“4大勢力”が席巻中！ 東京・ラーメン新勢力はこれだ

1年間に約600店舗以上の店がオープンする、東京のラーメン界。“二郎系”が全盛を迎え、主流となっていたが、ここへ来て「六厘舎(ろくりんしゃ)」「つけめん TETSU(テツ)」「けいすけ」「烈士洵名(れっしじゅんめい)」の“4強”が独自の路線を打ち出し、巨大勢力化しているという。そこで、“お取り寄せ”でラーメン界に革命を起こしたブランドから、“肉そばブーム”を巻き起こした店まで、東京を席巻している上述の4大勢力ラーメンについて、詳しく紹介しよう！

■【勢力その壱！】“お取り寄せ”で行列を打破する「六厘舎」

濃厚スープと特注太麺の「味玉つけめん」(950円)などで、その名をとどろかす「六厘舎」は、つけ麺界のカリスマ的存在。昨年、大崎本店が閉店したことで、現在は東京駅にある「六厘舎 TOKYO」(東京・千代田区)でしかその味を楽しめないのだが、実はここは、連日大行列の店…。そんな中で、もっと“気軽”に同店の味を楽しめるようにと、開始されたのが通販サイト「勢天」と提携した「お取り寄せ」だ。ポイントは、通販用ではなく、実際の店の商品をそのまま冷凍して発送する方法が用いられたことで、家で、店そのままの味を堪能できること。現在は、全国の行列店など70以上の提携店舗を取り込んだ同サイトで、「六厘舎」は、一大勢力となっているという。また、東京・武蔵村山市にある「しゃりん」では、ドライブスルー＆セルフ方式が打ち出されるなど、「六厘舎」は、新しいスタイルでも拡大中なのだ。　　

■【勢力その弐！】“アツアツつけ麺”を極めし「つけめん TETSU」(本店/文京区千駄木)

焼き石を入れたアツアツの濃厚魚介トンコツスープと、モチモチ極太麺を提案する「つけめん」(800円)は、「TETSU」の代名詞ともいえる看板メニュー。同店は、「スープが冷めやすい」というつけ麺の弱点を、焼き石を入れることで克服したのだが、これをきっかけに、他店でもIHヒーターや土鍋などを使って“つけ汁を冷やさないようにする”動きが拡大。“アツアツつけ麺”の革命が起こったのだ！ 昨年は、横浜ランドマークタワー、六本木ヒルズと観光名所に次々と出店した「つけめん TETSU」。「つけめん102 サクラサク」(東京・高円寺)や、「江戸前煮干 中華そば きみはん」(東京・鴬谷)など、系列店も多く存在する新勢力なのだ。

■【勢力その参！】打倒草食系の“肉そば”軍団「けいすけ」(本店/文京区本郷)

“ラーメン界の革命児”竹田敬介氏は、フレンチや和食出身らしい自由な発想で、洗練されたラーメンを提案してきたが、新たに挑んでいるのが、「NEW OLD STYLE 肉そばけいすけ」で販売する低価格＆ガッツリの「肉そば」(680円)！ 丼をおおい尽くすほどたくさんのチャーシューは、総重量150g(！)にも上るが、同メニューは、「男らしい1杯」と大ヒット。昨秋には、1杯の肉そばに肩ロースを6～7枚用いる「こちら世田谷区 経堂駅前肉そば」(東京・経堂)や、バラチャーシューのトッピングを無料で提供する「肉屋」(東京・水道橋)など、肉そば専門店も続々と登場し、“肉そば旋風”が吹き荒れ中なのだ。

■【勢力その四！】“地方発ブランド”で攻勢をかける「烈士洵名」(本店/文京区西方)

地方の有名店が東京に進出することは珍しくないが、「烈士洵名」は、“地方発ブランド”として、東京ラーメン界から注目を集める特別な存在。それは、“信州のカリスマ”塚田兼司氏が、本店の味ではなく、信州の素材を用いた新たな味で東京に進出し、成功を収めたからだ。信濃地鶏などのうま味が詰まった動物系に、魚介ダシをブレンドしたスープ、信州小麦の麺を使用した「らーめん 細」(700円)は、地元愛あふれる一品。近年では新潟「なおじ」や、関西「無鉄砲」なども東京1号店に新ブランドを投入するなど、地方で一大勢力を築いた猛者たちが、東京の勢力図を変えようとしている。

「六厘舎」「つけめんTETSU」「けいすけ」「烈士洵名」の巨大勢力が渦巻く東京ラーメン界には、魅惑のラーメンがいっぱい！ それぞれの味わいを深く知るために、東京を食べ歩くのもオススメだ。【東京ウォーカー】

■「六厘舎 TOKYO」TEL　03・3286・0166

■「つけめん TETSU 六本木ヒルズ店」TEL　03・3497・0154

■「初代けいすけ 本郷本店」TEL　03・3815・2710

■「信濃神麺 烈士洵名」TEL　03・5684・2263