大阪初展示にも注目!『PIXAR(ピクサー)のひみつ展』の仕掛け人、マレン・A・ジョーンズさんに話を聞いてきた。

2020年1月10日 14:31更新

関西ウォーカー

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『トイ・ストーリー』をはじめ数多くのCGアニメーションを手がけたピクサー・アニメーション・スタジオの展覧会『PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス』が12月21日(土)からグランフロント大阪北館 ナレッジキャピタル イベントラボで開催中。今回、ピクサーの展覧会を統括するマレン・A・ジョーンズさんにお話を伺った。

『PIXARのひみつ展』が大阪に上陸! 写真右は本展覧会の仕掛け人、マレン・A・ジョーンズさん


この身で実際に体験する展覧会


【写真を見る】展覧会会場でインタビューに答えてくれたマレン・A・ジョーンズさん


「実際に体験することによって、より楽しく、もう少し意味のある体験として展示を楽しんでほしい」とマレンさんが呼びかける本展覧会。ピクサー・アニメーション・スタジオとボストンサイエンスミュージアムが共同開発し実現したもので、ボストンサイエンスミュージアムはハンズオン(体験学習)としての博物館として長い歴史を持っていて『科学』『数学』という一見難しそうな分野でも楽しんで学習ができることでも知られている。

会場ではバズ・ライトイヤーがお出迎え!


『リギング』で腕の設計を学んでみよう


ストップモーションアニメーションを体験しよう


今回の展示ではアニメーションの製作での、キャラクターの形をつくる『モデリング』、キャラクターに筋肉や骨格をつくる『リギング』、キャラクターの質感や外見をつくる『サーフェイス』、ストーリーをつくるカメラや見え方を検証する『セット&カメラ』、躍動感溢れる動きで命を吹き込む『アニメーション』、キャラクターの髪の毛や服を動かす『シミュレーション』、情感溢れる演出にも欠かせない照明効果『ライティング』、バーチャルで行われていたモノを映像作品へと仕上げる『レンダリング』の8つに分割して魅力的なキャラクターや世界観がどのように生み出されたかを体験しながら知ることができる構成。

『カーズ』のガレージで『サーフェイス』を体験


カメラの位置や見え方を検証する『セット&カメラ』


水の表現について学習


例えば『ウォーリー』のセットを活用した『セット&カメラ』ではカメラの捉える被写体の大きさ、カメラとの距離では観客に伝える情報が違ってくる。それを実際のセットのカメラで確認することができ、このように本展示会では実際に触って比べてみるような仕掛けがたくさん施されている。

『Mr.インクレディブル』でキャラクター動きを確認する『アニメーション』


キャラクターの髪の動きなどを確認する『シミュレーション』


『ファインディング・ニモ』の世界の魚をシミュレーション


しかし、マレンさんは「学び方にも人それぞれ好みというものがあります」とも言う。「体験するのが好きな方、読むことが好きな方がいます。それに伴って受動的に見ることができるものも展示しています。例えば製作者のビデオではどのような経緯で働くようになったのか、製作での苦労した話など」と話し、ハンズオンや読み取るパネルを含めて色々な角度から楽しんでほしいと呼びかけている。

わずかな照明の違いにも注目『ライティング』


『カールじいさんの空飛ぶ家』で照明のの変化を体験


画面だけでなくミニチュアを使ってライティングを確認


実際のアニメーション製作を追う『パイプライン』


円環状の『パイプライン』でそれぞれの工程を紹介。マレンは順番を気にせず気になったところから見学することも可能だと呼びかける


「展示会では膨大な資料をまとめることが大変だった」と振り返るマレンさん。実際のアニメーション製作は「もっと込み入っていて複雑なもの」なのだと語る。それをいかに分かりやすく、なおかつ楽しんで見てもらうにはどうするかというのが今回の展示会での一番の課題だったという。

「アニメーション製作にはもちろん過程と言うものはあるんですけど、工程通りに進むことなんてまずありません。一度作ったものが戻ったり、行ったり来たりを繰り返す環境なので、来場された方もそれぞれの工程の順番を気にせず色々行き来してほしいです」と直感的にも理解しやすい造りになっているのだと話す。それを表現するために会場の中央には『パイプライン』と言う円環状のパネルが設置されており、そこを拠点にそれぞれの工程について簡単に説明されていて、その場所に進むことができるようになっている。

さらにそれぞれの工程では進んだ先ではそれぞれ別の作品を取り上げているのに対して、『パイプライン』では2015年の作品『インサイド・ヘッド』だけを使ってそれぞれの工程の違いを使っている。これについて彼女は「同じ作品を扱うことにによって各工程の違いについて手に取るようにわかってもらえるはずです」と自負している。

彼女はそこで『インサイド・ヘッド』を取り上げた理由として「光の粒子で構成されている主人公のヨロコビ (Joy)は作ることがすごく大変でした。さらに走ったり、とにかく動きの多いキャラクターです」と話し、『パイプライン』でこそアニメーションの工程を比較するとよく見えてくるのだと語った。

大阪から初コンテンツ『リメンバー・ミー』の展示も登場!


大阪会場で日本初公開『リメンバー・ミー』での『レンダリング』


東京、新潟を経て初の西日本の開催となる今回の『PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス』。実は日本では2018年公開の作品『リメンバー・ミー』が扱われるのは大阪会場が初。この作品は『レンダリング』の工程で取り上げられている。『レンダリング』はピクサー・アニメーションで最終的な映像の仕上げの工程で3DCGへの映像を形作っていく作業。会場では主人公のミゲルとヘクターが歌うシーンを挙げられ、1つの画面のレンダリングに途方もない時間がかけられているのかというものが見ることができる。

今回の展示で資料を揃えたマレンさんは「ピクサー・アニメーションの多岐にわたるものを見せたかったので、できるだけ最近の作品の『リメンバー・ミー』を含めることができました」と話す。

ピクサー・アニメーションの作品数だけファンもいるということで、彼女は「来場された方にはいろいろな作品が好きな方がいらっしゃると思います、もちろんこの作品にも。多くの方にアクセスポイントとして伝わると思いました」と呼びかけている。

ストーリーありきのテクノロジー


ピクサー・アニメーションといえば毎回驚かされる豊かな表現の数々。今回の展示でももちろんそれが垣間見られることは間違いない。しかし、マレンさんは「技術力以前にピクサー・アニメーションはストーリーを一番大事な部分として考えています」と話す。どれだけ魅力的なキャラクターや技術にこだわってみてもそれを物語るストーリーがないと意味がないのだという。「まずはストーリーを練り、それをどのように伝えるかそれがテクノロジーの役割です」。

アニメーションはもちろん、映像製作にも興味のある人にもぜひ体験してほしい今回の展覧会。そんな彼らに「本展覧会の魅力を一言で語るとすると?」という問いに彼女は「とても一言では言い表せない」と苦笑。しばらく考えたのちに「クリエイティブでテクニカルなチャレンジ、そしてその問題解決する能力こそが大切だと思います」と語ってくれた。

『PIXARのひみつ展 いのちを生みだすサイエンス』大阪会場は2月24日(月・振休)まで開催。

会場限定グッズも多数揃えられている


ピクサーファンには堪らないものばかり


限定のクッキーも販売(c) Disney/Pixar.


限定の純金という珍しいグッズも(c)Disney/Pixar.


「PIXARのひみつ展」はボストンサイエンスミュージアムが PIXARとの協力により開発したものです。

© Disney/Pixar. All Rights Reserved. Used Under Authorization.

桜井賢太郎

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