ブレイク女優・浜辺美波が振り返る2年の成長「階段を駆け上がっている感覚があります」
東京ウォーカー(全国版)

若手注目女優の浜辺美波が、帝国海軍に立ち向かい数学で戦争を止めようとした男達の戦いを描いた映画『アルキメデスの大戦』(7月26日(金)公開)に出演する。第二次世界大戦前の日本を舞台に、菅田将暉、舘ひろし、田中泯、橋爪功、國村隼といった演技派俳優が集結した本作で可憐な存在感を放っている。10代ながらも日本を代表する名優に囲まれた環境の中で、彼女はまた新たな学びを得たという。大ヒットを記録した『君の膵臓をたべたい』(2017年)から2年経ち、女優としての成長や「昔より確実にお仕事が楽しくなっている」という浜辺の“今”を語ってもらった。
「出演者の圧巻のオーラに足が震えた」―ひたすら背中を見て学んだ撮影の日々

――本作で演じられた鏡子は昭和初期を生きる財閥の令嬢ですが、2000年生まれの浜辺さんはご自身の役柄をどう捉えていますか?
【浜辺美波】「本作は男性がメインのお話で、女性はほとんど登場しません。なのでその分、鏡子は本作における女性としての役割を多く担っていたと思います。たとえば菅田さん演じる櫂さんを慎ましく応援し続けたり、今よりも男性を“立てる”文化が根付いていた時代だと感じたので、そういう女性らしい部分をちゃんと見せられるように意識していました。映画の中で出番が多くないからこそ、ちゃんと役割を発揮したかったですし、鏡子の年相応の可愛らしさも表現できたらと思いながら役と向き合ってきました」
――本作は若手実力派俳優の菅田将暉さんをはじめ、舘ひろしさん、田中泯さん、橋爪功さんといった日本を代表する名優に囲まれての撮影でした。

【浜辺美波】「私は菅田(将暉)さんと柄本(佑)さんと(笑福亭)鶴瓶さんとご一緒するシーンが多かったのですが。本読みで出演者の方が全員いらっしゃったときは、そのオーラが圧巻で足が震えてしまいました(笑)。皆さんの演技があまりにもすごくて私は全然追いつけなかったのですが、逆に自分の気を引き締める良い機会になったと思います。今回、鏡子を演じるうえで自分には若さというアドバンテージがあったからこそ出演させてもらっていますが、いつか本作で共演した皆さんのように、物語になくてならならない存在で重厚な役柄を演じられたらいいなと感じました」
――共演した俳優さんからはどんなアドバイスや心に残る言葉をもらいましたか?
【浜辺美波】「直接何か言葉を掛けてくるという感じではなくて、本当にその背中や立ち振る舞いを見ているだけですごく得るものが多くて。役と向き合っているとどうしても目の前のことだけに必死になってしまいがちなのですが、そうではなくて作品のバランスを考えたうえで自分はどんな表現をするのか――。そういった一歩引いた目で周りを見ることの大切さを共演者の方達から果てしないほど学びました。私なんてまだ役者の“入り口”付近にしかいないけれど、これから年を重ねていくごとに役者としての視野を広げて、もっと作品に寄り添った表現ができたらなと思います」
「試練をどう乗り越えるか、考えている瞬間が楽しい」、2年間で大きく変化した女優魂

――浜辺さんといえば2年前『君の膵臓をたべたい』(2017年)で主演に抜擢され、一躍ブレイク。この2年間でお茶の間の知名度・女優としての評価もだいぶ変わってきましたが、ご自身で心境の変化を感じたことは?
【浜辺美波】「『君の膵臓をたべたい』のときはとにかく必死で、楽しむ余裕がありませんでした。けど、最近は少しずつ余裕ができて、演技を楽しめるようになっています。前は監督から『もう1回』と言われたときはすごく不安になっていましたし、精神的に追い詰められている感じもありましたが、今は監督からNGを出されても『じゃあどうしたら良くなるんだろう?』と前向きに考えることができるようになって。むしろどうしたらもっと良くなるのかを考えているときがすごく楽しいんです」
――試練も心から楽しんでいるんですね。
【浜辺美波】「そうですね。お仕事を純粋に楽しめるようになったのは、自分でも良い変化だなと思います。作品を重ねるごとに新たに知ることもたくさんあって、そのたびに『そうなんだ!』と感動するんです。お仕事の楽しさが日に日に増していって、階段をどんどん駆け上がっているような感覚があります」
――2年前と比較して見据えている未来や目標も変わりましたか?
【浜辺美波】「『君の膵臓をたべたい』が公開された少し後くらいから、このお仕事を続けていきたいという目標があって、それは今も変わりません。そして、今はそれに加えて昔からずっと私を応援してくれている家族に恩返しがしたいです。映像を通して頑張っている姿を見せ続けていきたいし、その中でお仕事を楽しむことも忘れたくないですね」
“キミスイ”の頃は、プライベートの友達は0人だった

――プライベートでの変化はありましたか?
【浜辺美波】「2年前は友達がゼロだったんです。以前は自分の世界に引き籠ってしまうことが多かったのですが、2年間でいろんな役柄を演じていくうちに、世の中にはさまざまな価値観の人がたくさんいるんだなと学んで。そんなふうに価値観が変わったら、プライベートでも遊ぶ友達ができるようになりました」
――じゃあ今はお仕事もプライベートも上手くいって絶好調な時期ですね!
【浜辺美波】「恵まれているのを感じています。本当に毎日が楽しいです。それこそ2年前までは『君の膵臓をたべたい』に出てくる“僕”みたいなタイプで、友達もいなければ、周りに悩み事を相談できる人もいなかった。最近は仕事の悩みも打ち明けられる女優の先輩もいて、心強さを感じますし、誰かの力を借りることができるのは本当にありがたいことだなと思います」
菅田将暉、柄本佑から学んだ人間力「いくつになってもずっと童心を持ち続けたい」

――10代最後の年です。将来はどんな女優を目指していきたいですか?
【浜辺美波】「スクリーンにずっと出演したいです。でも、そんな中で人としても役者としても年の重ね方ってすごく大事だなと思っていて。いろんな経験を糧にして、それを自分の引き出しにして、ゆくゆくは重厚な表現もできる役者になっていきたい。あと、本作で感じたんですが、菅田さんも柄本さんもあれだけすごい俳優さんなのに、少年のような心を持っているんですよ。そういう一面が垣間見れたときに、人としてすごく魅力を感じたので、私も2人を見習って童心を大切にしていきたい。純粋な部分や初心をいつまでも忘れずに、役者として力をつけていけたらなと思います」
加藤由盛
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