大卒就職戦線に異変アリ、企業人気は“現実型”へとシフト
東京ウォーカー(全国版)
大学生の就職内定率低下が大きなニュースとなる中、2011年1月、来年度の卒業予定者を対象とした「就職希望企業人気ランキング」の調査結果(有効回答者数7861人)が発表された。実施したのは各種就職活動応援サイトを運営する「学情」(大阪市)。大学生の強い安定志向が結果に反映され、業績好調な企業や不況に強い業界は順位が上昇するという傾向が浮き彫りとなった。
安定志向重視の結果、人気ナンバーワンとなったのは“東京ディズニーランド”を経営する「オリエンタルランド」。実は、同社の順位は年々上がってきていたものの、首位の座を射止めたのはこれが初めて。他のテーマパークが低迷を続けるのを尻目に、不況下にあっても来場者数が伸びるという“ひとり勝ち”状態となっていたことが、学生の支持を集める大きな要因となったようだ。
一方、前年度の首位であった「ANA 全日本空輸」は9位に転落。業績は決して悪くはないが、ライバルの日本航空が経営破綻し再建中、ほかにも海外の格安航空会社の参入など、業界の先行きを不安視する材料に影響された形だ。さらには前年度2位の「JTBグループ」が7位、同じ旅行大手の「H.I.S」は、19位から43位に大きく後退。人気ランキングの上位を例年占めていた航空・旅行業界だが、この不況下では“楽しく開放的なイメージ”が薄れているのかもしれない。
また、業績悪化が続く広告・出版・放送関連企業では、その多くが順位を下げているのに対して、書籍のデジタル化を進める「大日本印刷」は39位から15位に躍進。新エネルギー分野が好調な「伊藤忠商事」は10位から2位へとランクアップ。「味の素」が8位から3位となったことは、“不況に強い”と言われる食品業界の面目躍如といったところだろう。
かつては一部の人気企業に偏っていたランキング結果だが、イメージばかりが先行したものから、経営実態や未来戦略など現実の厳しさをしっかり見据えたものへと変化。長引く不況が契機となり、学生の意識もようやく“大人化”してきたと言えそうだ。【東京ウォーカー】
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