これもタイガーマスク現象!? 今年のバレンタインに“寄付チョコ”の波
東京ウォーカー
「伊達直人」を名乗り、児童養護施設などにランドセルやお金を届けるという事象が全国的に起きた“タイガーマスク現象”。その“社会貢献”や“寄付”の動きは、ランドセルだけではなく、バレンタインのチョコレートにも影響を与えている。チョコ1つを買うと自動的に1円が寄付されたり、チャリティ商品を買うと売上の一部が寄付されたり、逆に、寄付をすることでチョコがもらえたりと、“バレンタインチョコ×寄付”=“寄付チョコ”の現象は、ここ近年、さまざま形態で浸透しているのだ。
例えば、チョコ1個購入につき1円を寄付するというのは「森永製菓」。2008年にスタートし、集まったお金をカカオの国の子供達へ支援し続け、今年で4年目を迎えているこのプロジェクト。昨年4月に実施された際は、寄付金額合計約1000万円の実績だったが、今年1月から始まったキャンペーンでは、なんと去年の倍以上である2200万円が集まっているというのだ。ここ数年の中でも断トツの数字をたたき出している理由としては、もちろんバレンタインの時期に実施している、ということもあるが、それ以外の理由としては、やはりあの“タイガーマスク現象”が影響しているという。
「タイガーマスク現象の影響で、若い人が寄付に関心を持つようになったのも一因だと思います」と話すのは、森永製菓 菓子事業本部 菓子マーケティング部の櫻木孝典さん。「最近では寄付を “施し”のようなハードルの高い行いではなく、人や社会との“つながり”を感じる身近な活動として参加する人が増えているのでは。特に若い人ほどその考えが強いようです」と、若い人のチャリティ意識の変化を指摘している。このプロジェクト、「森永ミルクチョコレート」「ダース」「小枝」などの対象商品を購入するだけで、誰でも寄付ができるので、「どうせ買うなら…」と、これから寄付チョコを選ぶ人が増えそうだ。
また、寄付のためにオリジナル商品を作る会社も登場。「小田急百貨店」では、オリジナルの「小田急チャリティチョコレート」(367円)や、ドローイングアーティスト・Junichi氏がパッケージをデザインした「ガーナの森をつくるチョコ~Junichi“LOVE”エディション」(550円)を販売。その売上の一部を、カカオを育てる生産者を応援する「チョコレボ ガーナプロジェクト」に寄付するものだ。キュートな子供などのイラストは、見た目もかわいく、心温まる雰囲気が魅力のこのチョコは、プレゼントにも自分用にも人気がある。
さらには、レコード会社やコスメ店までも登場。「EMI Music Japan」は、宇多田ヒカルの楽曲「嵐の女神」の1DLで、特定非営利活動法人ACEへ1円寄付。また、コスメティック店「LE WATOSA」は、対象商品1点の購入につき、なんと1人分のワクチンを寄付している。それぞれ、企業の特徴を生かした寄付となっており、さまざま形態があることを象徴している。
一方、チョコを買うと自動的に寄付されるという形態ではなく、“募金をすることでチョコがもらえる”という、募金が目的のプロジェクトも。これは、イラクの子供たちの医療支援を行う団体のネットワークである「JIM-NET」が主催のプロジェクトで、1口500円の募金をすると、募金先のイラクの子供たちが心を込めて描いたイラストが描かれた缶に、六花亭のハート型チョコが入った“缶チョコ”がもらえるというもの。この企画は特に人気で、受付開始から約2か月で缶入りチョコの受付が終了したというほど、話題になった企画だ。
このように、様々な形の寄付チョコが、個人ではなく企業でも繰り広げられている今年のバレンタイン。“タイガーマスク現象”をきっかけに“寄付チョコ”にも目を向け、できることから手軽に寄付を始める人が増えるかも知れない。【東京ウォーカー】
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