中島貞夫監督20年ぶりの長編映画で「本物のちゃんばらを復活させたい」 高良健吾主演『多十郎殉愛記』大阪舞台挨拶
関西ウォーカー

84歳の巨匠・中島貞夫監督の20年ぶりの長編劇映画『多郎殉愛記』が4月12日(金)より公開。14日(日)に大阪の梅田ブルク7で本作の大阪舞台挨拶が行われ主演の高良健吾、中島貞夫監督が登壇した。


『多十郎殉愛記』は中島監督の「京都撮影所の伝統であるちゃんばらの魅力を次の世代に伝えたい」という熱い思いから製作された時代劇。監督は「ちゃんばらは日本映画界が生み出した最高のパフォーマンス芸術」と語る。「斬る、斬られるという命のやり取りですからいい加減な修練では出来ない。でもいつの間にか最後にワルを叩っ斬るだけのものになってしまった。男の心の中が浮き彫りになっていくような本物のちゃんばらを復活させたかった」という想いを口にした。高良演じる多十郎の履くふんどしが衣装合わせで一番時間がかかったと振り返り、「ふんどしの色や長さにもこだわっていてそこにキャラクターの人間性が見える」と監督がそんな小道具にも悩みながら選んでいったと語った。

また5月から変わる新元号にちなんで『令和に対する抱負』を考えてきたという2人。高良は『アイロンがけ』のフリップを掲げ「最近買ったばかりなので」と紹介。「元々シャツが好きで皺になっているのが嫌なんですよ。ちゃんとかけていこうかなっと。今着てる服も自分でかけたんですけどなかなか難しい」と話す。対して中島監督は照れながらフリップを白紙で回答し「この歳だと俳優とは『爺さまと孫』の関係になっていて、次があると思って仕事をしてないです」「でも、こういう映画にもっと反応があればやってみたいという気持ちはありますが白紙にさせてください」と答えた。すると観客から惜しみ無い拍手が送られ監督への次回作への期待が高まった。

中島監督はかつて存在した映画館『梅田東映』のことを思い出し「真夜中にヤクザ映画なんかを上映すると画面に向かって野次が飛んできて異様な雰囲気でした」と語り、現在の応援上映のようなものだったという。高良はそれに共感し「今日の上映はいいんじゃないでしょうか。せっかくなので映画を観にくる一体感が生まれれば」と観客に呼びかけた。
桜井賢太郎
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