お化け屋敷よりひんやり! 地獄のアトラクション寺へ
関西ウォーカー
花火、浴衣、かき氷。みんな夏の風物詩。「ニッポンに生まれてよかったーッ!」と、アノ人ばりに叫んでいると、もう一つ大事なものがあることに気付きました。つきあったばかりの中・高生カップル(の主に男子)が、夏に一番行きたくなるデートスポット。そう、「お化け屋敷」です! しかし今年31歳になるKW編集部・薮にとって、お化け屋敷なんて子供の行くもの。「今さら…ねぇ」なんて鼻で笑っていたら、大阪・平野に“地獄のアトラクション”なる異名を持つ寺があるという情報が。「どうせ子供だましなんでしょ」と、ヒマつぶしがてら行ってみることにしました。
地下鉄谷町線平野駅から徒歩13分。「全興寺(せんこうじ)」は静かな町並みに溶け込むように存在しています。境内に入るとさっそく目に飛び込んできたのは、「地獄堂」なる建物。入口の横には「子供に命の大切さを教えるために開いたものです。むやみに恐怖心を与えないでください」と、住職が親に向けて書いたお言葉が。突然、地獄堂の中から小学生くらいの子供らが、「ウギャー!」と泣きながら走り出てきました! えっ、そんなに怖いの?と、背中に冷たいものが走ります。
いやいや、ここで帰れば男がすたる。意を決して中へ進むと、そこには激的にリアルな閻魔様と、巨大な赤鬼、そして骨だらけの鬼婆が! 震える手で、指示通り置いてあったバチでドラをたたくと、不気味な音楽が狭い室内に反響し、モニターに地獄絵図のアニメーションが流れ出します。さらに死後の世界を説明する親切丁寧かつ暗い声のナレーションまで…。「全然子供向けとちゃうやん! これはむやみに恐怖心を与えられるて!!」。さっきの子供を遥かに凌駕する31歳の男の絶叫が、地獄堂の中に響き渡ったのでした。
境内には他にも、地獄の釜の音が聞こえる(らしい)ナゾの石があったり、質問に答えると極楽か地獄行きが判定できるマシーン(薮は満点で地獄行き)など、突っ込みどころも盛りだくさんの内容。近所の悪ガキも閻魔様のド迫力に、ちゃんと親の言うことを聞くようになるという、ご住職の愛情いっぱいの寺院なのです。
「お化け屋敷で女の子の手をつなぎたい」なんて煩悩は捨てて、お盆休みはこのステキ寺で仏の道を学んでみては?
※現在発売中の「関西ウォーカー」19号に、さらに詳しい情報掲載中!
http://www.kxm.co.jp/new/kw/index.html
【関西ウォーカー編集部/薮 伸太郎】
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