井浦 新の初監督? アキラ100%の好演も話題の映画『こはく』大阪初日舞台挨拶
関西ウォーカー
映画『こはく』の大阪公開初日舞台挨拶が、7月12日(金)にテアトル梅田にて行われ、主演の井浦新、横尾初喜監督、小関道幸プロデューサーが登壇した。

映画『こはく』は長崎を舞台に、幼い頃に父と別れた兄弟が大人になって父を探していく、横尾監督の実体験を基にした自伝的映画。
主演の、別れた父の姿を追う弟役を演じたのは井浦新。その兄役を、お笑い芸人として活躍するアキラ100%が、キャラクターを完全封印して本名の大橋彰の名で真摯に演じていることも話題だ。
この日の舞台挨拶は撮影OK、SNSへのアップOKということで、登壇前からカメラやスマートフォンを構える多くの客の姿が。3人が登壇すると、一斉にシャッターの音が響いた。

井浦は立ち見まで満席の場内を見渡し、「皆さん、足を運んでくださいまして本当にありがとうございます。満員、立ち見は本当に嬉しいです。もし気に入っていただいたら、大切な人とまた来ていただいたり、何度でも観て、いろんな発見をもっともっとしていただけると嬉しいです。今日は短い時間ですけどよろしくお願い致します」と挨拶した。
イベントでは、客席からの質問に答えていくことに。次々と切り込んだ質問が飛び出した。
本作は監督の自伝的ストーリーであることから、離婚歴のある主人公・亮太の離婚理由を問われると、亮太役を演じた井浦は、「横尾監督の半生をベースにした作品なため、監督が答えるのはプライベートすぎるので…」と気遣いを見せ、「僕が感じたのは、亮太は兄ちゃんよりよくできてると思ってたけど、実はできていないというような、そんな未熟さや甘えからきたのではないかと思います」と監督に代わって答えた。

兄役を演じた大橋(アキラ100%)との共通点を聞かれた井浦は、「まったくないです!」と即答。客席が笑いに包まれる中、「あんなやつ…」と呟く井浦。「今、Twitter上でバトルモードなんで…あいつのことは聞かないでください」と笑いながら、「一つ言えるのはですね、アキラさんは撮影期間、とにかく悩みながらお芝居されてた。お笑いの世界でキャリアを積んでこられて、今回こういう役をいただいて、自分の芝居と周りの芝居の温度差がどれくらいなのか自分の演技が通じるのか悩みながら、不器用で苦しみながらやってる姿を愛おしく思った」と話す。
「(実年齢は)同い年なので、冷静に考えると弟として甘えてるこっちは気持ち悪い感じなんですけど、そういうのを感じさせないくらい精神的に甘えていけるような関係にすぐなれたのも、全部アキラさんのがむしゃらにやってる姿が現場にあったからだろうなって…」と優しく語ると、会場が感動的な雰囲気に包まれる空気を察したのか、「ま、嫌いですけど、あいつ、嫌いですけど」と笑って付け加えた。

また本作は、私生活で横尾監督の妻である女優の遠藤久美子が、亮太の妻・友里恵役を好演している。そのシーンは監督が演出したのかと観客から問われると、井浦と小関プロデューサーが「普段どおりです」、「すごくいちゃいちゃしてる」と暴露。井浦はその役作りを、「芝居じゃなくて、監督とエンクミ(遠藤久美子)さんの普段の様子をパクリました」と笑った。
思い入れのあるシーンを問われた井浦は、「あるシーンで僕が初監督やっているシーンがあります」と明かし、「僕がメガホンを取って、横尾監督が演者となってやってるところが1シーンだけあって。サングラスをかけて、某『止められるか、俺たちを』という映画があるんですけど、そこで演じたある僕の師匠の恐い監督ばりに、1シーンだけ撮らせてもらいました」と笑った。

フォトセッションにも3人は笑顔で応じ、終始和やかなムードで進行した。
最後に横尾監督は、「僕もこの作品を通して家族の大事さや優しさの多様性というものを本当に学ばせていただきました。家族をいろんな視点で観ることができる映画になったんじゃないかなと思ってます。これからまた今日から関西は始まっていきますので、応援よろしくお願い致します」と力強くアピールした。

映画『こはく』はテアトル梅田で公開中。今後も京都シネマや神戸国際松竹、アースシネマズ姫路など順次公開を予定している。
町草告美
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