東京都内で”秘境ラーメン”巡り!わざわざ訪れて味わいたい本当に旨い一杯

東京ウォーカー(全国版)

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数多の鉄道路線が走る東京にありながら、電車でアクセスしにくい場所に店を構える”秘境ラーメン”店。そんな立地にもかかわらず、ラーメンフリークたちが通い詰める本当に旨い一杯があると話題を呼んでいる。確かな味を求め、いざ日帰りラーメン旅へ!<※情報はラーメンWalker東京2020より>

「のんきや」(西多摩郡奥多摩町/奥多摩駅からバス約23分)


自信を持って作り続ける令和に語り継ぎたい一杯


創業は1918年、大正時代から実に4つの元号をまたいで営業する「のんきや」。現在3代目として腕を振るう清水榮司さんは、1989年に店を継いだ。「ラーメン作りは完全に素人。2代目は直接教えてくれなかったので、目で見て覚えた」。正解がわからぬまま作り始めたラーメンに、自信が持てなかった清水さんに転機が訪れたのは2001年。ラーメンの鬼と呼ばれた故・佐野実さんが監修するラーメン本に紹介され、「間違っていない、これでいいと自信を持てた」そう。

以降、確信と共に作る一杯は、自家製麺の豚骨醤油。時間をかけて旨味を抽出するスープはコク深く、野菜の甘味を含みながら、あと味はすっきりしている。そこに細麺ながら強いコシがある自家製麺がよくなじむ。古希を迎えた清水さんは、「これまでは先代の味と同じものを作ってきた。でも近ごろは太麺が好きになってね。スープももっと野菜の甘味を強くしたほうが好みだなって。だから最後に今、自分が好きなラーメンを出してみたいなって思うんだよね」と、いたずらっぽく笑った。

ほぼ透明な1日目のスープ。3日目にはアメ色に変わっていく


人気メニューは「手打中華そば(醤油)」(700円)。強いコシが自慢の自家製縮れ麺に、コクはあるがあっさりとしたあと味の“こっさり”スープが絡む。代々受け継がれるタレを継ぎ足して作るチャーシューは、口中でホロリとほぐれる柔らかさ。タレはスープの醤油ダレとしても使用する。

<住所:西多摩郡奥多摩町原368-4 / 時間:10:30〜17:00 / 休み:不定>

「たちばな家」(西多摩郡檜原村/武蔵五日市駅からバス約20分)


【写真】創業約70年の老舗が作る美麗スープとなめらかな自家製麺


周囲を自然に囲まれた檜原村に初代が店を開いてから約70年。遠路はるばるラーメンフリークが足を運ぶ老舗には、変わらぬ味があった。「先代の味そのままの昔ながらの中華そば」を作り続けるのは、3代目として店を切り盛りする高木卓哉さん(高木の高は正式にははしごだか)。ホテルの厨房で和食を学び、有名ラーメン店で修業を積んだものの、幼少時に何度も味わった祖父である初代の味を守り続けている。

鶏ガラと豚骨をベースに煮干しや昆布を加えたスープは、秋川の清流を思わせる黄金色。香りがよくすっきりとしたその味を、自身の手のひらの感覚を信じ、毎日配合を変える自家製麺が持ち上げる。檜原村はサイクリングやハイキングの名所としても知られ、自転車や山歩きを楽しむなじみの客が訪ねてくることがあるそうだが、「これこれ。昔から変わらないね」と言われるのが何よりうれしいと語る高木さん。麺を打ちながら、「これからもこの味を守っていくだけです」と、前を見つめる。

自慢の黄金スープ。シンプルながら奥行きを感じさせる優しい味わい


おすすめは「わんたんめん」(880円)。煮干しがほのかに香るすっきりクリアな醤油スープが、喉越しのいい手打ち麺によく絡む、昔ながらの中華そば。麺と同じ生地を極限までのばした極薄のワンタン、柔らかな食感を保つためにレアぎみで仕上げたチャーシューもおいしい。

<住所:西多摩郡檜原村本宿5574 / 時間:11:00〜19:00 / 休み:火曜>

「らーめん にじいろ」(八王子市西寺方町/高尾駅からバス約10分)


店内に製麺機を完備。「まだまだおいしくできる」と今も試行錯誤を繰り返す


大和ラーメン学校で学んだ店主の松田憲昭さんがこだわったのは、うまみ調味料を使わない自家製麺のラーメン。北海道産の小麦「春よ恋」を使う全粒粉入りで歯切れのよい麺に、スープは大量の鶏ガラや香味野菜などで取る動物系と、北海道産の真昆布、伊吹いりこなどから取る魚介系を合わせている。タレに千葉県の濃口醤油を使った醤油らーめんは、まるで日本そばを食べているかのような感覚になるはずだ。

日本そばを食べているかと思わせる歯切れのよい麺+すっきりスープ


人気なのは「醤油らーめん」(650円)。コクと旨味を備えた鶏と煮干しのダブルスープに、濃口醤油のキレと香りが加わるスープはあと味のよさが自慢。スチームコンベクションオーブンで低温調理された肩ロースは、しっとり柔らかな仕上がりだ。

<住所:八王子市西寺方町67-4 / 時間:火曜~木曜11:00〜14:00、17:00〜20:00、金曜~日曜・祝日11:00〜15:00 / 休み:月曜(祝日の場合は翌日)>

「横浜らーめん 湘南乃家」(西多摩郡瑞穂町/箱根ケ埼駅よりバス約5分)


スープのバランスをとることが大事と語る店長の永山義孝さん


住所は”富士山”、最寄り駅は”箱根”という横浜家系ラーメンの店「湘南乃家」は、国道16号沿いにある。徒歩では行きづらい場所ながらいつでもにぎわっているのは、名店「武蔵家」の創業者が手がける旨い一杯が味わえるから。ガラの具合に合わせて微調整を繰り返す濃厚なスープが、酒井製麺の縮れ麺によく絡み、その魅力でリピーターを獲得してきた。夏場のかき氷の提供など、子供が喜ぶサービスも人気の秘密だ。

「武蔵家」創業者が手がける店は子供が喜ぶサービスも充実


おすすめは「湘南スペシャル」(850円)。一日中火を止めず乳化したスープは濃厚ながら鶏油が香り、最後まで飲み干したくなる。自家製チャーシューやたっぷりのキャベツに加え、特注の有明海苔を合わせた一杯は、ご飯との相性もいい。

<住所:西多摩郡瑞穂町駒形富士山130-1 / 時間:11:00〜24:00(LO23:30) / 休み:木曜(※変更の可能性あり)>

今回はわざわざ訪れてでも食べたい4つのラーメン店を紹介した。いずれも味は「ラーメンWalker東京」のお墨付きなので、ぜひ本誌を片手に日帰りラーメン旅にでかけよう。

※表記価格は消費税8%時の税込価格となります。2020年2月現在、消費税率が10%に変更され、税込価格が変更となっておりますのでご注意ください。

※掲載されている情報は2019年8月26日時点のものです。紹介店舗の価格や内容、データなどの変更のほか、季節により掲載商品の取り扱いがない場合がありますのでご注意ください。

ウォーカープラス編集部

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