新鋭作家から時事ネタまで! 人気書店員が選ぶ“GWまとめ読みすべき”3冊

東京ウォーカー

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4月に発表された「2011年 本屋大賞」では、『謎解きはディナーのあとで』(1575円 著/東川篤哉 小学館)が見事大賞に輝いたが、今回は“本読みの達人”ともいえる人気書店員4人に、「GWに“まとめ読み”すべき本は?」と質問。注目作家から時事ネタまで、幅広いジャンルの中から、オススメの本を3冊ずつ選んでもらった。

■自称“本の雑食”! ジュンク堂書店 池袋本店・福岡沙織さんが選ぶ“時事ネタ系”

3月11日の震災以来、依然として目が離せない“原発問題”。ジュンク堂書店の書店員・福岡さんは、「そもそも原子炉って何?」という疑問を解消すべく、“時事ネタ系”の3冊をチョイスした。選んだのは『放射能で首都圏消滅~誰も知らない震災対策~』(1260円 著/古長谷稔、食品と暮らしの安全基金 三五館)、『原子炉時限爆弾~大地震におびえる日本列島~』(1575円 著/広瀬隆 ダイヤモンド社)、『イラストで見る「放射能って大丈夫?」~患者さん・妊婦さんの疑問にどう答えるか~』(2100円 著/日本放射線公衆安全学会 文光堂)。「“超初心者”の私も、この3冊は自然と読めました。どれも事故が起きる前のものですが、不思議と納得できるものも。こんな今だからこそ改めて原子炉に向き合ってみてはいかがでしょう」と、福岡さん。

■仕入れのエース! 紀伊國屋書店 川越店・吉野裕司さんが選ぶ“ブレイク目前作家”

「ひょっとしたら某文学賞受賞なんてこともあるかも!」と、紀伊國屋書店の書店員・吉野さんが期待を寄せるのは、作家の西加奈子さん。「2005年に刊行された『さくら』(1470円 著/西加奈子 小学館)を読んで温かい感動に浸って以来、ずっと彼女の作品を追ってきました。2011年はブレイク間違いナシ!」と、太鼓判を押す。他に、“失恋”を描いた『白いしるし』(1365円 著/西加奈子 新潮社)や、小学3年生の成長を、おもしろ可笑しく描いた『円卓』(1300円 著/西加奈子 文藝春秋)もオススメだ。

■文芸ひと筋! 三省堂書店 神保町本店・神原美菜さんが選ぶ“女子のための応援本”

三省堂書店の書店員・神原さんは、恋や仕事に悩む女子を応援する“サプリ系”の3冊、『わたしの彼氏』(1680円 著/青山七恵 講談社)、『ワーカーズ・ダイジェスト』(1260円 著/津村記久子 集英社)、『ツナグ』(1575円 著/辻村深月 新潮社)を推奨。「これらは、女性作家だからこそ書ける女子の応援本です。恋愛中の人にも、恋はもう疲れたという人にもオススメなのは『わたしの彼氏』。また、『ワーカーズ・ダイジェスト』は、そうそう、それでいいんだ、と肩ひじ張らずに共感できるところがいいですよ」と、薦めてくれた。

■書店員歴31年の名物店長! 東京堂書店 ふくろう店・河合靖さんが選ぶ“ザ・色川&阿佐田ワールド”

最後に、取材や書評依頼が殺到している東京堂書店の名物店長・河合さんに、オススメの本を聞いてみると、「私の“本年度No.1”は、間違いなく伊集院静さんの『いねむり先生』(1680円 著/伊集院静 集英社)です」とコメント。ちなみに、この“いねむり先生”とは、作家の色川武大のことだが、純文学の時は色川、大衆小説の時は阿佐田哲也と、名前が使い分けられているのは有名な話。河合さんは、「名前が変わると作品の顔つきまで変わるので、本当におもしろいですよ」と話す。『狂人日記』(1365円 著/色川武大 講談社文芸文庫)や『麻雀放浪記(一)~(四)』(540円~580円 著/阿佐田哲也 角川文庫)も、河合さんのイチオシなので、ぜひ読んでみては?

今回、“本読みの達人”4人が「“まとめ読み”にぴったり」と選んだ本は、どれも面白くて深みのあるものばかり! 時間を有効に使えるGWだからこそ、本を読んで知識を深め、ライバルたちに差をつけちゃって。【詳細は東京ウォーカー4月19日(火)発売号に掲載】

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