よみうりランドが描く“遊園地の未来”!「スーパー遊園地」構想に込められた熱き想い<後編>

東京ウォーカー(全国版)

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「スーパー遊園地」という、シンプルかつ胸躍るフレーズの計画が掲げられたのは、今年2月のこと。2019年9月に創業70周年を迎えるよみうりランドが描くビジョン、目指すべき「スーパー遊園地」の姿とは何か、杉山美邦社長に話を聞いてみた。後編となる今回は、よみうりランドの持つ他にない魅力と、これからの野望に焦点をあてる。

今年(2019年)の9月24日に創業70周年を迎えたよみうりランド画像提供:よみうりランド


――少しネガティブなテーマになるのですが、昨今、遊園地・テーマパークのアトラクションに関する安全性についての話題も増えています。 この安全性というテーマについてはどう考えていますか?

【杉山社長】とても重要なテーマです。ご指摘のとおり、安全性は我々が最優先に取り組む重要な課題だと考えています。遊園地に来るお客様は「そこで楽しみたい」という想いで足を運んでくれます。遊園地での事故は、お客様の期待を裏切ることであり、我々の存在意義を揺るがす問題です。安全性については相当な力を入れて取り組んでおります。具体的には、遊園地の中に安全管理部という部署、専門部隊を設けています。各アトラクションのメンテナンスを他の業者に任せず、専門知識を持った部隊自ら、スタッフ自らが取り組んでいます。今はそれぞれの機械がかなり複雑になっていますので、他に任せるのではなく、自分たちのアトラクションとそのつくりを知り尽くしたスタッフ、専門知識を持ったスタッフで取り組まないと対応が困難であり、安全性を担保することが難しいからです。幸いなことに、これまでよみうりランドでは大きな事故を起こしていませんが、これまで以上に神経を使って、真摯に取り組んでいきたいと考えています。他で重大な事故が起きたということがあれば、それを他山の石として、どういうところに問題があったのか、我々自身の経験として研究を重ねて生かしていくということも心掛けています。安全については未来永劫、万全を期していきたいと考えています。

よみうりランド人気NO.1コースター「バンデッド」画像提供:よみうりランド


――では改めて、よみうりランドの魅力について語っていただければと思います。

【杉山社長】よみうりランドは40機種以上のアトラクションを有する遊園地として、東日本遊園地協会に加盟する遊園地の中でも最大級のアトラクション数を誇ります。いろいろな乗り物を楽しんでいただける、まずはそれがよみうりランドの売りですし、それから、都心からのアクセスの良さもうちの強みだと思います。特定の層に限定せず、ファミリー層でも、小さなお子さんでも、学生さんでも、年配の方でも、あらゆる層に楽しんでいただける空間を用意していますので、幅広い層に楽しんでもらえる存在をこれからも目指し続けたいと考えています。そのためにも、「エンタメ植物園」や「アート水族館」に代表される新しい施設もそうですし、今のアトラクションをパワーアップ、進化させるなど、お客様にとっての楽しみをどんどん増加させていくつもりです。

【杉山社長】また、施設をつくるだけにとどまらず、イベントにも力を入れています。昨年(2018年)には「艦隊コレクション」や「ファイナルファンタジーXI」との連携イベント、初音ミクとのコラボイベントも実施しました。日テレらんらんホールというイベントホールもありますし、さまざまなイベントを体験していただけるところも我々の強みとしているところです。

【杉山社長】それから、「グッジョバ!!」という施設がありまして、こちらはアトラクションに乗って楽しみながらモノづくりを体験していただく施設になります。「学び」と「遊び」ですね。こちらも今後、リニューアルし、拡充していくプランを成長戦略で打ち出していますので、大いに期待していただきたいと思います。

――さらなる成長に手応えを感じているということですね。

【杉山社長】私自身、ここに来て3年になりますが、この立地の良さは何よりの強みではないかと感じています。首都圏という日本最大の人口集中地区にあり、新宿から電車や車で30分ちょっとというアクセスの良さがある。立地の優位性、気軽に足を運んでいただけることは大きな魅力ではないかと思います。このアクセスの良さやアトラクションの豊富さをもっともっとPRして、多くの方に知っていただければと考えています。

【杉山社長】また、我々は四季折々でさまざまな展開を行っています。秋から春にかけては、「ジュエルミネーション」というイルミネーションイベントを開催しています。

【写真を見る】600万球のイルミネーションが園内を彩る「ジュエルミネーション(R)」 ※昨年の様子画像提供:よみうりランド


――ウォーカープラスのイルミネーション特集でも人気です。

【杉山社長】そうなんですか!ありがとうございます。世界的照明デザイナーの石井幹子先生にプロデュースしていただいています。石井先生はアート性に優れたイルミネーションを、毎回、進化させながら展開してくださっています。10周年となる今回、石井さんが選んだ題材はギリシャ神話の世界。「ジュエリー・オリンポス」をテーマに過去最多の650万球を用い、幻想的な12の新エリアが登場します。毎年好評をいただいている噴水ショーも過去最大に拡大し、レーザーと炎の演出を追加。幅60メートル、高さ15メートルの、噴水242本を使った日本屈指の噴水ショーは必見です。それから、ジュエルミネーションで使用するLEDは特別につくっているものでもありまして、市販のものではなく、文字どおり「宝石」の輝きを表現するために石井先生と共同でつくっています。足を運んでいただいた方に「素晴らしい、来てよかった」と思っていただける世界を今年もつくる予定です。

――リピーターの方も多いとうかがいました。

【杉山社長】そうなんですよ!「今年もまた来ました!」と言っていただくこともあって、本当にありがたいことです。ジュエルミネーションで撮影していただいたお客様に写真を応募していただき、優秀賞としてプレゼントを提供するといった参加型の企画も行っていますし、人気のイベントとして定着したジュエルミネーションをさらに発展させていきたいと思います。

「一人でも多くの方の人生を豊かに」と語る杉山社長撮影=佐山順丸


――では、最後の質問です。杉山社長の野望を教えてください。

【杉山社長】大それた野望は持っていませんが(笑)、私はこのよみうりランドという会社の存在意義を、ずっと考えています。我々が企業として発展していく、成長していく、その存在意義は何かというと、やはり人々により多くの楽しみを提供し、より多くの感動を与えていくということだと思うんです。野望としては、そこに尽きますね。めまぐるしく変化する時代にあって、例えば、仕事でたまったストレスを発散していただくとか、家族の一体感を味わっていただくとか、そういう場、空間を提供できればと思います。自分の経験でも、母親や父親と楽しい場所に出かけた思い出は覚えていますし、当時、子供のころに味わった経験は今でも心に残っています。デートでもいいし、友達同士でもいいし、たくさんの方に楽しい経験をしてもらえればと思います。そのためには、我々が、よみうりランドが成長・発展していくことが大切で、多くの方の笑顔が生まれることが社員の生きがいにもなっていきます。単に企業として成長する、儲ける、人が来る、ということではなく、「遊びを、まん中に。」という我々のスローガンではないですが、遊びがもたらす感動や興奮、安らぎや学びを通じて、一人でも多くの方の人生を豊かにすることができればと思います。それが私の、よみうりランドの野望でもあります。

浅野祐介/ウォーカープラス編集長

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