アーティストや評論家など名だたるメンバーが集結! 「おおさかカンヴァス」見学ツアー&座談会 ⑤

関西ウォーカー

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おおさかカンヴァス座談会⑤

コタケマンはこの作品を制作している間、その制作過程を公開しながら、つまり自分の生活形態を含めて作品を展示しているのだという。

従ってこの作品を鑑賞しに行くタイミングによっては、作者本人が絵を描いていたりご飯を食べていたり、はたまた寝ていたりボーっとしていたり、そういうことが当たり前にあるわけである(彼女とイチャついている時に人が来たことってないの?と玉置編集長)。自分もこの作品の一部となっているわけなのだが、いったいどんだけオープンマインドなのか。うん、やっぱり変態だ。

そしてこの日はアート界の偉人たちが揃って観覧に来るということで、観覧者たちが見守るなか、奥の座敷で「すみのえサミット」なる座談会が開催された(胎盤入りタコ焼きのFOOD付き)。作品について、アートについて、アーティストとしての在り方について、コタケマンという人間について…などの激論が繰り広げられた。

「僕は自分の作品を展示させてもらえる機会を与えてもらえましたから、こうして好きに出来ていますけど、公開していないだけで“セルフ屋敷”やってるアーティストは僕の周りにはたくさん居てるんですよ。彼らは、自分の家にすごいヤバい作品を作って置いてるんです。そういう才能を持ったアーティストたちと一緒になって、もっと大きく作品を発表していける環境を作りたい。このおおさかカンヴァスも、いまはまだ表には出ていないけど素晴らしくおもしろい才能のあるアーティストたちにとっては最大のチャンスの場なんです」

個人的な力や才能が集まれば、アートという世界で大きなムーブメントが起こせるのではないか。サミットの会話の端々で、コタケマンはそう繰り返していた。

だが、その前に気になるのは5年越しで制作し続けているこの“作品”の結末である。

いったいいつ、どのような形がコタケマンにとっての“完成”となるのだろうか?

「それが…わかんないんですよねえ…。みなさん、僕はどうしたらいいと思いますか?(笑)」。

その問いに対し、会場を後にしたヤノベ氏はこう答えていた。

「彼は以前、作品を見に立ち寄った僕の姿に一瞥もくれずにただひたすら絵を描き続けていた。その姿を見て、この男は本当にものを作ることに魅せられているんやなと感じた。セルフ屋敷は完成なんてさせなくていい。彼はあれを生きている間ずっと作り続けて、あそこで死ぬのが一番いい(笑)」。

その言葉を聞いて、私も深く頷いた。

そんなわけで、まだまだ完成させられないと見えるコタケマンの“セルフ屋敷”へは、是が非でも行ってほしい。いや、行くべきだと言っておきたい。

あの空間でのみ生じている“何か”を、自分で体感してほしいのだ。

以下⑥へ続く

http://news.walkerplus.com/2012/0125/18/

【取材・文=三好千夏】

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