2億5000万年前の芸術!神秘的な天然の美術館、東海地方最大級の鍾乳洞へ
東京ウォーカー(全国版)
目に映るのはどこまでも連なる山々。窓から入る冬の風を感じながら、里山を走り、本日の目的地に向かうのは砂谷ファミリー。静岡県の西部、浜松市内に住む3人家族だ。
ドライブのお供は、トヨタの新型コンパクトSUV「RAIZE(ライズ)」。初めての道でも走り慣れた道でも、シーンを選ばず安定した走行を実現する、頼もしい砂谷家の一員だ。

自宅を出てから45分ほどで「竜ヶ岩洞」に到着した。クルマを降り、入口に近づくと、健太くん(6歳)が一瞬ビクッと立ち止まる。
「わぁ!いま、あの“竜の目”が光った!」

砂谷ファミリーの視線の先にあるのは、高さにして5メートル以上はあろうかという“竜”。竜ヶ岩洞の入口で観光客を出迎えるモニュメントで、迫力満点。その奥には、石灰岩の岩肌をむき出しにする小山が切り立つ。標高365メートル、竜ヶ石山の南麓だ。

竜ヶ岩洞は東海地方最大級の鍾乳洞。2億5千万年前の地層といわれる、秩父古生層の石灰地帯にあり、1981年に地主の許可を得た2人の洞窟愛好家が発見。2年半の歳月をかけ、調査と手掘りでの拡張作業を重ね、総延長約1000メートル(一般公開は400メートル)に及ぶ“大鍾乳洞”として開洞した。


富士山の溶岩をはじめ、竜ヶ岩洞周辺地域の代表的な岩石35種類を配置した「岩石園」を歩き、「鐘の鳴る樹」で鍾乳洞での無事を祈った砂谷ファミリーは、いよいよ健太くん念願の、鍾乳洞探検へ出発!
「健太、今から探検する鍾乳洞は2億5千万年かけて作り上げられた場所なんだよ」とパパ。「うわ、そんな数字言われても、私でも全然ピンとこない~」と、苦笑いのママ。
ふたりの会話を聞き、ワクワクした表情の健太くん。入口の竜に軽く会釈し中に入ると、いきなり驚きのシーンが……。「ん?なんだ、この光景!?」


「え?中で何か…羽ばたいてる」と、一歩後ずさり、驚きを隠せないママ。5秒ほどの沈黙のあと、健太くんと「コウモリだ!」と、顔を見合わせる。パパは、「確かに、鍾乳洞といえばコウモリのイメージだよね!よく見るとかわいい顔してる」と笑顔。
聞くと、竜ヶ岩洞がコウモリを飼い始めたのは約30年前。人前にあまり姿を見せないコウモリを知ってもらおうと、インドネシアから輸入したとのこと。現在、飼育室にいるフルーツコウモリは25匹で、その名のとおりフルーツが好物。2年前までエサはバットの中に置くだけだったが、赤ちゃんコウモリの口元にエサを差し出し続けた結果、コウモリたちとの絆が深まり、ご覧のように現在では(奇跡的に!)「ふれあいお食事ショー」を開催できるまでになった(毎日11時と14時~)。
スタッフによるコウモリのおもしろトリビアに耳を傾け、食事風景を楽しんだ3人。「ママ、鍾乳洞の中にもコウモリさん、いるのかな?」と興味津々の健太くん。ママが「怖くないの?」と尋ねると、「うん大丈夫!」と元気なお返事。さて、鍾乳洞の中へと歩を進めよう。



健太くんが最初に興味を持ったのは、後ろ向きになり股の間からのぞく、その名もズバリ、「股のぞき」。視線の先にお目見えしたのは「つらら石」。天井から下に向けて成長する石だ。
「健太、鍾乳石は100年以上かけてようやく1センチメートル伸びるといわれているんだ。これらはすべて、何百年、何千年かけて成長してきたんだぞ」とパパ。
頷くママも、「だから覚えておいて。鍾乳石を折ったり、傷つけることは絶対にしちゃダメ。大切に残して、後の世に伝えていけたらいいね」と、ステキな会話が聞き漏れてきた。

洞窟内にはさまざまな形をした鍾乳石があり、想像するだけで気の遠くなるような悠久の歴史を有す、年輪を刻み込んだ岩があちこちに。健太くんの冒険心をくすぐる。

「健太、よ~く見てごらん!あそこに冬眠中のコウモリがいるよ」とパパ。指差した先を見つめ、「ホントだ!コウモリが天上からぶら下がって寝てる!」と、驚きの表情をみせる健太くん。ママも、「よく見つけたね、パパ!」とうれしそう。「起こしたらかわいそうだから、そっとしてあげよう」

「パパとママ、早く来て!あっちのほうからなんかスゴい音が聞こえる」と、興奮気味の健太くん。「どうした、どうした?」と、パパとママと一緒に向かった先には……なんと!



落差30メートルはあろうかという高さから落下する大滝を発見!ザーザーと豪快な音を立てる滝は迫力満点で、滝の上部にある小さな展望スペースからの眺めは圧巻。そのダイナミックな姿に感動する砂谷ファミリー、息をのむほどのすごさだ。

ほかにも鍾乳洞の道中には、大きな形をした「黄金柱」にはじまり、飲むと元気になると言い伝えられている「長寿の泉」(※生水なので飲めない)や、「くらげの滝のぼり」、「石柱の宝」など、50カ所を超える見どころがある。
竜ヶ岩洞の年間気温は平均18℃。夏はひんやりと涼しく、冬は温かくて快適なところも人気の秘密だ。洞内をまわるのにかかる時間は、ゆっくり楽しんで1時間ほど。出口には“竜ヶ岩洞発掘記”ともいえる「洞窟資料館」も常設。


風の吹きだす小さな窓が大空間の発見の糸口となった!……その軌跡と奇跡を知ることができる資料館。その物語は漫画になるほどのおもしろさで、パパも「発掘記」に夢中。

竜ヶ岩洞のすべての探索を終え、クルマに戻った3人。「楽しかったね~。また来たいな!」と健太くん。その表情を見て、ママも満足げ。RAIZEはご覧のように、後部座席の足元や頭上空間が広くゆったり過ごせるので、移動中もストレスフリー。前後席間の距離も十分確保されている。

「久しぶりに帰りは浜名湖に寄って行こうか?」とママ。「ママ、どうせウナギを食べたいんでしょ」と健太くん。「では、ママのためにまだ行ったことないお店を探しましょうか~」と、スマートフォンと連動したディスプレイオーディオを開き、大画面でリサーチを開始するパパ。
砂谷ファミリーの、本日の後半戦が始まった。
紺谷宏之
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