BLUE ENCOUNT、5周年イヤーの幕開けにミニアルバム「SICK(S)」発売!【前編】
横浜ウォーカー
熊本市出身の田邊駿一(Vo&G)、江口雄也(G)、高村佳秀(Dr)、そして横浜市出身の辻村勇太(Ba)による、BLUE ENCOUNT(以下、ブルエン)。パワフルなライブパフォーマンスで大型音楽フェスにもひっぱりだこの4人組ロックバンドだが、今年はメジャーデビュー5周年イヤーとなる。その幕開けに、神奈川で過ごしたインディーズ時代以来となるミニアルバム「SICK(S)」(読み:シックス)を発表。彼らの魅力あふれた同作に迫る。

——辻村さんは横浜のご出身なんですよね。
辻村 はい。今でも地元の友達とよく横浜で遊んでいます。関内にもよく行きますが、港町だからジャズが栄えているんですよね。横浜ジャズっていうジャンルもあるくらいで。夜とか、店で生演奏とかも多くて、ウィスキーを飲みながらとかって。
田邊 かっこいい——。
辻村 (笑)。そういうのが許される街っていうか。あとは、ヒップホップなんかも流行っているし、山手のあたりとか、幼いころから外国人と触れ合っていて、そこで音楽を教わったという友達も多くて。ストリートカルチャーと洗練された感じが混じった独特な雰囲気になっている。そんな横浜の感じはバンドで全国ツアーを回るようになって余計に感じます。
——他の3人は熊本出身ですが、上京してインディーズ時代は神奈川に住んでいたんですよね。ライブはどこで?
田邊 関内の「BAYSIS」とか。
江口 一番ライブをやっていたのが「BAYSIS」だったので。横浜の原点はそこですね。
田邊 ただ、当時は本当にお金がなくて。横浜のおいしい店とか行っていたわけでもなく……。
江口 僕は通っていたラーメン店があって。上星川の「寿々喜家」。家系ラーメンの中でもバグツンにおいしいです。
田邊 横浜ウォーカーさんではすでに紹介されてるよ。僕たちならではってなると、あとは、横浜アリーナ前の「スタジオOZ」とか「ステーキガスト」くらいじゃないかな。 僕はスーパーで買った乾燥パスタを茹でて、カレーキューブをひとかけ溶かしてかけて食べていたくらいで……。
辻村 コクも何もないよね。
江口 3人で住んでいた時期もありますが本当にお金がなくて。
田邊 病みに病んでました(笑)。
——そんな時代からすると、今回の「SICK(S)」は迷いがなく、勢いにあふれています。ミニアルバム(6曲収録)としては横浜で過ごしたインディーズ時代以来とのことですが。なぜ、ミニアルバムだったんでしょうか?
田邊 今年に入って、久しぶりに4人でお酒を飲みに行きまして。その時に、普段話さないことを含め、いろいろ話をしたんですよ。それで、このままで終わるわけにはいかないし、やっぱり自分たちの曲をもっと聞かせたいし、それには先立つ何かを作らないと歯車が回らないんじゃないかって。「さらに飛躍をしたいね」っていう中で、「状況を変えられるものってなんだろう」って考えると、インディーズ時代、苦しい状況をいつも変えてくれたのはミニアルバムだったよねって。みんなでイチからやっていく、1合目から登るつもりでいきたいという思いがあって、6年ぶりにミニアルバムを作ろうとなりました。
——潔いアルバムですよね。
田邊 やっぱり6曲に対する集中力みたいなものってあるし。6曲ですからね、迷えないですよね。フルアルバムが迷っているというわけではないんですけど、遊びをどう入れるかということよりも、伝えたい本質だけで形にしないとできないのがミニアルバムだと思うので、より濃くなるというか。今回は、僕らもBLUE ENCOUNTと言わしめる1枚を作りたいって明確に見えていたし、ここからいろんな人にお届けできる! と思いました。
高村 今回、1ヶ月という期間でよりグッと集中して作って。僕ら短い期間でレコーディングをすることは多いので、それに対する耐性は付いているんですけど、1ヶ月で仕上げるとなると、それぞれのフレーズを1~2日で作らなければならない。そういう状況に追い込んで作ったから、より今の自分たちを素直に出せたのかなって。
辻村 僕ら、結構、曲を作っている最中にライブなどが入ってくると、モードがぐちゃぐちゃになったりして苦手で。制作期間はガッと作ってお疲れってなった上でライブに向かうほうが、よりクリアにライブに臨めるんですよ。今回は、しっかりレコーディング脳で取り組めたのでよかったし、衝動的かつ、ちゃんと今の自分たちを詰め込めた。
——アルバムラストの「アンコール」は、ブルエンの歩みが詰まっていますね。
田邊 この曲、最初はバラードだったんですよ。「アップテンポで終わるのってどうかな?」という考えもあったんですけどね。でも「今回はこってりしよう」って。家系ラーメンという感じでしょうか。
江口 まあまあまあ(笑)。
——サービストークありがとうございます(笑)。家系=横浜のように、「アンコール」=ブルエンというような?
田邊 そう。今までの僕らを知っている方はあたたかくなれるし、初めて聞く方は、「ああ、こういうバンドなんだ」ってわかってもらえる、バンドの縮図のような曲になりました。
辻村 この曲1曲で、過去のブルエンとこれからのブルエンがちゃんとわかるんじゃないかな。メッセージとしても、曲としてもライブでどう映えるかちゃんと見えてくるし、田邊の歌がささってくるし。1曲でブルエンのよさを表せていると思うんです。
江口 「アンコール」は、ライブでは「VIVA LA ROCK 2019」で初披露して。
田邊 すでに神々しい曲になっていましたね。叙情的に始まる曲で言葉がすごく刺さるのに、史上最速のツービートへと一気に変わるので、みんなの感情が追いついていなかった。だから、これからより広がっていくと思うんですけど。(→後編に続く)

BLUE ENCOUNT(ブルーエンカウント)
写真左から高村佳秀(Dr)、江口雄也(G)、田邊駿一(Vo&G)以上1987年熊本市出身、辻村勇太(Ba)1988年横浜市出身。14年9月メジャーデビュー、16年10月初の日本武道館公演を成功させる。18年3rdアルバム「VECTOR」を発表。2019年6月「SICK(S)」を携えホールツアーを実施。6月21日(金)中野サンプラザほか
【構成・取材・文=古城久美子/撮影=後藤倫人】

横浜ウォーカー編集部
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