学術的に証明!「きかんしゃトーマス」は幼児教育の優れたパートナー
東京ウォーカー
さまざまなキャラクターが愛されている現代において、キャラクターがもたらす教育的効果を学術的に解き明かそうというプロジェクトが2018年6月に始動。その研究結果が発表され、幼児教育の優れたパートナーとして「きかんしゃトーマス」が認められた。

「きかんしゃトーマス」は原作出版から70年以上の歴史を持つ人気キャラクター。異なる大きさ、色、形、種類の機関車の交流と、遊びやケンカなどの日常が描かれている。
今回のプロジェクトでは、個性豊かな仲間たちとの友情と、チームワークの大切さを教えてくれるトーマスたちの物語をもとに「非認知能力」との関係が3つの視点から検証された。
「非認知能力」とは、物事に集中して取り組んだり、難題に立ち向かうこと、主体性、自己肯定感を持つことなどを指し、これまで「性格」や「個性」として捉えられていたもの。
2000年にノーベル経済学賞を受賞したJ. ヘックマン(1944年~)によると、乳幼児期での非認知能力向上に関する介入が、将来の収入や家の所有率の上昇、犯罪率の低下、また、生活の満足感へのポジティブな影響を与えると示唆している。いま、この「非認知能力」が注目されている大きな理由は、新しい単語を覚えたり、計算式を覚えたりする「学び」を支えている要素として、最後まであきらめないといった「非認知能力」が重要な役割を果たしていると考えられているからだ。
「きかんしゃトーマス」の物語が、非認知能力向上へのカギ!

今回の研究では、CG版のアニメーション計204話(第13シリーズ~第21シリーズ)を対象に、各話の中で描かれている主題をナレーションやキャラクターのセリフ等から抽出し、分析。
結果「きかんしゃトーマス」は、物語の中心を担うキャラクターが自分自身や他者、場、役割について理解を深めていくような話と、他者や場(役割を含む)へ自身がどのように関わっていくかという話の2つの大分類に加え、それぞれに4つの小分類があると整理された。
例えば「それぞれの役割を理解し、尊重する」、「役に立つことと役割を果たすことの違い」、「友達に指摘することは友達を傷つけることではない」、「困難な状況であっても仕事を達成することの大切さ」など、社会と関わり合って生きていくための豊富な内容性を持っている。

話の中で取り上げられる主題は、その回で中心を担うキャラクターの特性と密接に関係していることが分かる。「パーシーはパーシー」(第14シリーズ)という話の中では、“ゴードンのようになりたい”と思うあまり「いつも通りの自分で良いということ」を前向きに捉えられなかったパーシーが、トップハム・ハット卿からの言葉で自分の良さを再認識でき、自分らしくありたいと思え、自分を保つことができるよう成長していく姿が描かれている。
このように、ゴードンやトップハム・ハット卿との関わりによって自身の在り方を考え直すパーシーの姿からは、単に周囲に溶け込み、同化していくという個の在り方ではなく、自分らしさをもった存在として社会に参加し、関わり合っていくことの大切さも示唆されている。
この分析を通して「きかんしゃトーマス」のアニメーションは、非認知能力に関する主題が多く描かれていること、また社会を理解し関わっていくための豊富な内容性を含んでおり、社会に参加していくうえでの“私”の在り方が精巧に描かれていると整理された。つまり、「きかんしゃトーマス」のアニメーションを好んで視聴する子供たちは、非認知能力の自然な発達が期待できるという結果が導き出されたのだ。
「きかんしゃトーマス」に夢中な子供は、認知能力と非認知能力のバランスがいい



2019年1月28日から2月15日の間に、「きかんしゃトーマス」に興味のある子供の保護者を対象にアンケートが実施された。回答者の子供が特に好きなキャラクターとして、1位トーマス、2位パーシー、3位ゴードン、4位ヒロ、5位ジェームスという結果に。
また、「きかんしゃトーマス」が好きな子供たちへの影響として、認知能力とされる文字や言葉の理解、数字の理解、音楽や色への興味などが、保護者から挙げられた。加えて、非認知能力の中でも特に、社会のルールへの理解や人の役に立つこと、思いやりや協力などの概念が挙げられたことは、「きかんしゃトーマス」の世界観の影響を受けていることの特徴であると考えられる。
プラレールや木製レールでの遊びが非認知能力を引き出す!

2018年9月から2019年2月の間、計9回にわたって、3歳から5歳の子供を持つ親子計20組を対象としたアニメ鑑賞教室(於:東京学芸大学)が実施された。さまざまな遊びの場が提供された中で、プラレールおよび木製レールでの遊びに関する分析が紹介された。
今回は、「感覚遊び」(手で触った時の感覚や機関車を落とした時の音)、「受容遊び」(走っている機関車を眺めていること)、「構成遊び」(レールやトンネル、駅等を組み合わせること)、「ごっこ遊び」(モノをなにか別のものに見立てたり、登場人物になりきること)、「ルール遊び」(機関車を同時に走らせ競わせること) の5つで分類。
子供たちの遊びをプラレールと木製レールに分けて見ていくと、プラレールでは受容遊び、木製レールではごっこ遊びが誘発されやすいことも示唆された。同じレール玩具の中でも、この2つの方向に分かれていく1つの要因として、今回は“電池”のもたらす遊びの中での意味が着目されたのだが、プラレールでは、自分で組み立てたレールの上を自動キャラクターが走り抜けていく興奮、カーブを曲がるときに脱線しないかどうか見守るドキドキ、遠くから自分に向かってキャラクターが近づいてくるワクワクなど、受容遊びの多様さを対象者が味わっていた。

また、プラレールと木製レールともに、遊びの根底を支えるものとして、アニメーションでの体験を実践する場としての機能が挙げられる。子供たちはキャラクターの背景を活用しながら独自のごっこ遊びを展開し、ゴードンのあとをスペンサーが追いかけていくのを見守るといった受容遊びを行うとき、キャラクターとの世界に溶け込み、「助けてあげなきゃ!」、「こうしたらスペンサーは速く走るよ」など、他者の尊重、協力すること、責任感、集中力等の非認知能力の自然な活用をしていく。キャラクターの存在は子供たちを遊びの世界へと誘う要因となるとともに、多様な非認知能力を引き出すきっかけとして機能していると考えられる。
以上のことから、本研究では、プラレールおよび木製レールが多様な遊び体験をもたらすことができること、子供たちはその特徴の違いを活用した遊び体験を行っていること、そして、キャラクターと関わり合い、一緒に遊ぶ体験の中で非認知能力が引き出され、高められていく可能性があることが示唆された。
今回の研究結果により、「きかんしゃトーマス」が持つ、子供の非認知的能力をサポートするキャラクターとして優れている特徴が判明。今後も「きかんしゃトーマス」の教育的効果に期待が高まる。
(C) 2019 Gullane (Thomas) Limited.
CRAING
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