上坂すみれの「ウォーズマン愛」で会場が笑いのTKO!「キン肉マン原画展」を語る
東京ウォーカー(全国版)
池袋・東武百貨店で開催中の『キン肉マン 友情の40周年展』の中で、人気声優上坂すみれと「キン肉マン」の原作者のひとりである嶋田隆司氏のトークショーが10月20日に行われた。会場内の特設リングで上坂すみれが溢れる「キン肉マン愛」「ウォーズマン愛」を披露し、会場は笑いに包まれた。
上坂すみれの『キン肉マン』愛がさく裂

「キン肉マン 友情の40周年展」は、10月16日~10月29日まで行われる同作品初となる大規模原画展。会場内には連載当時の原稿のほか、フィギュアやキンケシ、さらに主人公であるキン肉スグルの部屋などが再現。


世代を超えてキン肉マンの世界観が体験できる内容となっている。また会場の外では、ここでしか購入できない限定オリジナルグッズも販売。限定キンケシやTシャツなどを買い求める姿を後を絶たなかった。

会場に設置された特設リングの周りには、抽選で選ばれた100名のファンが。格闘技実況で活躍する清野茂樹アナウンサーのコールで嶋田氏が入場すると、場内からは一斉に「嶋田!嶋田!」のコールが。それを受けた嶋田氏は恥ずかしそうに「今日は、たくさんの方に来て頂いてありがとうございます。これだけの方が来て下さるとは思わなくて、改めてキン肉マンの人気が実感できたなと思います」と挨拶。

「中学の頃、大阪の近鉄百貨店で手塚治虫先生を初めとする錚々たる方々の原画展がありまして、そこで行われた近鉄漫画賞に応募して採用されたのが始まりなんです。今回の原画展は、大阪でスタートしたのですけれど、そういった地で原画展が行えたことを感慨深く思っています。そして上京した時に東武東上線の成増に住んでいたため、池袋の東武百貨店もよく来ていました。それも縁があるなと思っています。色々な意味で原点回帰ですね」とデビュー当時のことを振り返った。さらに、「今日も小さなお子様がたくさん来てくださって嬉しいです。僕たちは原画展を見て漫画家に憧れたので、ひょっとしたら今日この会場にいる子供の中から将来漫画家になる子がいるかもしれませんね」と未来の漫画家にエールを送った。

今でも紙とペンで原稿を描くという嶋田氏は、原画展の見どころに関して「今の漫画家はデータですから原画展というのはできないと思います。紙とインクで描いて、ホワイトで修正して、鉛筆の跡が残って、写植を貼って…。漫画家の息吹というか、苦労が原稿に滲み出ていると思います」と言うと「これが昭和だぞ、なめんなよと」と会場の笑いを誘った。さらに「(原稿が)全部残っているんですよ。すごいですよね集英社」と再び笑いを取った。
ここでキン肉マンが大好き、ソビエト連邦が大好きでウォーズマンが大好きという、声優の上坂すみれが登場。場内からの「上坂!上坂!」のコールに乗って登場した上坂さんは「素晴らしい原画展にお邪魔しております。さきほど会場を回らせて頂いたのですが、私よりも好きな“ガチ勢”の方が沢山いらして。大好きだと言っていいのかはばかれます」と照れ笑い。

キン肉マンとの出会いについて上坂さんは「自分が生まれる前の漫画を集めていた時、中野ブロードウェイの「まんだらけ」で全巻買い集めて。もともと昭和のプロレスが好きで、プロレスの漫画ってあるのかな、というところから、『スーパースタープロレス列伝』とか『キン肉マン』を読んで、プロレス漫画の中でもキャラクターがカッコイイなということで読み進めたんです。そしたらキャラクターの性格とかがどんどん変わっていくのが面白くて」とハマった理由を自己分析。さらに「私がキャラクターを考える時って、このキャラはこういうことを言わないだろうな、とか考えるんですけれど、キン肉マンにはそういうところが全くなくて(笑)、常にイデオロギーが変わるのは凄いなと思います」と声優ならではの視点で『キン肉マン』を分析した。
『キン肉マン』連載秘話に思わず「チェックとか無かったんですか?」

ここで上坂は嶋田氏に質問の猛攻撃を開始。まず「最初の頃、キン肉マンの頭だけ緑なのは……」と尋ねると「あれは初代の担当編集者であるアデランス中野和雄さんが『君たちは18歳で色原稿が描けないだろうから』ということでイラストレーターさんに描かせたんですよ。そしたらイラストレーターさんが勝手に緑色にして」(笑)と返して会場は大爆笑。これに上坂は「チェックとか無かったんですか?え?ノーチェック!?」と驚きの声を挙げる。

ウォーズマンが好きだという上坂さんは、その理由について「ソ連の人というのが推しポイントでして。最初はなかなかしゃべらなくてコーホーという呼吸音だけで不気味だったんですけれど。最初の頃だけスーハーで(笑)普通に呼吸できるんだ!メチャ可愛い!」と言うと「謎に包まれていてカッコいいというオーラが好きでしたね」と怒涛の攻め。すると嶋田氏は「ウォーズマンの登場がきっかけで、キン肉マンがマスクマンだということなりまして。どっちの覆面が脱がされるかというのが緊張感を生んで、人気に火がつきましたね。もともと第21回超人オリンピック ザ・ビッグファイト編の決勝はウルフマンとキン肉マンの予定だったんですよ」と驚きの発言も。上坂さんはさらに「途中からウォーズマンは酷い扱いを受けていますよね。ステカセキングに一瞬でやられてしまうとか」「ウォーズマンってよく死にがちですよね。死んでも友情のパワーでよみがえってくれるので、あまり心配していないんですけれど」(笑)というと「それでもウォーズマンって人気の上位ランキングの上位に入ってくるんですよ。だから、そういうポジションでいいのかなと」と嶋田氏も応戦。

このようなトークは留まることを知らず、予定していた時間を大幅にオーバー。そして上坂さんのガチぶりに、会場は笑いと感心の声が上がっていた。最後に、50周年に向けての意気込みを聞かれた嶋田氏は「アニメ化ですね。もう一度やりたいです」と語ると会場からは割れんばかりの拍手が。上坂も「ぜひ見たいですね!」と期待のコメントを発した。

ちなみに東武百貨店の8階では、この『キン肉マン原画展』のほか、『秋の肉グルメ祭』も開催されており、キン肉マンをフューチャーした弁当も販売している。アシュラマン三面肉弁当1530円(税込)を食べたという上坂は「笑いと冷血と怒りという3つの面があり(笑)悪魔にも友情があるんだなぁと思いました」と食レポ。「全部監修して食べました」という嶋田氏は「その中で何度食べても美味しいなぁというのは、鹿児島県産黒毛和牛牛テール手裏剣焼き540円(税込)。あれはお弁当というより酒のつまみですけれど」とのこと。こちらも要チェックだ。

身も心も満たされること間違いナシの「キン肉マン 友情の40周年展」は10月29日(火)まで開催。

栗原祥光
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