義理から感謝へ?変わりゆく令和時代のバレンタイン

東京ウォーカー(全国版)

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平成から令和へと元号が変わり、初のバレンタインデーがまもなくやって来る。日本においてバレンタインといえば、女性から男性にチョコレートを贈るイベントとして長年親しまれてきたが、愛を伝える「本命チョコ」に加え、職場などでお世話になっている人に渡す「義理チョコ」、同性の友人にプレゼントする「友チョコ」、自分で楽しむ「ご褒美チョコ」など、時代と共にさまざまなスタイルが生まれてきた。

令和初のバレンタインには、どのような傾向があるのだろうか?明治が首都圏・中京圏・関西圏の15~74歳の男女2000人を対象に行った、バレンタインに関する意識・実態調査「バレンタインチョコ白書 2020」によると、キーワードの1つに「感謝」があるという。今回は、チョコレートジャーナリスト・市川歩美氏のコメントと共に、明治が予測する2020年のバレンタインの傾向を紹介しよう。

義理チョコが“サンクスチョコ”に進化する!?


義理チョコをあげる相手は、父親が1番多い


2020年のバレンタインで、義理チョコをあげる予定と回答した人数は728人。その相手は「父親」(34.5%)が1番多く、次いで「職場関係」(26.8%)、「配偶者」(25.3%)となっている。注目すべきは、義理チョコを贈る理由だ。

【写真】実は“義理”ではなかった?義理チョコをあげる本当の理由が明らかに


父親の場合、「日頃の感謝の気持ちを伝えるため」(53.4%)がダントツトップとなっており、2位の「年中行事だから。いつもあげているから」(22.3%)を大きく引き離している。贈る相手が職場関係者のケースでは、「日頃の感謝の気持ちを伝えるため」(28.2%)、「コミュニケーションをよくするため」(26.2%)が上位に並び、「お付き合いとして」(15.9%)、「年中行事だから・いつもあげているから」(14.9%)は、1割台にとどまる結果となった。

昨年12月に開催された「チョコレートフォーラム2019」に登壇した、チョコレートジャーナリスト・市川歩美氏


義理チョコと聞くと、どうしても「義務感」や「付き合い」というイメージが先行してしまいがちだが、実際は感謝の気持ちが込められている場合が多いようだ。市川氏も「女性から男性への告白として始まったバレンタインが、今では日頃の感謝をチョコに託して伝える日となり、ラブよりもライク、さらにはサンクスの記念日としてすっかり定着しているようです」と近年の傾向を分析している。

“健康チョコ”は贈る相手に合わせて機能を選ぶ時代に


健康効果に注目が集まっている、高カカオチョコレート。バレンタインの“サンクスチョコ”としての需要も高まっているという ※写真はイメージ


では、“サンクスチョコ”にはどのようなものが選ばれる傾向にあるのだろうか。そのうちの1つが “健康チョコ”、すなわち美容・健康効果が期待されるカカオポリフェノールをたっぷり含む、高ポリフェノールチョコレートだ。

20代女性の半数が“健康チョコ”を選びたいと回答


バレンタインにチョコレートを贈る予定のある女性1173人に、「健康にも良さそうなチョコを選びたいか」と質問したところ、約半数(54.0%)が「選びたい」と回答。年代別に見ると、20代女性が昨年の38.9%から今年は50.6%と、11ポイント増加している。中高年だけでなく、若い世代にもチョコレートの健康効果が認識され始めているようだ。

贈る相手に合わせて健康機能をチョイス


さらに、ただ健康に良いチョコレートを贈るのではなく、相手に合わせて健康効果を選ぶ人が増えているというのも、注目ポイントの1つ。相手別にどのような健康効果のチョコレートを選びたいか尋ねたところ、夫および父親にあげる場合は、どちらも「糖質の吸収がゆるやかなチョコ(低GI食品)」(夫・32.4%/父親・34.8%)が1位に。恋人へは「脂肪分解の働きのあるチョコ」(25.1%)、女友達へは「美肌に良さそうなチョコ」(64.7%)がそれぞれ1位になった。

娘から父へのチョコは手作りが人気


父親に手作りチョコレートをあげる10代女性が多い結果に


“健康チョコ”が人気を集める一方で、父親にチョコレートをあげる10代、20代女性には、手作り派が多いという結果も出ている。10代女性では53.3%と半数以上、20代女性でも21.6%が手作りチョコを父親に贈る予定と回答しているのだ。

市川氏はその背景について、「最近は手作りチョコのレシピが動画で配信されていたり、必要な材料がすべて入ったキットが、身近な場所でたくさん販売されていたりします。手作りのハードルが下がった、ということもあるかもしれません」と分析。さらに「母と娘で一緒に作ってあげるのも、お父さんにとっては嬉しいパターンですよね。娘も楽しく親孝行ができて、父親もハッピー。win-winなバレンタインの形といえます」と話している。

令和初のバレンタインはちょっぴりリッチに


バレンタインチョコレートの予算は、平成よりも約200円アップ


なかでも20代女性の職場関係者への予算が増えている


また、バレンタインチョコにかける予算は平均4923円と、昨年に比べ221円アップ。なかでも20代女性が5552円と、全年代の中で最も額が大きくなっている。そこで20代女性の予算を相手別に見てみると、職場関係では昨年の889円から1773円へと、ほぼ2倍にアップ。この結果について市川氏は「若い女性が職場の人間関係をより良くしたいと考えた時、バレンタインはチャンスのひとつ。チョコ予算も必然的に増額されたのではないでしょうか」とコメント。感謝の気持ちが価格にも反映されている、という見方もできるかもしれない。

みんなで“チョコパ”を楽しむ花金バレンタイン


特に10代・20代の若い世代において、バレンタインに“チョコパ”を楽しみたいと考えている人が多い


その他には、「バレンタインデーをどのように過ごしたいか」との質問に対し、男女ともに3人に1人が「自宅や誰かの家でチョコレートパーティーをしたい」(男性38.5%、女性35.8%)と答えているのも興味深い。

チョコレートパーティーの内容について、市川氏は「コンビニで買えるようなチョコやドリンクを持ち寄り、写真や動画を撮って、ワイワイ楽しむ。そんなカジュアルなチョコパーティーが考えられます」と見解を語っている。2020年のバレンタインデーは、金曜日。感謝を伝える“サンクスチョコ”と共に、仲間同士で楽しむチョコレートパーティーも盛り上がりを見せそうだ。

水梨かおる

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