怖がりな池田エライザが映画「貞子」で最恐ホラーに挑戦! 貞子との初共演は「口から心臓が出そうなぐらい怖かった」
関西ウォーカー
日本を代表するホラーアイコン・貞子の新たな恐怖を描く映画「貞子」。SNSや動画サイトなどデジタル文化が蔓延する現代を舞台に、「見たら呪われる」から「撮ったら呪われる」に進化した恐怖で観る人を震撼させる。松嶋菜々子、石原さとみに続くシリーズの新ヒロインとして選ばれたのは池田エライザ。「ホラー映画もお化け屋敷も苦手」と明かすほどホラーが苦手な彼女がどのようにして作品と向き合ったのか、撮影の裏側、怖がりならではのエピソードなどを語ってもらった。

鈴木光司の小説「タイド」を原作に、現代社会に現れた貞子の恐怖と、貞子の母・山村志津の知られざる逸話が明かされる本作。心理カウンセラーの茉優は警察に保護された1人の少女を担当することになり、そこから周りで奇妙な出来事が起こり始める。その頃、茉優の弟で動画クリエイターの和真は、動画の再生回数を稼ぐために火事で死者を出した団地跡に忍び込むが、そこにはさらなる恐怖が待っていた。

主人公・茉優を池田エライザが演じ、弟の和真を清水尋也が好演。シリーズの原点「リング」の中田秀夫監督が14年ぶりに監督を務めていることも注目を集めている。
怖いだけじゃない。奥深い脚本が出演の決め手に
ー脚本を最初に読んだとき、どう感じましたか?
実は怖くて読むまでに時間がかかってしまって。でも、読んでいくうちに貞子の生い立ちや生きることへの執着、それから家族の絆みたいなものを感じて、ただ怖いだけではなく観る人をいろんな気持ちにさせてくれる作品だなと思いました。そこが、この作品に出たいと思った決め手です。
ーどのようにして茉優のキャラクターを作っていったんですか?
私は怖がりなので、貞子が目の前に現れたら恐怖で動けなくなるんじゃないかなって。でも、茉優は勇敢に立ち向かっていく。そこまでのメンタルに自分を持っていかないといけない。茉優の逞しさを常に掘り下げて、茉優がどんな風に和真を思って育ったのかを考えました。セリフの中で茉優が和真に対する思いを語るんですけど、その言葉も大切にしていましたね。

ー撮影で苦労した点などはありますか?
少しの物音でもビクっとしてしまう敏感さは大事にしていました。何が起こるかわからないから全身に神経が行き届いている状態にして、なるべく自然なリアクションができるように心がけていました。
ー撮影現場はどんな感じでしたか?
スタッフさんは皆さん気さくでしたね。明るいシーンではのびのびと撮ってたんですけど、それでも何が起こるかわからない緊張感は常にありました。シリアスなシーンは何度もできるお芝居ではないので、皆さん息を止めてくださって、絶対撮りこぼすまいと集中されていて士気の高い現場でした。
ー今までの現場との違いなどはありましたか?
私が地べたにうずくまって泣き続けていたこともあったので、そういうときはそっとしてくれました。きっと貞子より私の姿の方がゾッとする光景だったと思います(笑)

「現場にいるだけでも怖い」貞子と初共演の感想は?
ー弟の和真を演じた清水尋也さんとの共演はいかがでしたか?
最初はお互い人見知りなところがあったんですが、茉優にとって和真という存在がどれほど大きな存在だったかを自覚していくにつれて、清水さんとの仲も深まりました。偶然なんですけど私の弟と背丈も似ていて、重ねて見ていました。「お姉ちゃん」って呼んでくれていたので、本当にこの弟を助けないと思う気持ちが強かったです。
ーお顔立ちがどことなく似てますよね?
目に覇気がない感じとか(笑)
ーそんなことはないですが(笑)和真は心霊動画を撮りに団地の火事跡に行くなど劇中でも怖い体験をする役でしたね。
清水さんはお芝居もしつつ動画クリエイターとしての撮影もしないといけないので、すごく難しかったと思いますけど、見ていて感情移入しやすかったですね。だからこそ「うちの弟は本当に何やってんだ!」と。和真が茉優をどれだけ救っていたのかなって思わせてくれるぐらい完璧に演じてくださいました。ちょっと褒めすぎかな(笑)

ーそして、貞子とも初共演でしたが、いかがでしたか?
ほとんどCGを使っていなくて、現場でも本当に怖いんですよ。いらっしゃるだけで怖い(笑)。中田監督の現場の空気作りがあってだと思いますが、本番で腕を掴まれるだけで口から心臓が出そうなぐらい怖くて、圧倒的な存在でしたね。
もし「貞子2」のオファーが来たら、どうする?!
ーやっぱりホラーは苦手ですか(笑)?
苦手です(笑)。幼少期に家で「リング」を観て、テレビに布をかけてたレベルです(笑)。でも、ホラーゲームは兄妹でやってたんですよね。兄が操作して私と弟2人が一枚の毛布にくるまって、怖いと毛布で顔を隠すみたいな。

ー劇中に心霊動画を部屋で1人で観るシーンがありますよね。あれも無理そうですか?
私も弟がいるので、もし弟に何かあったらと考えると、いてもたってもいられないので頑張って観るかな。でも、1人では無理なので兄に頼ります(笑)。茉優の勇気は本当に尊敬しますね。
ー撮影中は夢にまで貞子が出てきたそうですね。
もはやあの世界から抜け出せないっていう感じで、カットがかかっても「弟を助けなきゃ」ってずっとドキドキしてました。いつも目を見開いてギラギラしていて、ヤバイ状態だったんじゃないかなって思います(笑)。でも、そのぐらいのめりこめる脚本と現場でした。そういう意味では恵まれた環境だったと思います。

ー目が1.5倍ぐらい開いてますもんね。あれだけ開くのかなって思うぐらい印象的でした。
意外に開きましたね(笑)。何かいるかもしれないっていう感覚が背中にきた瞬間、背中から引っ張られている感じで目もグワッと。だって後ろ貞子にいるんですよ?シャワー浴びてて後ろに貞子いたら絶対1,5倍は目開きますよ!
ー確かにそうかもしれませんね(笑)。撮影が終わっても、しばらくその感じが続いたんですか?
いや、もう終わったら晴れやかでしたね。「おかえり!平穏の日々」と(笑)。でも、達成感みたいなものはあったのかな。不思議な感じでしたね。全部が嘘みたいで、悪夢が終わった感覚でした。
ーリアクションがリアルでホラー映えされるので、是非ともホラー作品にも今後も出てほしいと思いますが、もし「貞子2」のオファーが来たら受けますか(笑)?
えー(笑)! でも、あの現場のクリエイティブ感は好きなので。「驚く」ってお芝居の中で難しくて、すごく瞬発力がいるんですね。自然な反応ぐらい純度の高い「驚き」ができたあの環境は、役者やっててよかったなと思えるぐらいだったので、もう一度感じてみたいとは思います。やるなら眼球を鍛えなきゃ!あ、でもちょっと休憩させてください(笑)

映画「貞子」は5月24日(金)よりTOHOシネマズ梅田ほかにて全国ロードショー。
山根翼
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