大相撲十一月場所に新大関として登場! 福岡県出身の新大関・琴奨菊の素顔とは?
九州ウォーカー
福岡県柳川市出身の新大関・琴奨菊。11/13(日)から始まる大相撲十一月場所は地元・福岡での開催ということもあり、先場所では惜しくも逃した優勝への期待が高まっている。福岡ウォーカー編集部ではこの福岡出身のニューヒーローの素顔に迫るべく、単独インタビューを行った。
―大関昇進おめでとうございます。本当に素敵な笑顔ですよね。その笑顔の秘訣は何でしょう。
「自分でもまったく意識していないんですよ。自然に笑顔になるんです(笑)。母からも『勝負師たるもの笑顔を見せてはいけない』とたしなめられました。でも取り組みが終わって付き人が目に入ると、ついホッとしてしまうんです」
―お休みの日は何をされてるんですか?
「釣りが好きでね。この前、玄海に行った時なんかカンパチねらいでマグロが釣れたんですよ。ほかにはスポーツを見るのも好き。特に野球。野球選手には友達も多いからね。今年はホークスが優勝してくれて本当にうれしかったなあ」
―故郷の味といえば?
「まずすぐに浮かんだのが高菜ね。それから明太子。帰ると必ずうなぎも食べるよ。せいろ蒸しの甘いタレが染みたご飯がおいしいよね。あと何といってもうどん。こっちのうどんはスープも麺も全然違うよね。うどんで一番好きなのは、肉うどんの肉トッピング(笑)」
―相撲を始められたのはおじい様の影響ですよね。
「家族がみんなスポーツ好きで、スポーツはどんどんやれっていう家系でしたからね。ソフトボールと柔道をやっていました。小学校2年生の時にわんぱく相撲を始めると、祖父が庭に土俵を作ってくれました。それからはみんなが遊んでいる間もずっと相撲の練習をしてましたね」
―遊びたい盛りにそれは辛くなかったですか。
「嫌だったけど、言えない雰囲気もありましたね。でもいま考えると、祖父をはじめ家族を喜ばせたかったんだと思います」
―力士になりたいという気持ちはいつごろから芽生えたのですか。
「祖父たちとテレビでずっと観戦してましたからね。保育園のアルバムでも、将来の夢の欄には『おすもうさん』と書いていました。本当に小さなころからの憧れです」
―相撲のファンでもあった琴奨菊関ですが、あらためて相撲の魅力とはどんなところでしょう。
「裸と裸のぶいつかり合いというのはほかでは見られません。自分はあまりきわどい相撲は取りませんけど、紙一重の勝負や、小さな力士が大きな力士を倒す一番も見所です。力士は本当に一瞬の勝負に命をかけています。ひどく単純に見える相撲ですが、単純だからこそ迷うんです。極めてゆくにつれてその奥深さを思い知ります。相撲について考えて気づいたのは、取り組みで自分の思い通りにできるのは『立会い』しかないということでした。肌が触れた瞬間、体は自然に動きます。だからその前の『立会い』を大事に、頭を使って考えて相撲をとっています」
―そのことに気づいたのはいつですか?
「スポーツ選手もそうなんですが、みんな何かパチンと起点になるようなことがあって変わると思うんです。去年の九州場所、2勝5敗で中日を迎えました。地元に帰ってきたのに、こんな成績で情けないという気持ちでいっぱいでした。けれども、地元のファンのみなさんがそれでも自分に大きな声援を送ってくれる。それに応えたい、どうにかしたいと思った時に、自分の中でパチンと何かが変わりました。それから相撲をもっとシンプルに考えることができるようになり、6連勝という結果につなげることができました」
―目標の大関像はありますか?
「自分にとって、強い人というのは、自分だけではなくまわり全体をよくしていこうとする人のことだと思っています。魁皇関や白鳳関がそうですね。みんなをまとめて、視野を広くもって、みんなから愛される大関になりたいですね」
―九州場所への意気込みをお聞きかせください。
「いまは日本中が本当に大変な時です。みんなでがんばっていかないといけない時に逃げるような相撲を見せたくありません。真っ向勝負の力と力のぶつかり合いで、自分たちのがんばっている姿を見せたい、相撲を通してメッセージを送りたいと思っています。九州場所では、絶対に盛り上げる相撲をとるので、ぜひ生の熱戦を見にきてください!」
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