南大阪最大級の芸術文化ホール「フェニーチェ堺」がグランドオープン!

　2014年に閉館した「堺市民会館」が今秋、堺市の芸術文化の殿堂となる「フェニーチェ堺(堺市民芸術文化ホール)」へと生まれ変わった。グランドオープンは2019年10月1日(火)。堺の街の新しい幕開けを飾る同施設の特徴とは？ 写真とともにポイントをチェックしていこう。

堺から芸術文化を発信する「フェニーチェ堺」とは？

昭和40年に開館した「堺市民会館」の歴史と精神を継承・発展させた「フェニーチェ堺」。敷地面施は14,333㎡。地上6階、地下1階からなる芸術文化ホールとして南大阪最大級の規模を誇る。ホール全体のコンセプトは中世の自由・自治都市「堺」をイメージしたデザインとなり、芸術文化の創造・交流・発信の拠点施設にふさわしい洗練されたデザインが各所で光る。

「フェニーチェ」とはイタリア語で「不死鳥」を意味し、大坂夏の陣、第二次世界大戦など幾多の戦乱から不死鳥のように蘇ってきた堺の街を表現。堺の悠久の歴史の中で常に前を向いて歩んできた先人の想い、そしてそれを来世へと受け継いでいく決意を表している。ロゴマークも飛翔する「不死鳥」と市民を表す「人」をモチーフにし、フェニーチェ堺と市民との一体感やフェニーチェ堺に人々が訪れることで生まれる賑わいを表現している。

南大阪最大2,000席収容するフェニーチェ堺! 鮮やかな赤と黒を基調にした大ホールは圧巻

フェニーチェ堺の魅力は「規模と質」。2000席を収容する大ホールは南大阪最大級を誇り、音楽系を中心にオーケストラやオペラ、バレエ、演劇、ポップス等の優れた舞台芸術や多彩な公演をはじめ、大会や集会等にも対応している多目的ホールとして利用される。音響環境にも優れホール自体が「よく響く楽器」のような劇場空間を実現。客席も3層バルコニー構造を採用し、どの席からも舞台が見えやすく快適な環境を確保するほか、車いす席も常設している。

312席の小ホールも同じく、音楽を主体としながら演奏など市民の多様な文化芸術の発表や集会などに利用される。市民交流及び文化活動の発表の場「交流・創作ガレリア」はトップライトからの光溢れる3階吹抜空間の両側面に長大な壁を備え、ミニコンサートや作品展示等が可能だ。

大スタジオでは、大ホール主舞台の広さを確保し、リハーサルをはじめオーケストラや吹奏楽、演劇など多人数による練習に対応。第三のホールとして発表会にも対応できるほか、ピアノや軽音楽、コーラスなどの日常の練習も。そのほか文化交流室や多目的室など市民の多様なニーズに応える施設を有している。

「10月のグランドオープンから3カ月間は、クラシックから伝統芸能、ジャズ、バレエなど多ジャンルの公演を予定しています。今後は大人はもちろん、子どもたちも芸術に触れる機会を作っていきたいですね。まさに全ての人が芸術に触れる場所、それがフェニーチェ堺です」とエグゼクティブプロデューサーの佐野光徳氏はホールへの想いを語る。

フェニーチェ堺は南海高野線「なんば」から「堺東」まで約10分。大阪市内からのアクセスも良好!

南海高野線「堺東」駅からは歩いて約8分。また、「翁橋（おきなばし）公園」に隣接する、イタリア料理の名店「ポンテベッキオ」が大阪市以外では初出店! 薪窯で焼く本格的なナポリピッツァなどが味わえるので、芸術鑑賞と一緒に楽しみたい。2019年10月1日のグランドオープンから2020年1月12日までの約3ヶ月間には、クラシックをはじめ、ジャズ、ポップス、ダンス、落語、文楽、子ども向けなど約60公演を開催。詳しい公演の情報は「フェニーチェ堺」で検索して、ホールで本物の芸術に触れてみて!

村井 貴臣