移籍後第一弾アルバムが話題の“KEYTALK”が語る、デビュー当時の苦労やライブへのこだわり

九州ウォーカー

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11月6日に6枚目のオリジナルアルバム「DON’T STOP THE MUSIC」をリリースしたKEYTALK。KEYTALKといえば、2009年に、小野武正、首藤義勝、寺中友将、八木優樹の4人で結成されたバンド。日本武道館、横浜アリーナ、幕張メッセでのワンマン公演を成功させ、日本各地の大型フェスでも欠かせない存在だ。

寺中友将(Vo&Gt)と首藤義勝(Vo&Ba)(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


「DON’T STOP THE MUSIC」は今のKEYTALKの集大成


2019年は、レーベルを移籍し、現在のバンド名になって10周年と、節目の多い一年となっている。ニューアルバムは、気持ち新たに突き進もうとする彼らの渾身の作品となったに違いない。そこで、今回のアルバムに込めた思いや今後について、メンバーの寺中友将(Vo&Gt)と、首藤義勝(Vo&Ba)にインタビューを行った。

KEYTALKの寺中友将(Vo&Gt)と首藤義勝(Vo&Ba)(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


【写真を見る】「インディーズ時代の一番の思い出は、2度高速のパーキングエリアに置き去りにされたことです(笑)」(首藤義勝)(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


ーー移籍後第一弾のアルバムがついに発売となりましたね。できあがった時の感想からお聞かせください。

寺中「今までの作品と比べると、僕と(首藤)義勝が作る歌詞に関して、言葉が強くなった印象がありますね。今までは、メロデイーにうまく合う言葉選びをしていて、今でもそこは大切にしているところではあるんですけど、今回は言葉に、より重心を置いているという感じです」

首藤「一曲一曲を丁寧に作れたので、かなり満足感が高い作品です。すごくポップで明るくて、キラキラしている印象になったので、いろんな人に聞いてほしいと思います」

ーーほかにどんなところにこだわりましたか?

寺中「アルバムを作るにあたって、40曲くらい候補曲を作りました。移籍後は、プロデューサーもエンジニアも新しいチームになってレコーディングができたので、音に関してもガラッと変わりました。だから、自分たちの新たな一面を表現できていると思います」

ーー今回のアルバムの中で、思い出深い一曲をあえて挙げるとすればどの曲ですか?

首藤「僕はやっぱり、一曲目の『DE’DEVIL DANCER』ですね。みんなが思う“ザ・KEYTALK”って感じの曲調が特徴です。僕らの代表曲でもある『MONSTER DANCE』の感じでもう一曲作りたいなって思って作りました。ライブでも盛り上がれる、僕らのキラーチューンになりそうな曲ですね」

「『DE’DEVIL DANCER』は、新たなKEYTALKのキラーチューンになりそうな予感がします」(首藤義勝)(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


寺中「僕は『桜色の街へ』ですね。地元熊本の商業施設のCMソングになっていて、そのお話をいただいてから制作した曲です。今まで、熊本に対する思いを込めた曲はたくさんあるんです。でも、100%熊本のことを歌った曲はこれが初めてです。だから早くこの曲を熊本で歌いたいなっていう気持ちがありますね」

「今回のアルバムの中で、地元熊本のことを歌った『桜色の街へ』が一番思い入れが深いです」(寺中友将)(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


ーー寺中さんの青春時代を思わせる曲ですね

寺中「18歳まで熊本に住んでいたので、当時を思い出して作りました。また、僕らの事務所の社長が熊本出身っていうこともあり、ツアーでは熊本に行きがちなんですよね(笑)。あと、熊本マラソンには、ここ数年ゲストランナーで出させていただいています。そうやって熊本にはちょくちょく帰っているので、これまでの経験も曲作りの参考になりました」

首藤「僕の地元は埼玉なんですけど、埼玉県より熊本県の方が、確実に毎年たくさん行っていますね。今までは、『熊本は第二の故郷』って言っていたんですけど、もう普通に故郷ですね(笑)」

寺中「今回のツアーでは熊本が入ってないんですけど、また機会があればライブで帰りたいです」

首藤義勝(Vo&Ba)と 寺中友将(Vo&Gt)(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


ーー楽しみにしています。熊本で寺中さんおすすめの場所やお店があれば教えてください

寺中「ほぼ毎回行くのが、友達がやっている『水あかり』という食事処ですね。馬刺しもおいしいし、料理はどれも最高です!」

ーーさて、すでに新曲をフェスでも披露されていますが、初めてライブで演ってみた感想はいかがでしたか?

寺中「8月に4週連続で新曲をリリースさせてもらって、配信直後にフェスで披露するタイミングもあったんですけど、それは僕らにとっては新しい試みでしたね。新曲を披露するというのは公言していたので、お客さんは結構聴き込んできてくれたのかなと思います。どのフェスも盛り上がってくれたのでよかったです。あと、フェスってセットリストが似てしまいがちなんですけど、今回は新しい曲も盛り込んだ分、お客さんにも僕たちにとっても毎回新鮮で、いろんな経験ができた夏だった気がします」

ニューアルバム「DON’T STOP THE MUSIC」をリリースしたKEYTALKから、寺中友将と首藤義勝が福岡キャンペーンに訪れた(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


おもしろいことを常にやっていきたい


ーー今のバンド名になって10周年ですが、10年を振り返ってみて、苦労したことや印象に残っていることなどはありますか?

寺中「最初はお客さんがいないことも多くて、他のバンドとライブハウスのスタッフさんしかいないようなライブもざらにありました。でも、ライブや遠征を重ねるうちにお客さんがついてくれるようになったのは、うれしかったですね。ゆっくりではありますが、僕らの音楽がお客さんに届いて、それがライブで育っていく。そういう体験が増えていくうちに、僕ら4人だけでは作れないものがあるんだと気付きました。ライブで盛り上がる曲なども意識するようになり、大好きな曲もたくさん増えました。だから、今回の作品はその総仕上げというか、僕らが移籍してからの第一弾アルバムなので、新しいKEYTALKの一面を見せられた一枚になったかなと思います」

首藤「そうですね。この10年間で一番思い出深いのは、高速道路のパーキングエリアで2回置き去りになったことですかね(笑)」

ーーえ!?どういう状況なんですかそれは(笑)?

首藤「7〜8年前くらいかな」

寺中「まだインディーズだった頃だよね。ちょうど僕が運転していた時でしたね。4人だけで遠征していて、疲労や寝不足でみんな結構極限状態だったんですよね。パーキングエリアに止まって、トイレ休憩をしてからすぐ車を出したんですけど、しばらくして義勝から電話がかかってきて、『あれ、義勝がいない!』って気付きましたね(笑)」

首藤「僕がトイレ休憩で外に出たら、車が勢いよく出て行ったのが見えて、めちゃくちゃ焦って、叫んで車を追いかけましたからね(笑)」

ーー今となっては笑い話ですね(笑)。バンド結成時からの目標でもあった、武道館でのライブを2015年に達成したのも印象的な出来事ではないでしょうか。

寺中「そうですね。武道館が特に印象的ですね。ずっと僕たちが目標として掲げていたので、それを達成できたのはすごくうれしかったです」

ーー次の大きな目標として、横浜スタジアムでのライブを掲げていらっしゃいます。そこまでの道のりをマラソンで例えると、今現在KEYTALKのみなさんは何キロ地点くらいでしょう?

寺中「そうですね…、15キロくらいですね(笑)。でもすごく大切な目標なので、一歩一歩そこに向けて頑張っていきたいと思います。

ーーこれからもご活躍をお祈りしております!これから新たにチャレンジしたいことなどはありますか?

寺中「結構ほかのバンドって、フェスとかやってたりしますけど、僕らは食べることが好きなので、“飯フェス”とかやってみたいですね(笑)」

首藤「それいいね(笑)!」

寺中「それはあくまでアイデアですが、僕らは、なんか変なことやってるぞと思われてもいいから、おもしろそうなことは常に探しています。これからも楽しいことをみんなで作っていきたいですね」

首藤義勝(Vo&Ba)と寺中友将(Vo&Gt)(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


ーー身近で楽しめるのはKEYTALKさんのライブですね。常にライブをやっているイメージですが、今は年間何本くらいライブをされていますか?

寺中「100本弱くらいかな?」

首藤「そうだね、去年が99本くらいでしたね」

ーーそれはすごい!KEYTALKにとってライブってどんな存在ですか?

寺中「ライブ中はお客さんの隅々まで見えますし、自分たちにとっては大切な場所です。そして、ライブ全体を通して、MCもそうですけど、自分たちが楽しむのがまず一番ですね。僕ら自身が楽しんで、それについてきてくれるお客さんがいてって感じです。だから時々置いてきぼりにしちゃう時もあるんですけど(笑)。MCで僕らしか笑ってない時もありますしね(笑)」

ーー個人的には八木さんのお決まりの掛け声がお気に入りです(笑)

寺中「そうですか。でも、決しておもしろくはないですけどね(笑)。彼は頭を使って笑わせようとすると全然おもしろくないんです(笑)」

首藤「生物的なおもしろさはありますけどね。あの掛け声、『にゃ〜い!』としか聞こえないんですけど、本人からすると『あす!』って言っているらしいです。それを見て4人だけで笑っていますね(笑)」

ニューアルバムについて語る、寺中友将(Vo&Gt)と首藤義勝(Vo&Ba)(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


ーー12月の福岡でのライブも楽しみです!新しいグッズも出ていて、どのグッズもいい感じです。グッズのアイデアはバンドメンバーから?

寺中「ツアータイトルからデザイナーさんに広げてもらって、メンバーやスタッフで話し合いをしながら作っていますね。時々メンバーでデザインしたりすることもあります」

首藤「僕は昔、プロテインシェーカーのデザインを担当したことがあります。あまりにも不評で、12個くらいしか売れなかったという苦い経験が(笑)」

寺中「前に義勝がデザインしたキャラクターが付いたポロシャツを作ったんですけど、あれは6枚くらいしか売れなかったね(笑)」

首藤「それは今思い出しても辛いですね(笑)。でもめげずにまた作りたいです!」

ーー最後に読者のみなさんにメッセージを!

寺中「今回のツアーは、アルバム『DON’T STOP THE MUSIC』の楽曲を初披露するツアーになっています。まずはこの楽曲たちの最初の姿を見て欲しいです。また、アルバムの中に収録されている曲はツアー以降、いろんな場所で披露していくと思います。また、僕たちのライブは、この曲たちがどんどん成長していく姿を観られる場所になっているので、ぜひ、一緒にライブで楽しみましょう!」

首藤「今回のアルバムは、まだKEYTALKの曲を聴いたことがない人にもぜひ聴いてほしいです。この曲たちが新たな音楽の出会いになってくれたら嬉しいです。このアルバムはツアーへの招待状なので、これを聴いてぜひライブに来てください!」

寺中「招待状?それ誰か言ってなかった?」

首藤「…HYDEさんの発言のパクリです。かっこよかったからずっと使ってみたくて(照)」

寺中「(笑)」

寺中友将(Vo&Gt)と首藤義勝(Vo&Ba)(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


最後まで笑いの絶えない楽しいインタビューとなった。ニューアルバム「DON’T STOP THE MUSIC」を引っさげてのツアー「DON’T STOP THE MUSIC TOUR 熱狂パワフルKEYTALK 2019〜本当にダイジョーブ??爆発寸前!!武正の足爆弾〜」が11月8日(金)のZepp Sapporoを皮切りに、12月8日(日)にはZepp Fukuokaでのライブも決定している。彼らの、新しくて止まることを知らない音楽の数々を楽しもう。

リリース情報


KEYTALK6枚目のオリジナルアルバム「DON’T STOP THE MUSIC」(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


6thアルバム「DON’T STOP THE MUSIC」好評発売中!

【九州ウォーカー編集部 / 取材・文=森川和典、撮影=山辺学】

森川和典

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