山﨑賢人「うまくやる、を突き詰めるのはやめた」、新たな“挑戦”続ける理由とは

東京ウォーカー(全国版)

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映画『二ノ国』で声優に初挑戦した山﨑賢人撮影=TAKU KATAYAMA


『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』『トイ・ストーリー4』など、例年にも増してアニメ映画が熱い2019年の夏。そんな令和初に公開されるアニメ映画を語る上で欠かせないのが、8月23日から公開される映画『二ノ国』だ。そんな映画『二ノ国』の中で、物語の主人公・ユウ役で初声優を務めたのが山﨑賢人だ。近年は幅広い役に挑戦する姿や、海外からの注目も目覚ましく、さまざまな挑戦を重ねる山﨑に、そのモチベーションの保ち方や、今後目指す姿について語ってもらった。

慣れないことだらけの声だけの演技。「うまくやろう」を突き詰めるのは辞めた


映画『二ノ国』より(C)2019 映画「二ノ国」製作委員会


――意外にも本作『二ノ国』が声優初挑戦とのことですが、実際にやってみていかがでしたか?

【山﨑賢人】とにかく慣れないことが多くて苦戦しましたね。例えば、動きのあるシーンでの距離感の出し方とか…そういう細かいところがいくつか。そもそも映像だったら、自分の顔が映っているので1つのキャラクターを認識してもらいやすいと思うんですけど、声だけとなるとその日の調子に左右されかねないので難しいなって思いましたね。だから、4日間の収録期間中は、いつも以上に喉のケアには気をつけました。

でも、すごく勉強になりましたね。正直、声だけに向き合う機会って今までなかったので、自分の声をよく知ることができたなって思いました。どういう風に喉を使えばこういう声が出るみたいなことが、感覚的にではなく、意識的に考えられるようになりましたし、これからの俳優業でも生きて来るのではないかなと思いました。

――本作には、宮野真守さんや梶裕貴さんなどの人気声優の方も多く出演されています。収録の際、そういった声優の方々とお話をする機会はあったんでしょうか?

【山﨑賢人】以前より親交がある梶さんとお話しをしている中で、収録前に「感情とか気持ちの部分が大切だと思う」とおっしゃってくださいました。僕自身、普段演技をする上でも「感情」や「気持ち」の部分は大事にしている部分なので、それを聞いてちょっと気持ちが楽になりましたね。これまでの経験上、自分が本気で向き合った作品には嘘がないと思っていて、もっというと嘘がないものは、人の感情を動かす力があると思っているので。今回は、収録が短期間だったとのこともあり、「うまくやる」ことを突き詰めていくのは難しい、じゃあ感情でやろうって気を引き締めて、本気でやりましたね、超本気でした(笑)。

変化を受け入れていく姿や、葛藤する様子を自分自身と重ねた


映画『二ノ国』より(C)2019 映画「二ノ国」製作委員会


同じ高校に通う幼なじみのユウとハルが、ある事件をきっかけに、現実世界(「一ノ国」)と隣り合わせにある魔法の世界「二ノ国」に迷い込み、究極の選択を迫られる本作。その総指揮は「妖怪ウォッチ」シリーズなどで知られるレベルファイブの日野晃博が、監督は『火垂るの墓』などを手掛けてきた百瀬義行が、そして音楽は映画音楽界の巨匠・久石譲が担当するなど制作陣の豪華さが話題になっている。そんな作品で、メインキャラクターを演じた山﨑賢人は、本作をどのようにとらえているのだろうか。

――今回の映画『二ノ国』、山﨑さんなりの注目ポイントを教えてください。

【山﨑賢人】百瀬さんの作る作品や、久石さんの音楽、日野さんのゲームが好きな方は間違いなく楽しめると思うのですが、ファンタジー要素が多く、わくわくさせられる物語となっているので、どなたでも楽しめるのではないかなと思います。あとは、ユウとハルが葛藤する姿を見て「自分だったらどうするんだろう」と感情移入しながら、大切な人との向き合い方について考えるきっかけになればうれしいです。

――山﨑さんとユウが通ずるなと感じたこと、映画のストーリーの中から学んだことはありますか?

【山﨑賢人】僕が演じたユウが、現実である「一ノ国」から「二ノ国」に行ったときに受け入れている姿を見て、俳優の仕事に似ているなと思いました。僕自身、どの作品をやるにせよ、作品に描かれている世界を生きていく気持ちで仕事をしているので。

あと、人との関係性とか、自分が「どうあるべきか」や「こうしなきゃいけない」と考える中に、本当に大切にするべきことを見つけだすユウを見て、見習いたいなと思いました。ユウは葛藤が多いキャラクターなのですが、その姿がとてもリアルなので共感する方も多いのではないかと思います。

「新しい世界に飛び込むことは楽しい」山﨑賢人が挑戦し続ける理由


山﨑賢人撮影=TAKU KATAYAMA


――ユウは葛藤が多いキャラクターだったとのことですが、山﨑さんが俳優をやっていく中で、葛藤することはあるのでしょうか?

【山﨑賢人】もちろんありますよ。仕事を積み重ねていくうちに、昔は悩んでいたことを器用にやれちゃいそうなことが増えてきたんですけど、それが少し嫌なんです。できないことができるようになるって、本来うれしいはずなのに。だから「少し慣れてきたな」と思うことが増えるとリセットするようにしているんです。それこそ、今回のように新しい仕事に挑戦して、慣れを0にするみたいな。

――山﨑さんといえば、年々役の幅を広げたり、最近では活躍の場を海外にまで広げたりと、常に挑戦を続けてきたイメージがあります。新しいことに挑戦し続けるモチベーションは、どこにあるのでしょうか?

【山﨑賢人】自分の中に選択肢としてなかった挑戦の機会を与えていただいて、そのチャンスに「全力で応えたい」と思うことがモチベーションですね。どうせやるからには、期待以上の結果を残したい、そして別のお仕事や俳優としての今後の活動に活かされるなら、なおさらいいなと思っています。

ただ単に自分の知らない世界に飛び込むことが楽しくて、好きだというのもありますけどね。新しい世界に飛び込むと、今までなかった方とのご縁も広がりますし。今回の二ノ国も、2014年に、日野さんとお会いした縁が5年の時を経て繋がって、声優に挑戦させていただけたと思うと感慨深いですね。

【写真】前髪を下した山﨑賢人の撮りおろしポートレート撮影=TAKU KATAYAMA


――最近では、日本だけに留まらず、アジア圏を中心に海外からも注目を集めている印象があります。4月にはweiboを始め、30万人近くのフォロワーがいるとのことですが、率直に海外からの人気についてはどう思いますか?また、今後海外のファンに向けてどのようにかかわっていく予定ですか?

【山﨑賢人】自分が出た作品が、海を越えて海外の方からも見ていただいているって、すごくうれしいなと思います。Weiboを始めたのは、そういう海外のファンの方に僕からも積極的に関わるきっかけを作っていこうと思ったからですし、これからもどんどん機会をオープンにしていきたいと思っています。

そういった意味では今回の『二ノ国』は、海外の方も好きであろう日本のエンターテインメント界の要素がたくさん詰まっている作品なので、ぜひ世界中の方に見てもらいたいですね。海外で応援してくれているファンの方々は、僕の声だけの演技をどのように捉えてくださるのか、今から反応が楽しみです。

於ありさ

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