「電子」から「紙」へ!書籍出版の新しい流れになるか?
東京ウォーカー(全国版)
角川コンテンツゲートは、電子書籍として人気のコミックス「東京ブララブ」(1、2巻。以下続刊)と実用書「東京ブララブガイドブック 東京スカイツリー・浅草」を、6月1日(金)に“紙”の書籍として発売する。“紙から電子”という書籍の今の時流を逆行するかのような展開に、業界の注目を集めそうだ。
「東京ブララブ」と「東京ブララブガイドブック 東京スカイツリー・浅草」は、ともに角川グループ直営の電子書籍配信プラットフォーム「BOOK☆WALKER」で、電子書籍として配信されている。「東京ブララブ」の第1巻と第2巻は、ともに693円、「東京ブララブガイドブック 東京スカイツリー・浅草」が1050円で販売される。
2タイトルはともに「PRIMERO(プリメロ)」というシリーズ内で配信されているコンテンツで、同シリーズは“女子の「大好き」な作品を、全部電子コミックに”をモットーに、書き下ろしコミックを続々配信中。コミック内のリンクをクリックすると追加情報や関連情報を入手することができるなど、コミックと情報が融合した新しい試みも取り入れている。
「東京ブララブ」は、上京した女子大生が「おさんぽ部」を結成し、“見る・食べる・遊ぶ”をテーマに東京のさまざまなスポットを散歩するという観光ガイド的要素を盛り込んだコミック。一方の「東京ブララブガイドブック 東京スカイツリー・浅草」は、5月22日に開業した東京スカイツリーをはじめ、その周辺のお散歩スポット、気になる店などを網羅したガイドブックとなっている。
同社編集制作部の政田拓哉さんは「電子書籍で配信していくうちに、『紙の本でもぜひ』という声が多く寄せられたのがきっかけです。電子書籍が読める環境にない方や、中には上京する両親にプレゼントしたい、という意見も聞かれました」と、紙の書籍化をするに至った経緯を語った。
市場の動向を見据えながら同社はこれからも“紙”と“電子”双方の書籍を販売していく意向だ。「実書籍化に際しては、特に、手に取って気持ちがいいように紙の質感にこだわりました。電子の本と紙の本、それぞれの魅力を出しながら、求められるコンテンツを読者の好きな形で選択できる楽しみ方を提供していきたい」と語る。
今後は「東京ブララブ」の続刊(電子書籍では5月30日現在、9巻まで配信中)をはじめ、電子書籍で人気の高い「王子様探偵」や「G-SKETCH」「昇道解錠執行人」などのコミック、ネコ専門の電子コミック「ねこマンガ缶」などが単行本として刊行予定。
「電子書籍」から「紙の書籍」という時流に逆行するかのような企画だが、電子書籍一辺倒になりがちな業界やユーザーへの1つのアンチテーゼ的な“一石”となるのか、今後の動向が注目される。【東京ウォーカー】
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