サニーデイ・サービス曽我部恵一が映画初主演の演技に大絶賛! 映画「アイムクレイジー」大阪舞台挨拶

関西ウォーカー

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「プチョン国際ファンタスティック映画祭2018」でNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞、2003年より森田芳光監督や行定勲監督、白石和彌監督など日本映画界の巨匠のもと長年助監督を務めてきた工藤将亮監督の長編デビュー作「アイムクレイジー」。

本作は、音楽の道を諦めようとラストライブの日を迎えようとしていた佑樹(古館佑太郎)が、バイトに向かう途中交通事故に遭い、車を運転していた作曲家の美智子(桜井ユキ)と広汎性発達障害を持った息子の健吾と出会ったことをきっかけに、佑樹の中で何かが変わっていくというストーリー。

9月16日(月・祝)大阪市中央区の「シネマート心斎橋」にて、上映後に公開記念舞台挨拶が開催され、主人公・佑樹のバイト先の店長役を演じたサニーデイ・サービスの曽我部恵一とメガホンを取った工藤将亮監督が登壇した。

9月16日(月・祝)大阪舞台挨拶が開催され、出演の曽我部恵一とメガホンを取った工藤将亮監督が登壇した


曽我部がボーカル&ギターを務めるサニーデイ・サービスのファンだったという工藤監督。主演の古舘佑太郎も曽我部のファンであり、本作で共演したいという本人たっての希望もあり、古舘より曽我部を紹介してもらうこととなったという。

当初、工藤監督は「どうせ断られるだろう」と思いつつ、「バカな振りして聞いてみよう」と曽我部のマネージャーに出演依頼の電話をしてみたところ、すぐに出演可との返事をもらったという。最初は信じられず、何度も「本当に大丈夫ですか?」と聞き直したことを明かした。

一方、曽我部はマネージャーから「映画に出る話きてますよ。どうします?」と聞かれたので、「いいよ」と一つ返事で出演を許可したと言及。その時にはカメオ出演くらいかと思っていたというが、その後すぐに台本を受け取り、割にセリフもちゃんとある役だとわかり、「これ覚えなきゃ」と思ったと、当時を振り返った。

工藤監督は、出演許可が下りてから曽我部にどういう役をやって貰おうと考えたのではなく、当初から曽我部をイメージし、既に脚本に「曽我部」と役名で書いていたことを明かした。

本作で演技に初挑戦した曽我部。芝居というものが何なのかがわからないため、セリフを覚えていき「監督に言われるままやったつもりではある」と自身の演技を評価。

工藤監督は、俳優ではないため気を付けながら演出しようと思っていたが、「1回もセリフミスが無かった。1テイク1テイク細かく細かく変えて行くとすごくそれに対応して下さったので、ビックリした」と大絶賛した。

曽我部は「出来上がったものを観ても、演技というのがどういうことかわかっていないので、自分のシーンを観ると『何だろう?』と思ってしまう」と率直な感想を述べた。

本作が映画初出演となった曽我部恵一


演出でこだわった点について工藤監督は「映画っぽいこと、こうしなければいけないなどという決まり事からは全部逸脱してやろうと思って撮った」と明かし、具体的には「街中で撮影する際、昔は問題なく人の顔を映していたが、いつの間にか映してはいけないという、明確なルールはないが決まり事ができてしまっているものが多々ある」と述べ、本作での街中のシーンはエキストラを用いずに撮影を行ったと語った。

主演の古館佑太郎について曽我部は「シャープな感じでカッコ良かった」、工藤監督は「純粋で可愛い子だが、ちょっと危なっかしいところもある」と述べた。それを聞いた曽我部がポスターを指し「このまんまって感じ」と言い、はまり役であったと言及した。

劇中のセッションのシーンについては、1度だけ撮影を行ったと工藤監督。演技については判断できるが、音については判断できないため、曽我部と古館に確認を行ったという。桜井ユキはピアノの経験はあるくらいだったが弾き慣れていないため、「簡易のピアノを持ち帰って練習してくれていた」と工藤監督が明かした。

本作が長編デビュー作となった工藤将亮監督


最後に曽我部は「この作品を観た第一印象は、監督の情熱だけで作ってる映画だなと思った。いろんなテクニックやいろんな情報を持っているけれど、そういうのは一回捨てて、監督の想いだけで作っている。音楽も含めそういう作品って、実はすごく貴重な時代だと思うので、僕はすごく素敵だと思う」と述べ、続けて「こうして観ていただけて感謝している。またそれを広げていただけたら嬉しい」とコメント。

工藤監督は、先輩や映画関係者からは「すごく青臭い作品だな」「すごく映画的じゃないな」と心配されていると明かした。

「僕にとって逆にこの映画はしてやったりだなと思っている。特に若い方、そうでない方にとってもだが、何をやっても上手くいかなかったり、自分が思っていることができなかったり、非常に生きにくい世の中だと思う。けれど、そういう人って気持ちが強いと思うので、できればそういう気持ちを押し殺さないで本当に叫んでほしいなと思う」とメッセージを述べ、舞台挨拶を締めくくった。

南華凛

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