難波に常設劇場がオープン!島根県の伝統芸能「石見神楽」は迫力満点エンタメ演劇
関西ウォーカー
島根県発祥の伝統芸能「石見神楽(いわみかぐら)」。本来は島根県か、時々行う他県での出張公演でしか見ることができないのですが、2019年4月25日に、大阪・難波に常設劇場がオープンしました!その名も「石見神楽 なにわ館」。さっそくリポートしてきましたよ~!

人類は、昔から神様を信仰し、その起源や物語を「神話」として伝承してきました。日本にも「日本神話」が数々あり、特に出雲地方(現在の島根県)には、物語が多く残っています。「出雲大社」など神様と深い関わりがある神聖な場所としても有名ですよね。
そして、そんな島根県の石見地方に室町時代から受け継がれてきたのが「石見神楽」。日本神話を題材とした演劇のような様式の伝統芸能です。神話がテーマなだけに、とても神聖な儀式をイメージしていまいますが……

石見神楽はエンターテインメント性を強めた大衆的な芸能として発展してきたので、衣装はカラフルで色鮮やか。仮面も表情豊かで多彩です。そして伝説の生き物「大蛇」に代表される着ぐるみは迫力満点!
今でいう「SNS映え」な舞台に、日本人だけじゃなく外国人の方も大興奮間違いなしの“伝統エンターテインメント”なのです。

そんな石見神楽を上演する「石見神楽 なにわ館」は、和風モダンな感じでおしゃれな雰囲気。
入り口には「石見神楽大阪社中」というのぼりが立てられています。

「社中」とは神楽の中の一つの集団、といった意味です。石見神楽には他にも沢山の「社中」があるんですよ。
ロビーも非常にシンプルでモダン!様々な仮面や、大蛇のオブジェが展示されています。


靴を脱いで奥の劇場に入ると……

思ったよりも広い!100人ほど収容できるみたいです。

ここは畳式で、前列の席なら舞台がすぐ目の前!
舞台といっても観客席とはほぼ段差がないので、臨場感を十分味わえそう。脇には、立派な衣装とお面が飾られています。近くで見ると迫力がすごい!

さて、いよいよ公演開始です。今回は数々の演目の中でも特に有名な「大蛇」を観劇。まずはスクリーンがおりてきて、アニメーションであらすじを説明してくれます。

英語のテロップもあり、外国人リポーターも理解しながら楽しむ事ができました。
音楽に合わせて演者が踊り、時々掛け声をする様子に高揚感!そして大蛇が地面に這いながら登場するシーンは、その不気味な雰囲気に息を呑み……
クライマックスでは4匹の大蛇が真っ赤に照らされて観客に迫りくる!
伝統芸能ってちょっとつまらないんだろうな、と思っていたイメージが180度覆される迫力満点のステージでした。
公演後、演者の方がお面を取って挨拶をされていたのですが、皆さん女性!しかもお若い!

日本では神聖な伝統芸能は男性しか演じることができない、といった風習があったりしますが、こんな風に若い方や女性にも等しく伝承されていく石見神楽って、本当に奥が深くて素晴らしいなと再び感動してしまいますね。
「石見神楽 なにわ館」では、毎週金土日と祝日に定期公演を行っています。皆さんもぜひこの感動を劇場で!
ビックリ日本では舞台の裏側に潜入リポートして、大蛇のカラクリにも迫っています。ぜひチェックしてみてください!
西野 智美(ピー・キューブ)
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