関西が舞台の青春映画『クレイジーアイランド』で初主演の大役を掴んだ新星・林奈緒美「客観視された自分が詰まった作品」
関西ウォーカー
淡路島と大阪を舞台にした青春映画『クレイジーアイランド 奈緒美の愛と青春と狂気の爆走ロード』が、3月23日(土)より大阪・第七藝術劇場にて公開。島を飛び出し、都会で夢に向かって走り出す少女たちの姿を活写している。主役を務めるのは、2016年までアイドルグループ「ミライスカート」として活動していた林奈緒美。映画初出演で初主演という大役に抜擢された彼女に、成長を感じたと明かす撮影の日々を振り返ってもらった。

大金島で生まれ育った奈緒美は、島の古い風習によって好きでもない相手と結婚することになり、自分の将来に諦めを感じていた。そんなある日、大阪からやってきた梨央奈に出会い、都会への憧れから「こんな島、出てったる!」と島を脱出。大阪に辿り着いた奈緒美は梨央奈と一緒に音楽の道を目指すが、島民たちは奈緒美を連れ戻すために刺客を送り込む。

主人公を演じた林のほか、期待の女優・中尾有伽がもう一人のヒロイン梨央奈役を熱演。クセのあるプロデューサー役には関西でおなじみのメッセンジャー・黒田有が演じている。監督・脚本には『ファミリー・ウォーズ』などで知られる鬼才・阪元裕吾と女優としても活躍する辻凪子、プロデューサーには映画評論家としても知られる田辺ユウキらが務める。

映画初出演にして初主演「頑張るしかない!」
ー本作のオファーを受けた時の心境は?
プロデューサーさんたちに「映画やりたいです!」と自分からアピールしていたんですが、いざ決まったら「え!いいですか?」って正直思いました。
ー映画初出演にして主演ですが、不安はなかったですか?
もう「頑張るしかない!」って、逆に吹っ切れてましたね(笑)
ー林さんはミライスカートの一員としてアイドル活動をされていましたが、2016年にグループを卒業。現在は女優の道を目指すため活動されていますが、以前からお芝居に興味あったと伺いました。
映画やドラマを観るのが好きで、登場人物になりきってみたいという気持ちがずっとあって。あと、作品を作り上げていくことに携わっていきたいという思いもありました。
ー役名も「林奈緒美」ということもあって、作品を通じて林さんの成長ぶりを感じました。
劇中の奈緒美は、ほぼ私と言ってもいいぐらいです。阪元監督が過去の私の動画を全部見てくれて脚本を書いてくれたので、客観視された自分が作品に詰まっている感じです(笑)
ー序盤の奈緒美は、とにかく不機嫌で投げやりですが…。
私もネガティブになると投げやりな感じになるので、すごいリアリティあります(笑)自然体で演じられたんですが、台本を覚えることが始まって。紙に何回も書いてとにかくセリフを覚えましたね。

淡路島と大阪での撮影。撮影中の思い出は?
ー撮影期間は2週間ということで、短い期間で撮り上げるのは大変だったのでは?
撮影自体が初めてだったので大変とは思わなかったんですけど、周りの皆さんが「この現場は大変」って話してて、その話を聞いて大変なんだと実感しました(笑)
ー淡路島と大阪でロケをされたそうですね。淡路島での撮影はいかがでしたか?
淡路島に行ったことがなくて。山の中を散歩する時間があったんですけど、こんなところで育ったなら、劇中の奈緒美も都会に出たくもなるなって思いました。
ー撮影中の思い出などはありますか?
お母さん役の方の実のお子さんが私の幼少期の役だったんです。お母さんがセクシーなシーンを撮る時に、ちょっと子どもには見せられないから散歩に連れてあげてとスタッフさんに言われて、「お母さん、今大変やねん」って車の中で雑談しました(笑)

超個性豊かなキャスト陣との共演
ー『カメラを止めるな!』のどんぐりさんも出演されていますね。「カメ止め」公開前に撮影されていたので、ブレイクにびっくりしたのでは?
撮影現場でもスタッフさんたちが「『カメラを止めるな!』面白いよね」って話をされていて。世間に広まるより先にその会話を横で聞いていたので、得意気な顔ができましたね(笑)
ーどんぐりさんとの共演はワンシーンでしたが、大きなインパクトを残していますよね。
劇中の奈緒美にとって切羽詰まったシーンだったんですけど、どんぐりさんが優しく接してくださって。友達と「カメ止め」を観に行ったときに「どんぐりさん、私の映画に出てる」って自慢しちゃいました(笑)
ーあと、メッセンジャーの黒田さんも出演されていますね。
関西出身なんですごく嬉しかったですね。母親は私の活動にあんまり興味がないんですけど、黒田さんが出演しているって言ったら「え!?」って、初めて私の仕事に食いついてくれて。いい親孝行になりました(笑)
ーほかにも個性的なキャストの皆さんと共演されていますね。劇中の奈緒美が一番平凡だけに、個性的なキャストとのやり取りは相当難しく思えましたが。
タケシ役の安田ユウさんも超個性的でそのままぶつかってくるので、「もう、わからん!』ってなって本気でイラッとしてるのが使われています(笑)

主題歌の作詞にもチャレンジ「劇中の奈緒美を理解できた有意義な経験に」
ー劇中でも大きなポイントとなる主題歌「お別れの歌」ですが、林さんも作詞に挑戦されていますね。
作詞の経験もないし、曲を作る才能もゼロで。阪元監督、辻監督と話合いながら撮影中の1週間ぐらいで書いたので、しんどかったですね。
ー作詞にチャレンジすることになった経緯は?
撮影が始まる2日前ぐらいに阪元監督から電話がかかってきて。夜中だったんですけど出たら「作詞しましょう!」と。その時はとにかく眠くて(笑)台本は覚えなあかんし大変やったけど、阪元監督、辻監督と一緒に作詞した時間は、劇中の奈緒美を理解できた有意義な経験になりました。
ー劇中の奈緒美の気持ちになって書かないといけないですよね。
奈緒美の気持ちに寄り添って歌うことができました。だからこそ、いい時間だったなと。阪元監督から「作詞しましょう!」って言われた時はすごい眠かったですけど(笑)

地元・関西での公開がついにスタート!
ーいよいよ地元・関西で公開が迫ってきましたね。
撮影が1年前なので「やっとだ!」という気持ちですね。関西出身だし、アイドルをしてた時も関西で活動してたので、関西での公開はやっぱり嬉しいです。ファンの方にもようやく観てもらえるので、ワクワクしています!
ー今後、女優としても活躍されると思いますが、次はどんな役に挑戦してみたいですか?
今回は私に近い役だったので、次は真反対の役がいいかも。例えば、本作の梨央奈みたいな引っ張っていく系の女の子とか。
ー憧れの女優さんや共演したい人は?
憧れは宮崎あおいさん。ドラマや映画にも出たいですが、CMを見るのが好きなんでCMに出てみたいです!あと、母親が福山雅治さんが大好きなので、共演できるように頑張りたいです!

映画『クレイジーアイランド 奈緒美の愛と青春と狂気の爆走ロード』は、3月23日(土)より大阪・第七藝術劇場にて公開。順次全国公開予定。
山根翼
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