SL人吉号で行く!佐賀グルメと佐賀酒を味わい尽くす「佐賀うまかby列車」に乗車!

九州ウォーカー

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11月24日(日)、JR九州とJTBがコラボした観光列車「佐賀うまかby列車」が運行した。佐賀エリアではなかなか実現しなかった観光列車での旅ということもあり、2018年の第1回目が大好評につき、今回の第2回が実現。佐賀グルメや地酒、駅でのイベントなど、盛りだくさんの内容を編集部も体験してた!

年に一度の人気列車旅が今年もやってきた!


人気の列車SL人吉号で「佐賀うまかby列車」の旅が始まる(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


「佐賀うまかby列車」とは、2018年、佐賀地区の魅力発信・地域の賑わい作りを目的として、初めて運行された企画だ。人気の観光列車「SL人吉号」の車両を使用し、JR博多駅とJR肥前浜駅を約5時間をかけて往復。道中、車両内では、佐賀の日本酒飲み比べや、佐賀県産の食材を使用した「なだ万」の特製弁当を味わい、JR肥前山口駅やJR肥前浜駅では、地元の方々による振る舞いを楽しめる。

列車の手配や車両内でのおもてなし、各駅でのイベントなど、こだわり尽くした内容となっているため、年に1度の運行に限られている。昨年、念願かなって、佐賀での観光列車が実現すると、定員120名の募集は即完。特製のお弁当、地酒の飲み比べ、各所での振る舞い等々、旅行代金以上の内容に、満足度も高かったという。「前回を超えるべく、今年はさらに力の入った内容になっています!」(佐賀県地域交流部 交通政策課 鉄道活用推進担当の白濱 宏法さん)の言葉通り、2019バージョンのツアー内容をリポート!

【写真を見る】SL人吉号。1両車と3両車は展望デッキを完備(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


今年も乗客を運ぶのは「SL人吉号」だ。普段は、JR熊本駅とJR人吉駅間を走る列車が、この企画では特別にJR博多駅から乗車できる。鉄道ファンが多い列車だけに、JR博多駅で発車を待つ間、多くの人の注目を集めた。黒く重厚な外観はもちろんのこと、レトロな客室や、ガラス張りの展望デッキなど、SL人吉号ならではの魅力に浸りながら列車旅は始まった。

車両内はレトロで落ち着いた雰囲気(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


展望デッキもレトロな雰囲気。過ぎゆく風景を眺めながら、ゆっくりとくつろぐことができる(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


JR博多駅を9時58分頃に出発した「佐賀うまかby列車」。客席に座ると、テーブルには、お弁当や利き酒用のグラス、おつまみとして、佐賀県特産の大豆を使ったお菓子「SOY美EAN(ソイビーン)」がセットされていた。

佐賀の食材をふんだんに使用した「なだ万」特製の弁当(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


まず目の前の風呂敷を解くと現れるのが、老舗料亭「なだ万」特製の料理が敷き詰められた豪華なお弁当だ。JA佐賀の協力により、佐賀牛や白石レンコンをはじめとした佐賀野菜といった、地元の新鮮な食材を使用。メインの「佐賀牛のサーロインステーキ 佐賀野菜添え」をはじめ、「佐賀牛バラ肉と佐賀産玉ねぎすき焼き風」、「佐賀産野菜と白石レンコンの筑前煮」など、多彩なおかずが勢ぞろい。そして、白飯には佐賀米「さがびより」を使い、有明のり豆、刻みしば漬けなどと一緒に、良質なお米の味わいを堪能できた。

佐賀酒アンバサダー厳選の日本酒飲み比べ


酒どころで有名な佐賀の日本酒を飲み比べで楽しめる(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


そして、列車が佐賀県に入ると、車内アナウンスが流れ、佐賀酒の飲み比べが始まった。これを担当するのは、利き酒師にして、佐賀県酒造組合公認「佐賀酒アンバサダー」でもある、庄島瑞恵さん。1銘柄ずつ酒造と銘柄についての解説やその土地の特徴をアナウンスで紹介。併せて、酒瓶を持って客席に紹介して周り、佐賀の地酒をPR。庄島さんが中心となりセレクトした日本酒は、全5銘柄。「昨年とはラインナップを変えています。今年は、日本酒で佐賀を旅する感覚になって飲んでいただきたかったので、嬉野市、基山町、多久市、伊万里市、鹿島市といった感じで、佐賀の酒蔵のお酒をまんべんなくそろえました」という。

佐賀県酒造組合公認「佐賀酒アンバサダー」でもある、庄島瑞恵さん(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


井手酒造(嬉野市)の純米大吟醸「ほろほろに」を筆頭に、基山商店(基山町)の純米酒「基峰鶴 ツルダマ」、19年夏の大雨による災害で甚大な被害を受けた東鶴酒造(多久市)からは純米吟醸「東鶴」、松浦一酒造(伊万里市)の辛口純米酒「松浦一」、矢野酒造(鹿島市)の純米吟醸「肥前蔵心」というラインナップで、1銘柄ずつじっくりと味わうことができた。

今回セレクトした日本酒5種類(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


そのほか、大和酒造(佐賀市)の果肉入り梅酒、田島柑橘園(太良町)のトマトジュースとクレメンティン(太良町産の柑橘類)ジュースも用意。乗客の中には、「トマトジュースは、トマトをそのまま飲んでいるみたいでおいしい!」という声もあり、佐賀の新たな発見も楽しめたようだ。

駅での歓迎イベントでも、地元グルメを堪能!


JR肥前山口駅では地元民が駅のホームで乗客を歓迎した(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


なだ万のお弁当と佐賀酒を嗜みながら、列車に揺られること約2時間、最初の停車駅、JR肥前山口駅に到着。ここでは、地元・江北町の住民や町のイメージキャラクター「ビッキー」が駅のホームでお出迎え。しばし地元の方々との交流を楽しんだ。約10分ほどの停車の後、住民に見送られながら再びSL人吉号は発車。

JR肥前山口駅から約20分、列車は目的地のJR肥前浜駅に到着した。すると駅構内は、歓迎ムード一色に染まっていた。入り口付近では、竹崎ガニが豪快に入った味噌汁の振る舞いが行われ、早々に行列を作るほど大盛況。カニの濃厚な旨味が溶け出した味噌汁と殻付きカニの身を味わえる、贅沢な一杯をじっくりといただきながら、旅の疲れを癒した。そのほか、「肥前浜宿」や「鍋島」といった、肥前浜宿蔵元のお酒の飲み比べ(3杯+おつまみ1,000円) もあり、車両内の飲み比べとは異なり、鹿島のお酒を十分に堪能できる内容となっていた。

JR肥前浜駅では、竹崎ガニの味わいが詰まった味噌汁が振舞われた(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


JR肥前浜駅では、鹿島のお酒を飲み比べできるコーナーも(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


踊り子のみなさんによる鹿島のお酒飲み比べコーナー(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


その間、ステージでは、踊り子によるパフォーマンスや地元の人気バンド「ザ・ハンガーズ」のライブが行われ、賑々しい雰囲気を演出。また、ミカンやイチゴ、日本酒など、地元名産品も販売し、お土産を物色することもできた。しばらくJR肥前浜駅での時間を過ごし、バンド演奏と踊りで見送られながら、列車は復路へと走り出した。(※)

JR肥前浜駅では盛大に歓迎イベントを開催(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


地元の人気バンド「ザ・ハンガーズ」 のライブも行われた(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


※本来は、「祐徳稲荷神社正式参拝ツアー」と「浜宿まちなみ散策ツアー」も予定していたが、この日は、行きで同線の列車事故により、しばらく停車時間があったため、それらのイベントは中止。その分、列車内での日本酒や他のドリンクなども飲み放題となるなど、おもてなし内容を充実させた。

帰りのJR肥前山口駅では、地元の特産品を詰め込んだ袋を販売するマルシェが開催された(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


復路も、JR肥前山口駅に停車。今回は、江北町の野菜や特産品の詰め合わせを1袋1,000円で販売するマルシェを開催していた。袋の中は、1等佐賀牛盛りや2等佐賀牛ハンバーグなどが当たるクジが入っている、お得でワクワク感のある内容。すぐに売れ切れ、マルシェは大にぎわいとなった。

「お土産がたくさんで大満足です!」(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


福岡から参加した親子(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


帰りの列車内でも、客席や展望デッキで周辺の風景を眺めてくつろぎ、また、日本酒を飲みながら旅情に浸るなど、思い思いの時間を過ごし、16時頃、JR博多駅へと無事到着した。

佐賀市観光大使の2人が、有明の海苔を乗客に配るサービスを行った(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


乗客に、今回の旅の感想を聞くと「駅での振る舞いも楽しかったけど、お土産の量がすごくてびっくりしました!」という声が印象的だった。例えば、佐賀市観光大使が配る有明海苔や、「道の駅しろいし」で販売する泥付きれんこん、さらには、クイズに答えるともらえるJR肥前山口駅の駅弁「かしわめし」など、充実すぎる内容に、満足度も高かったようだ。

親子連れやカップル、夫婦などで参加している人も多く、ゆっくりとした列車旅とおいしい地元グルメは、大切な人と共有するのにぴったりだ。「普段とは違い、ちょっとリッチな旅で友達と旅行にでかけたかったので、とても満足しています!」や「お父さんとお母さんに今回のツアーをプレゼントしました。2人とも喜んでくれたので、ぜひ来年も参加したいです!」という声をたくさん聞くことができた。JR九州、JTB、佐賀県の地元自治体によるコラボが贈る、年に一度の特別な列車旅、次回の運行が今から待ち遠しい。

車窓からは、佐賀平野の穏やかな風景が広がる(C)KADOKAWA/九州ウォーカー編集部


森川和典

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