「J」から「B」のスポーツはしご観戦!? 垣根を越えるBリーグの企画に注目
東海ウォーカー

Bリーグ会場を訪れたグランパスサポーター
4 月21日にプロバスットボール、Bリーグのレギュラーシーズンが終了した。千葉ジェッツや栃木ブレックスなど8チームが出場するチャンピオンシップは、4月26日(金)から各地で開催。一発勝負の決勝は5月11日(土)に横浜アリーナで行われる。
昨年8月に男子バスケ代表の不祥事が報道され、暗たんとした中で幕を開けた今年のBリーグ。一方で、ワールドカップや44年ぶりのオリンピック出場決定など、明るいニュースも多く届けてくれた。
バスケットボールが社会現象になるには代表チームの活躍が欠かせないし、代表チームの強化には、リーグの発展が欠かせない。今年もBリーグでは、平日開催の強化やSNSを駆使した戦略など、多くの施策が行われた。それはクラブ単位でも同様だ。4月20日にスカイホール豊田(愛知・豊田市)で行われたシーホース三河と川崎ブレイブサンダースの試合に足を運ぶと、当日券売場には赤いユニフォームの列ができている。シーホース三河のチームカラーはブルーなのになぜ?よく見ると名古屋グランパスのサポーターではないか。

「4月19日と20日の2日間、名古屋グランパスさんとコラボ企画を実施しました。どちらかの観戦チケットを呈示すると特別価格で入場できます。20日は、名古屋グランパスさんの試合は14:00から、シーホース三河の試合は17:05からで、はしご観戦が可能になったわけです」(シーホース三河・広報)
豊田スタジアムとスカイホール豊田の距離、開催日と開催時間、こうした要素が重なって実現した。それぞれのクラブから発表されたのが4月18日で、即興で決めた印象はある。ただ、このスピードと決断力が興行というビジネスではとても大切だ。結果、シーホース三河はこの日にシーズン最多となる4,602人の入場者数を記録している。
Bリーグが持つ柔軟性と親しみやすい空気

こうした競技の垣根を越えたコラボレーションは、川崎ブレイブサンダースとJリーグの川崎フロンターレや、レバンガ北海道とプロ野球の北海道日本ハムファイターズなど、他のクラブも積極的に行っている。大阪エヴェッサは、Jリーグのセレッソ大阪、プロ野球のオリックス・バファローズ、そして行政も巻き込んだ「舞洲プロジェクト」に参加。地域単位での応援や観戦が定着すれば、相互効果が生まれ、日本のプロスポーツはもっと盛り上がるはずだ。幸い歴史が浅いBリーグのクラブは、こうした取り組みに柔軟な印象がある。
もうひとつ、Bリーグの良さを挙げるならアリーナの温かさがある。
「チケットの割引があると聞いて、予定していなかったけど家族で遊びに来ました。豊スタも素晴らしいですけど、バスケの会場の一体感はまた違います」(脇田さんファミリー)と話すように、他の競技なら厳しい野次が飛ぶような場面でも、ファンは拍手と声援を一体となって送っている。リーグが成熟すれば変化するのかもしれないが、ファミリーや一見客でもすっと親しめる空気は、良き文化として根付いていってほしい。
3年目を終えつつあるBリーグ。千葉ジェッツの新アリーナ計画発表や、ライジングゼファー福岡の資金繰り悪化によるB1ライセンス不交付など、クラブ単位の明るい話題も寂しい話題もあった。リーグ全体を見てもきっと課題は多いだろう。ただし、W杯や東京五輪という舞台は待ってはくれない。これからリーグやクラブがどのようなアイデアと進化を見せてくれるのか。バスケが社会現象になるまで、アリーナで楽しく見守りたい。
シックスマン
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