宿泊客の7割利用も!底力を見せる旅館&ホテルの“義援金プラン”
東京ウォーカー(全国版)
今や、旅行代理店や予約サイトが取りまとめるほど、全国に広まっている旅館やホテルの“宿泊義援金プラン”。東北地方太平洋沖地震後、自粛傾向に歯止めをかけようと始まった企画だが、なかには、単に宿泊代の一部が義援金になるだけでなく、地元の鉄道やGWイベントと連動することで、GW集客にも効果を見せている旅館・ホテルもある。
3月末から、宿泊料の3%を被災地に義援金として寄付するプランを提供しているのは、長野県上田市にある「別所温泉 和泉屋」。「和モダンタイプ10畳」や「洋室シングルルーム」(共に大人6800円)など、素泊まりをはじめ全12種の義援金プランがあるが、ガソリン不足の緩和に役立とうと、地元のローカル線「別所線」の帰路切符も無料で付けている。
「『何かしたいとは思うけど、なかなか動けない』というお客様に、『同じ泊まるならこちらで』と、義援金プランを選んでいただいています。今では、宿泊されるお客様の約7割が利用されていますね」とは、同旅館の支配人・樋口さん。「別所線」の切符プレゼントも、普段なかなか乗らないローカル線のよさを再認識する好機となっているようで、「もともと、長野県内の利用客が多いこともありますが、GWの予約状況は、通年と変わらず好調です」(樋口さん)とのこと。当面この義援金プランを続行し、GWに備えるという。
また、「東京ディズニーランド」「東京ディズニーシー」の営業再開と同時に、予約が増えているのが「ホテルニューオータニ幕張」(千葉県幕張市)だ。4月28日(木)まで、「“がんばろう日本!”チャリティー宿泊プラン」と題し、「スタンダードルーム」(2名1室6300円~)など、4つの部屋タイプで1泊1名につき300円を被災地に義援金として寄付するほか、1人1000円分のレストラン利用券を特典として付けている。
「あえてこちら(義援金プラン)を選んでいただく方が多く、最近ぐっと予約数が増えてきました」(同ホテル広報担当・岩崎さん)。やはり隣接する「東京ディズニーリゾート」が、予約に大きく影響しているというが、一方で、5月5日(祝)に行われる被災地復興支援チャリティーイベントが、予想以上の反響を呼んでいるという。
「いっこく堂さんのディナーショーを予定しており、収益の一部を、東日本大震災の被災者の方々にお贈りする予定ですが、目標を大きく上回る反響です」と、前出の岩崎さんは話す。こんな時勢だからこそ、笑えて、なおかつ被災地のためになるイベントに人気が集中しているようだ。
ほかにも、ペットと一緒に泊まれてかつチャリティもできる「プチホテル サザンウインド」(伊豆熱川温泉)など、プラスアルファの義援金プランは多用な広がりを見せている。徐々に回復傾向にあるという向きもある今年の“GWおでかけ事情”。旅館・ホテルの新たな施策が、被災地支援含め経済にいい効果をもたらすことを期待したい。 【東京ウォーカー】
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