大震災から1年、宮城の夜空に2万発の“鎮魂花火”が咲く

東京ウォーカー(全国版)

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東日本大震災から約1年。各地で追悼イベントが企画される中、被災地の一つ宮城県仙台市では3月10日(土)、震災で犠牲となった人々や遺族のための打ち上げ花火「天国にぶっ放せ!~Shooting up to Heaven」が開催される。宮城県仙台市の泉ヶ岳スキー場で打ち上げられる2万発の打ち上げ花火。その花火は、震災で犠牲になった約2万人の一人一人に向けての“鎮魂”の花火だ。

このイベントは、宮城県を中心に活動する「SCHOP DAN(スコップ団)」の団員が企画したもの。「SCHOP DAN」は、スコップ片手に被災地でがれき撤去、津波で流された被災者の思い出探し、飼い主のいないペットの保護など、さまざまな救援活動を行っている団体だ。

大震災で最愛の夫を亡くした一人の女性、その女性の言葉から鎮魂の打ち上げ花火の企画が始まった。長年連れ添った夫に、伝え切れなかった思いを伝えたいと語る妻。その思いを天国へ伝えるべく、スコップ団の団長であり、花火打ち上げ委員会の実行委員長でもある平了氏が立ち上がったのだ。

当日、会場には被災地の気仙沼市、南三陸町、石巻市など甚大な被害を受けた15市町から、3000人が招待される予定。一般の来場は、会場のスペースや保安距離の制約のため見合わせている。今回の花火大会は私たちが見て楽しむものではなく、天国の家族や友達のために打ち上げるもの、その点は忘れないようにしよう。

実行委員の藤原氏は「私たちが見るための花火ではなく『東日本大震災で犠牲となった方々へ向けて天国に打ち上げる』という基本コンセプトを伝えることの難しさを痛感しています。ただ、たくさんの方々に応援いただき、大変感謝しております。2万発の花火を無事に上げることが皆様の思いに報いることだと思い、頑張っています」と“鎮魂花火”への思いを語る。

多くの命を奪った東日本大震災。その爪痕は深く残り、傷が癒やされるには時間がかかるだろう。しかし、夜空に舞い上がる花火が、犠牲となった大切な人を思う気持ちを天国まで届けてくれるに違いない。【東京ウォーカー】

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