“超会議”で燃え尽きた!? イベント後のニコニコ動画“中のひと”を直撃!

東京ウォーカー(全国版)

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会場来場者が9万2384人、ネット来場者は347万766人と大盛り上がりのうちに幕を閉じた巨大フェス「ニコニコ超会議」。初の巨大フェスの開催後で燃え尽きていると思われる“中のひと”たちを直撃! 超会議から3日後となる5月2日に、ニコニコ動画の運営会社であるドワンゴに潜入取材を試みた。

ニコニコ超会議を取材して、その盛り上がりと共に運営の多忙さを痛感した記者。壮絶な“燃え尽き感”を期待してドワンゴ社内に突入すると、やはり社内はガラ~ンとしている。「やはり見事に灰になってる、ふふふ…」とこの後の記事の構想を思い浮かべながら、アポを入れてもらった会議室に。疲れ果てた担当者の登場を待っていると…さっそうと、しかも生気みなぎる顔でニコニコ動画の「運営長」でもある事業推進部部長さんが現れてしまった!!

「思てた表情と違う…」と心の中でつぶやきつつ、まずはストレートに切り出してみる。「やっぱりニコニコ超会議が終わって、燃え尽きてますよね」。ニヤリ、と微笑む運営長さん(ちなみに正式名称はニコニコ事業本部事業推進部の中野真さん)。次の瞬間、嫌な予感を具現化するセリフが室内に響く。「いやいや、ゴールデンウィークに入っているだけで、燃え尽きているわけではないですよ」。

ううう、とたじろぐ記者を尻目に畳み掛ける運営長さん。「肉体的には燃え尽きたが、今回のイベントを通して学ぶことも多く、精神的には落ちていません」。いや、でも…と記者が言葉を継ぐ前に追い打ちがかかる。「(ニコニコ超会議では)全社員が現地スタッフとして稼働しました。普段ゲームを作っている人間や関連会社の人間からも、終了後『やって良かった』という言葉が聞けましたよ」と、どこまでもポジティブな運営長さん。挙句の果てに「ユーザーと“直接コミュニケーションを取る機会”はなかなか持てないので新鮮でしたね。ユーザーの方が楽しんでくれているのを肌で感じることができました」と感慨深そうなコメントも飛び出す始末。4月28日・29日の2日間を含め、準備段階から徹夜続きだったスタッフも、多くの来場者を見ると「自然と体が動いた」という感動的な話を聞くに至り、もう同社のパワーに感服するしかない、と心に決めました。ハイ。

もうココからは、壮大な“プロジェクトX”的ストーリー展開に。「当初は誰もが、実際にお客様がくるのかなと疑問に思っていました。歌ってみた・踊ってみた・アニメ・政治言論など、ニコニコ動画のあらゆるジャンルを『地上に再現する』という前例がないイベントだったので。客層がイメージできませんでしたし、会場がスカスカになるのでは…とも考えていました」と、プロローグ。そして…、初日。「朝5:00に会場の幕張メッセに着くと、列を作っているのは60~100人くらい。徹夜はやめてくださいと告知していたのですが、実はそれを見て“少ないな”という印象がぬぐえず、開場前にヒタヒタと不安が募りました」。

しかし!

8:00になると来場者数は一気に増加。運営長さんは「これは会場が埋まるぞ!」と確信を持つ。若い女性のグループに、50代っぽい夫婦、さらには父と娘と思われる親子…。予想を上回る来場者の多彩な顔ぶれに、今度は「この人数を捌ききれるだろうか」と大いなる不安が運営を襲うことになる。

その不安は現実のものに。膨れ上がった来場者を捌ききれず“玄関口で2時間待ち”という事態が発生したのだ。「入口をたくさん作ることが難しい会場でしたし、入れたら入れたで、中がパンクする、という懸念もありました。正直、手さぐり状態の運営でしたが、お客様の安全だけを重視していたんです」と、苦しそうな表情で遠くを見つめる部長さん。初日のオープニング取材を思い出しながらそうでしたよね、と相槌を打つ記者。と、突然運営長さんがキリッ!とした表情に。「…ですが、2日目には列の整理も上手くいくようになり、お客様をスムーズに案内できるように。評価をいただけるようになりました」。運営長さん、表情輝いてます。なにかを成し遂げた人の後光がまぶしいです。

すっかり部長さんのアツさにやられた記者。もうこの後は、振り返りの独壇場です。「ニコ動上で活動する“ニコニコ技術部”の面々の展示品は『こんなに力の入ったものを見られるとは』と好評でした!」「『政治言論』『囲碁将棋』などのブースも“満員御礼”でした!」「用意したコンテンツはハズレがなく、満遍なく人気でした!」「“スポーツの祭典”として相撲やボクシングを行った『ミドリンピック』も大盛況でした!」。…恐るべしニコニコ超会議。

ひと言も返せずに息も絶え絶えの記者。ようやく「とは言え、課題も見えたのでは…」と投げかけると、運営長さん、ふふふ、待ってましたよ、という表情に。「ひと言で言えばコンセプト通り“カオス”な空間だったんですが、このコンテンツとこのコンテンツを並べてはいけないな、というのはありましたよ。例えばライブステージと隣のブースの間では、“音の干渉問題”があったりしたので。一か所に人が集まり過ぎるという問題も出たりしましたし」。いや、もう突っ込めません。次を見据えているのか、どこまでもポジティブな雰囲気なのです。

いよいよ取材時間も迫り、まとめに入る部長さん。「達成感は得られましたが、まだやれたよな、というのが正直な感想ですね」「毎年開催するかどうか、(開催が)正しいのかはわかりませんが、当社会長の川上量生は、来年の会場の予約は済ませたそうです」「今回でベースはできたので、もし決行するとしたら、その時はさらに企画を洗練させられると思います」。速射砲のようなコメントの最後に、ニヤリと微笑んだ。

ちなみにこの運営長さん(しつこいですが、正式には事業推進部の中野さん)、ゴールデンウィークも関係なく働くという。別れ際には爽やかに「打ち上げはまだなので、これからです」とコメント。記者を通り越し、遙か未来を見据えるような澄んだ瞳で、ヤル気をみなぎらせていた。

なお、同社は夏に「ニコニコ町会議」というイベントを実施予定。北海道・長万部町から東京・八丈島まで、“ニコニコカー”が訪れ、楽しいイベントを展開するとか。鬼のようなエネルギーに満ちた同社の最新イベント。これは詳細発表を待つべしでしょう。結局、記者はドワンゴの勢いを再認識して、取材を終えたのでした。【東京ウォーカー】

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