上戸彩、マレフィセントへ「母としての不器用さに共感」
東京ウォーカー(全国版)

2019年に入り『アラジン』や『ライオンキング』などの実写映画が公開され、今改めて注目を集めているディズニー映画。その追い風を受けて、2019年10月18日(金)に公開されるのが『マレフィセント2』だ。本作で、美しきヴィラン・マレフィセントと真実の愛で結ばれているプリンセス・オーロラ姫の声を担当した上戸彩。前作『マレフィセント』から5年の時を経て、女優として、2児の母として、彼女自身が感じた変化や彼女ならではの視点で見る本作『マレフィセント2』について語ってもらった。
5年の時を経て「女性としての強さを身に着けました」

前作『マレフィセント』に引き続き本作では、エル・ファニング演じるオーロラ姫の声を務めあげた上戸。しかし、彼女のキャリアを振り返ると、ドラマ『3年B組金八先生』や『昼顔』、映画『あずみ』などの印象が大きく、かわいいだけでなく強さを持ち合わせた役がハマる印象が強く、お姫様役を演じるのかなり珍しい印象を受けるのも事実。上戸自身は、お姫様役に抜擢されることをどのようにとらえているのだろうか。

【上戸彩】「正直、今だから言えますけど、前作『マレフィセント』のお話をいただいたときは、オーロラ姫を演じられる自信がありませんでした。エル・ファニングさんが演じるオーロラ姫を見て、私に合うのだろうかって思ってしまったんです。それに、いざアフレコが始まってからも、実際の映像を見たときに、エル・ファニングさんの声がかなり低く、そこに引っ張られちゃい何度もやり直しましたね。というのも、日本におけるお姫様のイメージって、ちょっと声が高めじゃないですか? だから監督には“エル・ファニングに合わせずに、上戸さんのありのままの声で大丈夫ですよ”と言われたんですけど、役に入り込もうとすればするほど、引っ張られてしまって。結構手こずってしまった記憶があります。」
「そんな前作から5年が経って、今回はすごくスムーズにいったんです。その理由を考えてみたんですけど、オーロラ姫と私が前回よりも近しい境遇になったからかなと思いました。というのも、前作ではマレフィセントに甘えていた、言ってしまえば子どもらしいあどけなさを垣間見せていたオーロラ姫が、今回の作品ではムーア国の王女として、結婚を決断した1人の女性として、前回よりもたくましく、自立している印象を受けたんです。それに、私自身もこの5年で母となり、女優としてのお仕事や、毎日ダメだしされ背中を丸めながら帰宅した『ズートピア』での声のお仕事などあらゆる経験を積みました。そして、その経験をもとに、前回よりは自信を持ってオーロラ姫役に臨むことができたんです。だから、作中で描かれるオーロラ姫のたくましさと、前作よりは自信を持ってオーロラ姫に挑めた私が重なって、スッと入りこむことができたのかなって思います」
役者の顔を忘れさせるほど没入させるディズニー映画の魅力

2019年に入り『ダンボ』『アラジン』『ライオンキング』などの実写化や、大人気シリーズ『トイ・ストーリー』の最新作が公開され、年末には待望の『アナと雪の女王2』の公開も控えているディズニー映画。毎月のように誰もが知っている不朽の名作を公開し、その度に多くの人から注目を集める理由はいったいどこにあるのだろう。公開前から期待の声があがる『マレフィセント2』に演者として加わり、ディズニー映画の1ファンでもあるという上戸は次のように分析してくれた。
【上戸彩】「私自身、原作があるものを実写化する難しさは、これまでに何度も経験してきました。やはりイメージ通りに表現することは珍しく、原作を超えることはなかなか難しいですからね。その一方で、ディズニー映画の実写化は平気で原作を超えて来る印象です。「ウィル・スミスがジーニー?」「ダンボが実写化?」って映像を見る前は、想像できなかったものが違和感ない形となり公開されます」

「今回の『マレフィセント2』に関していうと、誰もが知っているアンジェリーナ・ジョリーさんが演じているはずなのに、物語を見ている間はマレフィセントがアンジェリーナ・ジョリーさんだということを忘れさせるくらい没入させてくれました。同じように吹き替え版に関しても、役者さんの顔が良い意味で出てこない、スッとスムーズに物語に入れるキャスティングをしている印象がありますね。私とエル・ファニングさんとでは声の印象がまったく異なるように、決して実写版と吹き替え版で声色が似ている人を選んでいるわけではない。でも、どちらもすんなり耳に入ってきて、世界観を忠実に届けて来るんです。そういうところが、多くの人から支持される理由なのではないかと感じます」
「それに老若男女に誰にでも受け入れられるストーリー性や世界観であることも、強さの秘密だと思います。マレフィセントに関していうと、彼女はディズニー・ヴィランズと呼ばれる悪者なはず。でもただ単に“怖い”という印象だけに留めず、かわいらしい姿や、くすっと笑える要素も兼ね備えているんです。だから、幅広い年代の人、ご家族でも楽しめるんだと思います。それにストーリーも理解しやすいですから、私も4娘にすごく見せたいですもん。でも、あのスケール感とかサウンドの迫力を怖がってしまう気もするんですよね。連れていきたいんですけど、最後まで見れないかな…って、今まさに悩んでいるところです」
母としてマレフィセントの気持ちに共感することも多かった

前作『マレフィセント』から5年が経ち、2児の母となった上戸。自身のライフステージの変化を経たことで、前作とは作品の向き合い方がかなり変わったという。
【上戸彩】「『マレフィセント』という作品に対する私自身の視点が、大きく変わりましたね。前回は、オーロラ姫目線でしか、この作品を観ていなかったのですが、今回は同じ娘を持つ母として、マレフィセント目線で物語を追いかけている自分がいました。娘の結婚のためにフィリップ王子のご家族に歩み寄ろうと努力しているのに、なかなかスムーズに事が運ばず、オーロラ姫に苦言を呈されてしまうマレフィセントを見て、 “(マレフィセントは)不器用なだけだよ。気づいてあげてよ!”ってオーロラ姫に対して、もどかしい思いをしましたね。実際にオーロラ姫を演じながら、マレフィセントに感情移入しすぎて泣きそうになったことも多々あって、なんとか泣いている声を出さないよう気をつけたくらい。娘のことを愛しているのに、その愛を伝えるのが不器用すぎるマレフィセントに共感してしまいました」
上戸彩が感銘を受けた、A・ジョリーの愛情

また、上戸さんはマレフィセントという役をアンジェリーナ・ジョリーが演じることに対して大きな意義を感じたという。
【上戸彩】「今回の映画では、マレフィセントとオーロラ姫、妖精と人間という血のつながりはない親子の“究極の愛”が描かれています。それって血のつながりにとらわれず、自分の子供たちに愛情をそそぐアンジェリーナ・ジョリーさんと重なっているなって思っていたのですが、公開プレミアのときにお子さん2人を連れ、レッドカーペットを歩いたアンジーの姿を見て、その思いは確信に変わりました。マレフィセントとアンジェリーナ・ジョリーさんには、あまりにも重なる部分が多すぎて、そこまで計算されているのかという気持ちになってしまうくらい。『マレフィセント』は、“究極の愛”という壮大なテーマに説得力を持たせることができるアンジーだからこそ成り立つ映画なのかもしれませんね」

於ありさ
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