花火のプロが語る「恋と花火と観覧車」の物語
東京ウォーカー(全国版)
夏のデートに欠かせないイベントといえば、やっぱり花火大会。幻想的な雰囲気で、ふたりの距離を縮めてくれる花火大会と恋のお話を、ハナビストの冴木一馬氏に聞いてみた。数多くの花火大会を取材する“花火のプロ”が語る「恋と花火」の物語をチェック!

初デートの口実に花火観覧が使われるのは男の常套手段

万延元(1860)年頃に詠まれた歌に「上がる龍勢 星下り 玉屋がとりもつ縁かいな」というものがある。花火と花火の間が空きすぎて見知らぬ者同士が仲良くなり結ばれることを謡ったものだが当時の打ち上げ花火は木製の筒が一本で行っていたため、一発打ち上げると筒を倒して中を掃除し新たに玉を込めて打ち上げるスタイルで、そのため非常に間があいたものであった。番付(プログラム)を検証すると40分に一発ぐらいだったことが想像できる。いわば花火は出会いの場所であり一種の合コンみたいなものだったのかもしれない。江戸時代の花火は今のようにカラフルではない。炎色、もしくは硫黄を燃やした暗い青色だけで、一般的には火の色だけなのである。それでも電気のない時代であるから花火の光は当時の人に取って、とても明るかったに違いない。タドン式の黒色火薬を団子状に練っただけの火の玉は上がっても20メートルほどだろうか。高い建物などない時代だから、どこからでも見えたのだろう。時代は過ぎても男の本質は変わらない。初めてのデートの口実に花火観覧が使われるのは男の常套手段だ。
「恋と花火と観覧車」にチャレンジを

さて、花火以外にデートの定番として浮かぶのが観覧車である。20年ほど前「恋と花火と観覧車」という映画があった。秋元康さんの原作で長塚京三さんと松嶋菜々子さんが主演で、ふたりで観覧車に乗り、ファーストキスで唇を重ねた時に季節外れの花火が打ち上がるストーリーだったかとおもうが、観覧車に花火ときたら向かうところ敵なし状態だ。ざっと調べてみると全国に100カ所以上はありそうで観覧車から花火を見られるところも少なからずたくさんあるはず。乗車時間は10分ほどかも知れないがセルフィーで花火をバックに撮れたら最高の思い出になる。単発の打ち上げではタイミングがずれるかも知れないので速射連発と呼ばれるスターマインが狙い目だ。この夏、ふたりでチャレンジしてみては。
浅野祐介/ウォーカープラス編集長
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