大阪の新施設・児童向け図書館「こども本の森 中之島」が公開 世界的建築家・安藤忠雄さんが設計
関西ウォーカー
大阪・中之島に誕生した児童向け図書館「こども本の森 中之島」が2月29日(土)、報道陣に公開された。

同施設は、大阪出身の建築家・安藤忠雄さんからの「本や芸術文化を通じて子どもたちが豊かな創造力を育む施設として活用するため、中之島公園内に『こども本の森 中之島』を整備し、大阪市に寄附するとともに、運営費用については、広く賛同者を募り大阪市への寄附を呼びかけていきたい」という提案から誕生した。

建物の設計は安藤さん自らが手掛けた。建物規模は鉄筋コンクリート造3階建てで、延床面積は約800平方メートル。建物内3フロアの壁のほとんどが本棚になり、本に囲まれているような内装と真ん中に大階段があるのが特徴。

同館の蔵書数は17,821冊(市民の寄贈4,735冊含む)。本は「自然とあそぼう」「動物な好きな人へ」「将来について考える」など独自に編まれた12のテーマにわけ並べている。絵本、児童文学を中心に並べているが、図鑑など大人でも読み応えのあるものも揃える。基本的に本の貸し出しは行っていないが、中之島公園に持ち出して読むことはできる。同館ゆかりの人の本を定期的に紹介する「あの人の本棚」という特別スペースもあり、1人目は同館の名誉館長を務める山中伸弥さんの本を紹介する。

同館は公共の図書館には珍しく、ロゴマークにこだわり、パインアメで知られるパイン(天王寺区)とコラボした「青いリンゴアメ」や、コクヨ(東成区)の「測量野帳」など、様々なオリジナルグッズも販売。安藤さんが初めて手がけた絵本「いたずらのすきなけんちくか」も扱う。

29日の内覧会には、安藤さんや松井一郎大阪市長らが登壇。松井市長は「大勢の子どもたちが本と触れ合い、本の良さをわかり、文章を読むことで知識と教養、発想力、創造力を豊かにしてもらう。次の世代の大阪のリーダーを生み出す拠点になれば」と期待を寄せる。安藤さんは「(新型コロナウイルスの影響で)開館延期は残念。この図書館に期待している子どもたちが期待をどんどん膨らましてほしい。ここは向かいに大阪市中央公会堂があり、その後ろに府立図書館があって大阪の文化の中心。この文化の中心にやって来た子どもたちが次の時代を担っていただけたら。東京、全国でできないことを大阪から発信できれば」と話した。

当初は3月1日(日)に開館予定だったが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、当面の間、延期することになった。開館日が決定次第、ホームページなどで知らせるという。

■こども本の森 中之島〈所在地〉大阪市北区中之島1-1-38(中之島公園内) 〈開館日〉新型コロナウイルスの感染拡大措置により開館延期中 〈開館時間〉9時30分~17時 〈休館日〉月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し、翌平日は休館)、他・年末年始、蔵所整理期間など 〈入場料〉無料
新城重登
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