ハマの定番おやつ 洋菓子の技術も光る多彩なベーカリー「イル・デ・パン」
横浜ウォーカー

杉田駅から新杉田駅に向かって歩いていると、どこからともなくパンの焼けるいい香りが漂ってくる。その匂いに誘われて次から次へと買い物客が吸い込まれていくのが、「L’ile des Pains(イル・デ・パン)」だ。
洋光台に本店があるベーカリーで、2号店となる杉田店を19年7月にオープンした。本店は住宅街の中にあるが、2号店は杉田駅と新杉田駅から近くアクセスしやすい場所に位置するため気軽に立ち寄りやすい。

約80種類に及ぶパンはハード系から惣菜系まで様々で、約15種類ほどある焼き菓子類も魅力だ。クッキーやラスクといった定番の菓子から、ガトーショコラ、シフォンケーキ、メレンゲ、レーズンサンドなど、ベーカリーとは思えないバリエーションの多さ! それもそのはず、オーナーの塘 誠二郎さんは洋菓子の技術も兼ね備えた経験豊富なパン職人なのだ。

埼玉県浦和市の「パン工房 風見鶏」や神奈川県横浜市の「ボンヴィボン」などで経験を積んだ後、「パン作りという枠に留まらず、さらに知見を広めたい!」と新たな目標を掲げて洋菓子の世界に飛び込んだ。神奈川県相模原市の洋菓子店「C'est la Saison!(セ・ラ・セゾン!)」では3年間修業し、ベーカリーの修業だけでは知ることが出来なかった素材の扱いや加工の仕方などを学んだ。
その経験をパン作りにも活かし、デニッシュにはシロップを打ったスポンジを敷くなど塘さんならではのアレンジが随所に見られる。製菓技術を取り入れた菓子パンや焼き菓子類は、スイーツ店にひけをとらない美味しさなのでぜひチェックをしてみてほしい。
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濃厚チョコを堪能できる「バケットショコラ」

チョコレート好き必見のパンが、ココア風味の生地にダークチョコレートを惜しみなくたっぷり使った「バケットショコラ」(260円)。
フランスパンの生地を長時間発酵させてもっちりとした食感にして、粉の旨味も引き出した。噛みしめるたびに深みが増していくチョコレートは幸せそのもの! オーブンで温めたらとろ〜りとろけるチョコレートの食感も楽しめる。
フルーツとナッツをギュッと閉じ込めた「フリュイ」

一見シンプルな見た目だけど、とても贅沢な味わいなのが「フリュイ」(200円)。
生地を切ると、オレンジ、クランベリー、クルミ、アーモンドが断面から顔を出し、その密度に驚く。生地に対して具材を60%も入れ、噛みしめるたびにフルーツの濃縮した甘味やナッツの香ばしい味わいが広がる。
バターの代わりにオリーブオイルを入れて香りを出し、しっとりした食感に仕立てたのも魅力だ。
2時間半で約500個が瞬く間に完売した「チキンカレーパン」

「チキンカレーパン」(220円)は、メディアでもよく紹介される看板商品。日本カレーパン協会の「カレーパングランプリ2018 東日本揚げカレーパン部門」で金賞を受賞した逸品だ。
大きな丸いボール状の生地は、カリカリもちもち! 表面はフランスパンと食パンから作られた2種類のパン粉をまぶして食感のアクセントをつけ、湯種を加えてもっちりとした食感に仕上げた。

割ってみると、大きな鶏肉がゴロッと出てきて誰もが驚くはず! 8種の野菜と共に4時間煮込んだ後に1日寝かせた自家製カレーはコクと旨味たっぷり。ほんのりとスパイシーな余韻が食欲をそそるが、子供でも食べられるマイルドな辛さに仕上がっているのが人気の秘訣だ。
日によってはすぐ売り切れてしまうこともあるので、「チキンカレーパン」が目当ての場合は夕方前の来店がおすすめだ。
豊富なレパートリーはワクワクと目移りし、いつ来ても驚きがあって飽きない。食事用からおやつまで今食べたいパンに「イル・デ・パン」で出会えるはず。
【取材・文=磯崎 舞/撮影=島本絵梨佳】
磯崎舞
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