天野喜孝 特別インタビュー! 「アメコミなどアメリカの作風には、影響を受けまくりです(笑)」

東京ウォーカー(全国版)

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マジック:ザ・ギャザリングは、5月3日(祝)に発売するマジック:ザ・ギャザリング『灯争大戦』日本語版において、日本屈指のアーティストによって書き下ろされた36枚の日本オリジナルアートを収録する。

中でも、天野喜孝氏により描かれたプレインズウォーカーカード「リリアナ・ヴェス」は必見。発売開始を控え、天野喜孝氏に特別に話を聞いた。

Q. 天野さんが描くキャラクター「リリアナ」はどのように創られていったのでしょうか?


ファイナルファンタジーシリーズのイラストなどで名を馳せる天野喜孝氏


「去年の秋に京都で、セドリック・ビスカイさんが主宰されている、漫画・アニメ・ゲームに関するモナコ発国際会議がありまして。僕もアメリカのコミックライターであるフランク・ミラーさんとの対談などがあり、参加していたんですね」

「そのイベントの中で、欧州・北米南米のトップコスプレイヤーによるショーが行われていて、その中でも一番凄いと目に留まり、印象に残っていたパフォーマーがなんと!まさにこのリリアナのコスプレをして踊る海外のパフォーマーさんだったんです。今回の仕事に取り掛かろうとした際に資料を見たら「あれ!?」って、「見たことある!」って。あの時の京都での出会いは、かなり印象的なものでした」

【画像を見る】たまたま目にとまったコスプレイヤーがインスピレーションの源


「太秦の劇場だったのですが、ライトアップされたステージに、音楽と共に踊りながら登場してきたんですよ。キャラクターだけでなく、雰囲気も含めてその光景が、強く頭の中にインプットされました。その時、その海外のパフォーマーの方が骸骨か何かを持っていたんです。色っぽい怪しい踊りをしながら。ドクロを撫でる感じとか、妖艶で魅惑的な雰囲気が頭に残っていて。だから僕が描いた絵にも、ここに骸骨があるでしょ?」

今回担当したキャラクター「リリアナ」


Q. 天野さんが感じた「リリアナ」の魅力、また今回描くうえで、大切にされたポイントを教えてください


50年代から60年代の魅力を語る天野氏


「リリアナは、なんと言うかバランスが良くてドンピシャというか、王道のど真ん中という感じのキャラクターですよね?そういう気がするんです。普遍的な気がしましたね。あとは、昔の50年代から60年代のハリウッド女優の雰囲気があるようにも感じました、威厳を感じるんですよね。このリリアナの存在自体が‘偉そうな’というか、何か君臨している感じの魅力も描けたらいいなって思いました。50~60年代のアメリカの大女優は、僕自身も好きなんです。この前ロスに行った時にもその時代の写真集や画集を買ったり、去年の秋にオレゴンに行った時にも、よく本屋に行ったりしました。モノクロ映画が持つゴージャス感みたいな、そんな雰囲気も好きなので、最近の映画じゃなく昔のね。リリアナも、名だたる大女優たちと同じ、品の良い雰囲気を感じる存在なのかなって思います」

天野氏独自の繊細なタッチがきらりと光る


「だからこそ、という事でもないのですが、今回リリアナの肌が出てる部分はきちんと描いていこうと思いました。リリアナは、そんなに肌が出ていないじゃないですか。顔と胸と、そこしか肌が出ていないから、その部分をどんな風に表現するか。タトゥーも描く人によっては色々変わる。果たしていっぱい入れていいものか、どうなんだろう?という思いはありました。顔から描き始めたのですが、顔にもタトゥーを入れようかと思ったけれど、あまり入れすぎてもね。いかに、肌が出てるところを魅力的にするか、魅惑的になればいいなと思って描きました」

Q.マジック:ザ・ギャザリングの印象をお聞かせください


「この仕事を引き受ける上で、もちろんマジック:ザ・ギャザリングは知っていました。世界で一番有名なアメリカのカードゲームというように。いま、世に存在するカードゲームの大元(おおもと)ですもんね。世界で2千万人以上の方に、世界中でプレイされているというのは凄いこと。僕も下手なことは出来ないなと思いました(笑)。」

「ファンタジーの世界って、いろんな世界があり、王道のど真ん中とその脇の世界があると思うんですけれど、マジック:ザ・ギャザリングは、本家本元なのかなって。カードゲームの発祥である原点。そういう意味で王道の印象は感じます。アメリカの人達もみんな普通に知ってますからね」

5月3日(祝)発売のマジック:ザ・ギャザリング『灯争大戦』をぜひチェックしてみよう


「僕自身も、アメコミなどアメリカの作風には、影響を受けまくりです(笑)。僕の原点というか、もともとアメコミも大好きですし。マジック:ザ・ギャザリングは、どちらかというとアメコミもそうですが、イラストレーターの世界に近い。アメコミの印象としてはどうしても、線で描いて、フラットな感じがある。マジック:ザ・ギャザリングは、例えば雑誌のヘビーメタルで描かれていたような、あの頃のアメコミの印象に近い。よりイラストのほうに近いアメコミっていうのかな。僕その辺の印象と同じ雰囲気をマジック:ザ・ギャザリングからは感じます」

マジック:ザ・ギャザリング最新デッキ『灯争大戦』は5月3日(祝)発売。ぜひその目で天野氏のイラストをチェックしてみよう。

小玉太一

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