デッドストックの“蔵出し帯”で作ったiPhoneケース!
関西ウォーカー
関西ウォーカー編集部が京都・西陣織のブランド「ひなや」とコラボレートして、オリジナルiPhoneケースを制作、販売している。このコラボ企画は、20~30年ほど前に織られた、ひなやの“蔵出し帯”の存在から始まる。“蔵出し帯”は、職人が丹誠込めて織り上げながらも、小さな織り傷などで商品にできず、蔵の中で眠っていた帯のこと。通常は処分されることも多いそうだが、先代の時代に尊い手仕事によって織られた貴重なものという理由で、大切に保管されていた反物だ。正規なら一反で数十万円の価値があるとされるものも!
この貴重な反物を、現代に甦らせることができないか、そんな思いからこのプロジェクトがスタートした。編集部とひなやの制作チームでミーティングを重ね、「クラシックな帯地で今風のアイテムを作るのはおもしろいんじゃないか」ということで、iPhoneケースを作ることに決定。生地はひなや独創の「組帯(※1)」と、「織綾竹(※2)」を採用。「組み物」の技法は、正倉院に見られるように、官位五位以上の貴族だけに権威の象徴として用いることを許されたという特別なもの。
開発会議では、どんな仕様にするかを議論。スリーブタイプもいいし、がま口タイプも京都らしい…と、メンバーでアイデアを出し合う。結果、「この帯地のよさを生かすためには、できるだけシンプルなものにしたほうがいい」と意見がまとまる。そして、様々なタイプのiPhoneケースを調べつつサンプル作りに入った。どの反物を使うかはもちろん、ストラップが付けられるような仕様、裏地の選定など、ディテールにこだわり試作を重ねた。
「ひなや独特の組帯を使用し、裏地には着物地を使用したこだわりの仕様です。いかにも“和柄を使用しています”といった感じではなく、西陣織のテキスタイルとしての魅力をうまく引き出せたところが気に入っています。存在感があり、手触りや質感もよいです」と語るのは、ひなや代表取締役社長・伊豆藏(いずくら)直人さん。また、同社の畑山幸祐さんは「蔵の中で眠っていた帯を再利用できた事がこの商品の一番の価値だと思います。数十年も前に織られながらも眠っていたひなや独創の帯が、今回の企画でiPhoneケースへと形を変えたことで、少しでも多くの方が日本の伝統技術、手仕事のよさに触れるひとつのきっかけになればと思います」と語る。
全6種類、価格は税込みで各3990円。各色限定100個。ひなやが誇る特別な帯地を使った、特別なiPhoneケース、ぜひ愛用してみてほしい。販売は「角川オンラインショップ」にて。 www.kadokawashop.com
【関西ウォーカー/篠原賢太郎】
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