【編集部の東北体験記/4】青森ねぶた祭に参加!
東京ウォーカー(全国版)
原色を基調とした巨大な灯籠『ねぶた』を引き回し、その周りをハネトと呼ばれる踊り手達が飛び跳ねながら踊り、盛り上げる。夏の風物詩、ねぶた祭を知らない人はほとんどいないくらい日本を代表する祭りと言っても過言ではない。
古来より神を祀るために行なわれるのが『祭り』だが、このねぶた祭は祀られる神様がいないめずらしい祭りである。一般市民による一般市民のための祭りであるため、ハネトの正装さえすれば県外の人でも観光客でも異文化でも、誰でもハネトとして参加が可能なのだ。そんなねぶた祭にハネトとして参加してきた。
事の発端は旅行会社に勤めている友人のお誘い。突然『青森ねぶた祭でハネトとして参加出来るけどやってみない?』との連絡があった。おもしろそうなのでもちろん二つ返事でOKを出す。
この度私がお世話になったのは、JR東日本の団体。JR東日本はねぶた祭の期間中、一日400名のハネトを募集し、衣装や花笠を貸出、着付けまでしてくれるという。というわけで参加当日の8月6日、ハネトになるために、青森駅近くJR東日本の控え所へ向かった。控え所では、数人の女性達によって着付けが行なわれ、次々とハネトが生まれていく。色鮮やかな衣装に包まれたハネト達はもはや県内外の区別などつかない。
ねぶた祭を見るのも初めてな私は、ハネトとして参加するのももちろん初体験である。何もわからず周りの見よう見まねで、数百人の輪の中でとりあえず一緒に飛び跳ねてみた。片足2回ずつケンケン、難しい動きではなくすぐ出来る。飛び跳ねながら、先導の叫ぶ『ラッセラー!ラッセラー!』に続き、大声で『ラッセーラッセーラッセーラ!!』と叫び、少しずつ進んでいく。5分もすると汗びっしょり。喉がカラカラで、足が重くなっていくのがわかる。『これを2時間も続けるの!?』と不安になったが、途中休憩も交えつつ間近に迫るねぶたを真下で見上げながら、ゆっくり運行コースを一周すると、あっという間に2時間が経ってしまった。
ハネト最後尾にいると迫ってくる巨大なねぶた。煌々と光りながら右へ左へと方向を変え大通りを練り歩き、動く度に沿道の観客から歓声があがる。囃子方の笛太鼓がカラダに響き、耳を貫く鈴の音、数百人が声を揃えて叫ぶ『ラッセーラ!!』の掛け声の中心部でそれらを感じると、あまりの迫力に興奮してトリハダが立った。『跳ねてこそのねぶた』とは、体験しないと分からない凄みと言えるかも。
今回私は友人を介しての参加だったために、団体に属しハネトの衣装を借りたが、個人で正装をすれば好きなねぶたの近くで跳ねることも出来る。ハネトの衣装は着付け付きで4000円くらいから青森駅近くのデパートや呉服店でレンタルが可能だ。
一緒に飛び、跳ね、叫び、生まれる一体感。鳴り響くハネトの鈴の音。そして間近に迫る巨大なねぶた。来年のねぶた祭は、是非ともハネトとして体験してほしい。
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