世界一売れているのは日本!爆発的ヒット『ルビーチョコ』今年はどうなる?人気の秘密をメーカーに聞いてみた

東京ウォーカー(全国版)

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「ルビーチョコの世界最大市場は日本」と語る、バリーカレボージャパン株式会社・若林洋介さん


鮮やかなピンク色と、フルーティーな味わいが特徴のルビーチョコレート。2018年にバリーカレボー社が本格発売すると、その独自性に注目が集まり、翌2019年は同社の予想の20倍の売れ行きをマーク。バレンタインが近づく今もなお好調に推移しているという。昨年のバレンタインで爆発的に広まったルビーチョコだが、今年のバレンタインではどうなるのか。バリーカレボージャパン株式会社マーケティングマネージャーの若林洋介さんに、盛り上がり続ける日本のルビーチョコレート市場について話を聞いた。

“第4のチョコ”、ルビーチョコレート元年の売り上げは予想の20倍


ダーク、ミルク、ホワイトに続き約80年ぶりに新たに登場した「第4のチョコレート」


ダーク、ミルク、ホワイトに続き第4のチョコレートとして約80年ぶりに発表されたルビーチョコレートは、2018年10月にバリーカレボー社が業務用に開発した「カレボー ルビーチョコレートRB1」が販売されて以来、ショコラティエやパティシエから爆発的な注目を浴びている。「近代洋菓子の歴史や製菓理論学を塗り替える革命的な素材」という有名シェフの声もあった。その人気ぶりを若林さんは次のように振り返った。

シェフ等へのプロフェッショナル向け「ルビーチョコレートRB1」


【若林さん】シェフ等へのプロフェッショナル向け「ルビーチョコレートRB1」を発表してから初めてのバレンタインとなった昨年(2019年)は、かなり盛り上がった印象がありました。特にパティシエの方々やシェフの方にかなり気に入ってもらい、当社の売り上げ予想の20倍に。また年に一度のチョコレートの祭典“サロン・デュ・ショコラ”でもブースを出し、来場者の方にサンプリングとしてお配りすることでチョコレートファンの間での認知度が一気に上がった印象がありました。

「いちごのチョコレートじゃないの?」という意見もあったが、今年のバレンタイン商戦でのルビーチョコの反響はどうだろうか。

【若林さん】昨年のバレンタインに広まったおかげもあって、去年より“ルビーチョコレート”をいちごやベリー系のチョコレートだと思っている人が減った印象ですね。ルビーチョコレートは天然のカカオ豆由来の着色料を使っていないピンク色のチョコレートだとわかってくれる方が増えた気がします。

どこで買える?今年はコンビニでも手に入る身近な存在に


【不二家】ルック宝石ショコラ(ルビーカカオ)


販売して、すぐに感度の高いパティシエやシェフの心をつかんだルビーチョコレート。昨年、夏に行われたチョコレートアカデミーセンター東京主催「チョコレート イノベーション コンテスト」では、ルビーチョコレートを使用したレシピのコンテストが行なわれ、そこには70を超える作品が集まったという。

【写真】森永製菓「カレ・ド・ショコラ<ルビーカカオ>」ほか、各社の商品一挙紹介


【若林さん】優勝したホテルインターコンチネンタル東京ベイの徳永純司シェフのように、普段はコンテストに出ない方も出場し、ルビーチョコレートへの注目度合いを感じました。サロン・デュ・ショコラやタカシマヤさんのアムール・デュ・ショコラでも、ルビーチョコレートを使った商品がかなり出ているので、今年はシェフの皆さんが出されている商品をきっかけに、さらにルビーチョコレートがブームとなってほしいなと思います。

さらにルビーチョコレート2年目のバレンタインシーズンに向けて、去年は見られなかった傾向が見受けられるようになったと若林さんは語る。

【不二家】ルビーカカオクリームのケーキ~フランボワーズ仕立て~


【若林さん】去年は一部のチョコレートファンの方から注目された印象でしたが、今年は大手製菓メーカーさんへも広がっています。具体的には、森永さんの「カレ・ド・ショコラ」からルビーカカオ味が、不二家さんの「LOOK」からもルック宝石ショコラ(ルビーカカオ)という限定商品が、さらにセブンイレブン限定でルビーチョコレートのチロルチョコやハッピーターンが発売されています。

【東京會舘】ひょうたんショコラ ルビー


【若林さん】さらにファミリーマートさんや、成城石井さんなどでも、ルビーチョコをかなり大きく取り上げてくださったり、シャノアールさんやタリーズではルビーチョコのドリンクが発売されたりしています。去年までは「ルビーチョコレートってどこで買えるの?」という声も多かったのですが、今年はスーパーでもコンビニでも買えるようになったので、より多くの人の手に届きやすくなったんじゃないでしょうか。

ルビーチョコレート


今年はより一般層へも広がりを見せているルビーチョコレートだが、その製法は通常のカカオ豆よりルビーチョコレートとなりうる物質を選別し、加工して作られているというもの。そのため、他のチョコレートよりもかなり独自な存在だが、ここまで人気になってしまうと、供給量が間に合わないということはないのだろうか。

【若林さん】半年以上前から「今年のバレンタインでは、ルビーチョコレートを使いたい」という声をいただいていたこともあって、昨年の約3倍のバレンタイン向け注文に対応できました。また、ルビーチョコレートを扱える工場も増やしましたので、よりタイムラグなく供給できています。

日本の消費量が世界一!なぜルビーチョコレートは日本で人気を伸ばし続けるのか


【美十】ルビーショコラのこたべ_1


しかし、若林さん曰く「ルビーチョコレートが世界で一番売れているのは日本」だという。

【シャトレーゼ】カカオを愉しむチョコレート ルビーチョコレート入


【若林さん】ルビーチョコレートが人気なのは、特に日本なんですよ。スイスの本社も日本の動向は注目しています。海外では一部のパティシエからは注目いただいていますが、日本ほど“ルビーチョコレート一色”というわけではないですね。ただ、オランダとベルギーとスペインで売られているユニリーバの「マグナム」という人気アイス商品にルビーチョコレート味が出たり、フルーツフレーバーが人気の傾向にあるイタリアなどでも徐々に商品は増えているようです。

【若林さん】なぜ、ここまで人気なのかの分析までは至ってないのですが、やはり日本人の新しい物好きと、トレンドに敏感なことが勝因かなと思います。

トレンド発信地としての東京、日本の存在は大きい。ヨーロッパ・アメリカ以外では、アジアでもルビーチョコの展開が増えているそう。アジア圏では、シンガポールのパティシエがルビーチョコレートを使った商品を発表したり、コンビニでもネスレがルビーチョコレートのキットカットを出したりとブームが起こり始めているという。

【エーデルワイス】ルビーショコラ チェリー


【若林さん】ただ国民1人当たりの年間チョコ消費量で見ると、スイスは10kg、ドイツは11.7 kgに対して、日本では2.2 kg程度。日本は、従来のチョコレートの消費はさほど目立ちませんが、ルビーチョコでは突出して世界一の消費量を誇っています。近年のハイカカオブームなどもあって、以前よりは消費量が右肩上がりなので、日本のチョコレート市場の盛り上がりにルビーチョコレートが一役買ってくれることを期待しています。

昨年、有名パティシエやシェフから注目を集めたことでチョコレートファンに広まり、今年はスーパーやコンビニでも流通するようになったルビーチョコレート。そのブームは、東名阪だけに留まらず、北海道の銘菓「白い恋人」で知られる石屋製菓のバレンタインコレクションとして、また、福岡にあるザロイヤルパークホテル福岡では期間限定スイーツとして起用されるなど、全国への広まりも見せている。最後に、若林さんにルビーチョコレートの今後の日本での展望について聞いた。

【若林さん】第4のチョコレートとして、もっと認知が広まっていくこと、日本のバレンタインを今まで以上にルビー色に染めることが目標ですね。ルビーチョコレートのピンク色って、すごく元気が出る色だと思いますし、バレンタインが終わっても元気づけられる存在であってほしいなと思います。実際に個別に引き合いのある地方の企業さんからご連絡があったり、当社のシェフに「こういう感じで使ってみたいんだけど」と相談が来たりしているので、これからさらに全国的に広まっていけばうれしいですね。

於ありさ

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