常連になりたい!福岡コーヒーカタログ<薬院エリア編>
九州ウォーカー
鮮烈な個性がコーヒーの可能性を広げる「COFFEE COUNTY Fukuoka」
13年11月に久留米に店をオープン後、コーヒーファンを増やし、今も進化を続けるロースタリー。オーナー兼ロースターの森 崇顕(もり たかあき)さんはニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドルといった中米の国々をはじめ、東アフリカのエチオピアなど、多くの生産国を訪れ、生豆を仕入れてくるバイヤーでもある。

森さんが仕入れてくる生豆は質が高いのはもちろん、個性が圧倒的に鮮烈だ。豆はすべてシングルオリジンでありながら、さまざまなフレーバーが、口に入れた瞬間、鼻に抜ける際、余韻と順に迫ってくる。中深煎りより深い焙煎度合いの豆がないのも特徴の一つだ。

福岡市には16年に進出。抽出に特化し、「ドリップコーヒー」(450円・税込)をはじめ、「エスプレッソソーダ」、「カルダモンミルクコーヒー」(各550円・税込)、などアレンジ系も用意する。「久留米は焙煎工房、福岡店は焙煎した豆を僕らの考えに基づいてドリンクとして表現するコーヒー バー。各店で役割が違います」と森さん。そういった意味でも同店が理想とする味わいに触れるなら、まず福岡店を訪れるのがよさそうだ。

[COFFEE COUNTY Fukuoka(コーヒー カウンティ フクオカ)]福岡県福岡市中央区高砂1-21-21 / 092-753-8321 / 11:00〜19:30 / 水曜休み
円熟した店主の人生を表すような深いコク「石本珈琲」
50歳を過ぎて、第二の人生に選んだのは自家焙煎コーヒー店。「若い人たちのように然るべき場で修業を積んだわけではないので」と謙遜する店主の石本 寛(いしもと ひろし)さんだが、自身で学べることはできる限りやり、常に真摯に焙煎に取り組む姿勢が印象的だ。

東京の「カフェ・バッハ」のセミナー、UCCアカデミープロフェッショナルコースで学び、SCAA(スペシャルティコーヒーを管理する団体)が定めた基準や手順に則ってコーヒーの評価ができる技能者に与えられる国際認定資格Qグレーダー、SCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)認定コーヒーマイスターといった資格も取得。

そんな石本さんが相棒に選んだのは、直火式の焙煎機。「半熱風式で勉強する機会が多かったのですが、直火式ならではのコク、ボディ感にひかれ、導入を決めました」と話す。自身が学生時代から親しんできた深煎りの豆に、40代で初めて飲んでハッとさせられたという酸味のキレイなスペシャルティらしさをプラスし、中〜深煎りまで、常時15種と多彩なラインナップの豆を用意。それぞれに添えられた、焙煎度合いと、テイストやフレーバーのひと言を、豆の香りと合わせて参考にしよう。

[石本珈琲(イシモトコーヒー)]福岡県福岡市中央区白金1-4-14 / 092-534-6575 / 11:00〜19:00、土曜〜18:00 / 日曜・祝日休み
深煎りコーヒーとスイーツの黄金タッグ「cafe MARUGO」
店を構えて9年目。独立前は福岡の老舗自家焙煎コーヒー店に10年ほど勤め、ブリューワーとしての腕を磨いた店主の白石泰隆(しらいしやすたか)さん。焙煎の勉強は独学だが、20代の頃にバイクショップで働いていたため、メカニックに強かったことが功を奏した。
「機械の特性を調べ上げ、理解するというプロセスは前職で体に染み付いていたので、焙煎機にも自然と同様の考え方で向き合うことができました。最初からうまく焼けるわけではなかったですが、そこを軌道修正していくのは性に合っていましたね」と話す。

店の柱となるコーヒーは直火式のロースターで焙煎するため、どの豆もボディをしっかりと感じるコク重視のテイスト。一方で、ほのかに残した豆由来の酸味、余韻に広がる甘味が心地よい。目指す味わいは毎日飲んでも飽きのこないコーヒーだ。

さらに、同店はスイーツの評判もいい。独立前に、ベーカリーでパンやケーキ作りを学んだ白石さんの手製で、コーヒーとの相性も抜群。なかには、スイーツ目当てで通う常連もいるそうで、リーズナブルな価格もうれしい。
19年11月には、南区向野に2号店のオープンが決まっており、同時に自家製パンにも着手。現在は週末限定の「サンドイッチ」(730円)が、2号店では平日でも食べられるようになるそう。

[cafe MARUGO(カフェ マルゴ)]福岡県福岡市中央区薬院2-10-23 / 092-713-6554 / 10:00〜20:00 / 火曜休み
スイーツとのペアリングに気分はほっこり「COFFEE & CAKE STAND LULU」
「ECRU.」「COFFEE COUNTY」などの人気店を渡り歩いた店主が独立。ナチュラル、ウォッシュドと2種類の精製方法を施したニカラグアを、ドリンクによって使い分ける。大理石の上に陳列された焼き菓子は、店主の母が手作りしたもの。甜菜糖を使った素朴な味わいにコーヒーの香りが引き立つ。


[COFFEE & CAKE STAND LULU(ルル)]福岡県福岡市中央区薬院2-3-26 ロワールマンション薬院2 103号 / 092-707-3089 / 11:00〜20:00 / 日曜休み、不定休
激戦区で勝ち抜くコバコカフェ!満を持して自家焙煎も開始「Good up Coffee」
高砂の裏通りにあり、席数は8席のみ。若手注目株のバリスタ・柴田就至(しばたしゅうじ)さんは東京でのコーヒー飲み歩きで“浅煎り”の奥深さに魅せられた。「豆の個性をより感じられ、挽く時の目の細かさ、湯の温度でも印象が違う。自身で店を開き浅煎りコーヒーを突き詰めたいと思った」と振り返る。19年5月に、同店と隣り合うロースターカフェ「FILTER SUPPLY」も開業。自家焙煎の豆に切り替えている。


[Good up Coffee(グッド アップ コーヒー)]福岡県福岡市中央区高砂1-15-18 / 電話なし / 12:00〜20:00、水曜・日曜〜18:30(フードLO各30分前、コーヒーLO各30分前) / 木曜休み
コーヒーを片手に客やスタッフとの交流を楽しむ「Pin」
白を基調とした店内は、松(pin)を使ったカウンターのみとシンプルな造り。ブラジルなど3種類の豆をブレンドしたコーヒーのほか、昼夜問わずアルコールも味わえる。「ピン(1人)同士が仲よくなれる空間になれば」とスタッフ。今後はサンドイッチやスイーツなどのフードメニューが充実し、使い勝手が向上する予定。


[Pin(ピン)]福岡県福岡市中央区高砂1-12-2 / 092-753-9790 / 12:00〜23:00(LO22:30)、日曜・祝日~18:00(LO17:30) / 水曜休み(※変更の可能性あり)
おもしろければOK!“manuらしさ”全開の旗艦店「manucoffee roasters クジラ店」
14年目にして開いた5店舗目は旗艦店という位置づけ。焙煎所を兼ねたロースタリーカフェで、系列では一番シンボリックだった柳橋店を凌ぐインパクト。黄色に塗られた外壁、シアンやマゼンタを差し色にした店内など、空間自体がアーティスティックな雰囲気だ。

さらに、福岡在住で全国的に活躍するNONCHELEEE、以前から同店のアイテムのイラストを担当してきたMasatoo Hirano、POPYOILなどが手がけたアートがさり気なく店内に飾られる。さらに毎月、アパレルショップやクリエイターとコラボしたポップアップストアも登場。コーヒー以外の楽しみにも出合えるという観点からも、その多彩な企画力に注目していきたい。

[manucoffee roasters(マヌコーヒー ロースターズ) クジラ店]福岡県福岡市中央区白金1-18-28 / 092-707-0306 / 10:00〜21:00 / 不定休
九州ウォーカー編集部
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