アインシュタインも注目した絵雑誌「コドモノクニ」が話題に!
東京ウォーカー(全国版)
1922年(大正11年)に創刊され、1944年(昭和19年)3月の終刊までに287冊が発行された児童向け絵雑誌「コドモノクニ」。“真の芸術に触れることで、子どもたちの豊かな情操を育てたい”という思いから、美術、文学、音楽を3つの柱に日本を代表する作家や芸術家が5000点にも及ぶ作品を寄せたこちらの書籍が、終刊から70年近く経った今、再び注目を集めているという。
そもそも「コドモノクニ」は、5色製版オールカラー印刷を用いたり、子供が手荒に扱っても傷まないよう厚手の紙が使用されたりと、日本初の試みが多数取り入れられた雑誌としても有名で、文学では野口雨情、北原白秋、西條八十、室生犀星、島崎藤村らが、美術では岡本帰一、武井武雄、竹久夢二、藤田嗣治、東山魁夷といった、そうそうたる顔ぶれが渾身作を掲載していたことでも知られる、極めて芸術性の高い一冊だ。あのアインシュタインが来日した際に祖国に持ち帰ったことや、当時の宣伝広告などから海外にも輸出されていたアートブックでもある。
そんな本書が“名作選”という形式でハースト婦人画報社から復刻され、昨年12月の段階でシリーズ全5巻が発売。昔を懐かしむ年配者や子供向けに購入する主婦層だけでなく、前衛的なアートやデザインを好む若い世代の間でも評判を呼び、好調な売れ行きを見せているそうだ。そんな「コドモノクニ」の復刻を決定した同社のイヴ・ブゴン社長は「本書の芸術性は、国際的に見ても非常にクオリティが高い。ここ数年、自信をなくしているように見えた日本人に素晴らしい財産があることを伝え、自信を取り戻してもらいたかった」と語っている。
本書の復刻に賛同する著名人も多いようで、約300作品が掲載された第1巻には音楽家の坂本龍一さんが、童謡CDをセットした第3巻には作曲家の小林亜星さんが巻末原稿を寄せており、第4巻には女優の常盤貴子さんと草笛光子さんによる朗読CDがセットされている。また、デパートのウィンドウディスプレイに使用されたり、全国各地の書店でフェアが開催されたことを皮切りに、テレビ番組で特集が組まれたり、海外で美術展が計画されたりと、その注目度はますます高まりつつある。誌面と同じイラストがデザインされたポストカードや文具、ハンカチなどが今後続々と発売される予定になっている。【東京ウォーカー】
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