しらかべ企画社)
東海ウォーカー編集部
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