不景気に流行るおもちゃは…ボードゲーム!?
東京ウォーカー
世界的な不景気真っ只中の09年。暗い時代だからこそ夢や笑いを求められる。だが、外で遊ぶには金が足りない…。すると遊びは自然に内向きになり、“家で遊べるおもちゃ”が人気になる。その一つがボードゲームだ。
例えばボードゲームの代表格モノポリー。1920年代後半の大恐慌時代のアメリカで考案された後、瞬く間に世界中に広がり、現在では売り上げ2億台を突破する世界No.1のボードゲームだ。“億万長者になる夢”をゲームの中で手軽に味わいたい世界中の人々が、現実を忘れる意味でも熱中しているという。
1960年代にアメリカから日本にやってきて以来アレンジを加えられ続ける人生ゲームも同様に不景気によく売れるゲームだ。世知辛い世相を反映させた「人生ゲーム平成版」(タカラ<現タカラトミー>)など版を重ね、累計で1200万台以上を売り上げる日本一のボードゲーム。日本人に馴染み深いすごろく形式で“束の間の成功”を楽しめる点が好評を博す。
「2/16日現在で人生ゲームの08年度の出荷数量は、07年度“人生ゲームEX”対比で約180%。モノポリーシリーズの08年度の出荷数量も、07年度対比で約140%と売れ行き好調です」(タカラトミー宣伝担当)
不景気の今年はそれぞれ新ラインナップも登場した。不景気で“夢を追うこと”を強化したのはモノポリー。2月中旬発売予定の「モノポリー ワールドエディション」(3780円)は、世界中を舞台にしたワールドワイドなモノポリーだ。世界中のモノポリーファンの投票の結果、ニューヨークなどと並び東京もマス目に選ばれた。プレイヤーは文字通り“世界の独占(征服?)”を目指し、頭脳戦を繰り広げる。
一方で不景気を“パロディ化”して笑い飛ばそうとするのが人生ゲームだ。「人生ゲーム極辛」(タカラトミー、3990円)は、4月発売予定の現代日本を反映した辛〜い内容。「就職難」や「できちゃった結婚」、「フィッシング詐欺」などミョーに生々しいイベントの数々がプレイヤーを待ち受ける。今回は「負のスパイラルゾーン」まで用意され、巻き込まれたが最後、ゲーム上すら人生が上手くいかないことも…。“ゲーム限定”なら、友人がハマればきっと笑える…?
では、不景気はボードゲーム全体を活性化させているのだろうか?常時300〜350点以上のボードゲームを取り扱う高円寺の専門店「すごろくや」に尋ねた。
「ボードゲームの人気は確かに不景気の影響ともいえるでしょう。しかし、今はTVゲームも個人だけでなく皆で遊べる時代。それでもボードゲームが人気なのは、我々売り手の努力によってボードゲームの魅力が認知され始めたからだと自負しています」(すごろくや・丸田さん)。
ゲームのデザイナー(作者)の名前が売り上げにも影響する、世界一のボードゲーム大国・ドイツの商品を中心に、すべてのゲームに日本語の解説書をつけ、その魅力を広めようと努める丸田さん。店を訪れるのは、家族連れ、カップル、ゲーム愛好家など特に偏りはない。ゲーム内容を説明すると“ほぼ間違いなく”魅力を感じて購入するという。店ではオンラインショップも展開している。
「モノポリーが好きなら、M&Aをして遊ぶ“アクワイア”、人生ゲーム好きなら“アグ リコラ”という農場を育てるゲームがオススメです。大人も楽しめる世界観を持ったボードゲームを多数取り揃えています」(丸田さん)。
なにかと家に篭りがちな09年。家族や仲間でわいわいと、趣向を凝らしたボードゲームにハマってみてはいかが?【東京ウォーカー/中道圭吾】
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