【小説家デビュー!NEWS・加藤シゲアキ インタビュー:その1】“自分のダシが出てる!?” 小説「ピンクとグレー」について直撃!

関西ウォーカー

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NEWSのメンバーが書いたという先入観は取っ払った方が良い…、そう言わざるを得ない快作。良い意味で、サブカルの匂いがする。自身の活動の場でもある芸能界が舞台。どのようなルーツで、このような小説ができたかについて語ってもらった。アイドルという職業を冷静に捉える姿にも興味を覚えた。

―リバー・フェニックス、斉藤和義、WEEZER、OASIS、コーエン兄弟、ニール・ヤング、カート・コバーンなどといったフレーズが出てきて、いわゆるカルチャー好きじゃないと、ここまでは出てこないと思ったんですね。サブカルとひと括りにするのは、あれかも知れないですけど…。

「この作品でサブカルを感じてくれたインタビューは、初めてですね。確かに、映画の影響は大きいです。あとは、ラジオですね。『タマフル』(ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル)とか。ただ、自分がサブカルを好きというより、それが好きそうなキャラクターを書いた感じです。僕の趣味は、広くて浅いですから。コーエン兄弟もたまたま通った映画館で上映していたからとか、そういう感じですね」

―主人公のりばちゃんの鬱屈した感じとサブカル趣味というのが、何とも言えなくて。

「りばちゃんが、ごっちが売れていくにつれて、ひねくれる感じとかですよね。サブカル好きの人は、ひねくれる感じになるんですよね。メインストリームに対してとかになると」

―そう考えると、加藤君はアイドルというメインストリームにいながら、今回の小説のようなサブカル要素というもののバランスがおもしろいなと思うんです。いつ頃から、小説執筆というのを考えていましたか。

「25歳までに書いてみたいなとは思ってました。ジャニーズ事務所の携帯サイトでエッセイを書いてたんですけど、エッセイって何かが起きないと書けないんです。その頃は何かが起こりそうなところに、自ら寄っていこうとしてました (笑)。フィクションでゼロから書く小説をやりたかったんですよ。エッセイの持つ軽さも楽しいんですけどね。去年の2月に『書いてみれば』と事務所の人に言われ、1週間で構造を考えて約1か月半で書きました」

―その構造は、どういう感じでした?

「とにかく、ひっかかるような作品というか。渋谷育ちなので、渋谷を舞台にしたかったし、観てきた景色の方が書きやすいから、芸能界の話を考えました。2人いて、1人が売れて、1人が売れないというのも、感情移入しやすいかなと」

―先ほど、映画の影響を受けたという話をしていましたが、小説は、どうですか。

「う~ん、『The Catcher in the Rye』(ジェローム・デイヴィッド・サリンジャー著、邦題『ライ麦畑でつかまえて』)とかですかね。今回の小説でいうと、やはり映画の影響が大きいです。メタフィクション的要素は考えていたので、参考にしたのは映画だと『(500)日のサマー』やアニメーション映画の『PERFECT BLUE』ですね。結論を見せてから、それを時系列的に振り返っていく構成は、『(500)日~』ですね。別れるとわかっていて、切なくなる感じというんですかね。わかっているけど、ずるずると引きずられる感じ。ポール・トーマス・アンダーソン監督なんかも、好きですね。読んだあとに、ひきずられる感覚というか」

(その2)に続く URL:http://news.walkerplus.com/2012/0507/20/

【取材・文=鈴木淳史】

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