慰安婦問題に迫る!沖縄戦時の慰安婦と性暴力問題を掘り下げる画期的企画展
東京ウォーカー(全国版)
戦争が終わって67年、沖縄が日本に復帰して40年となることし、あらためて戦争の傷跡を振り返る「沖縄戦と日本軍『慰安婦』」と題した企画展が、6月15日(金)より、沖縄・那覇市の那覇市歴史博物館で開催中。
「沖縄戦と日本軍『慰安婦』」は、これまでタブー視されることの多かった「日本軍慰安婦」にスポットを当て、日本で唯一の地上戦が繰り広げられた沖縄で開催されるという画期的な企画展。
沖縄には当時、いわゆる“慰安所”と呼ばれていた場所がのべ130カ所以上あったと言われている。民家までもが慰安所として使われたケースもあった。そこにいたのは、朝鮮や沖縄県および県外出身の“慰安婦”と呼ばれた女性たち。知られざる悲惨な状況を知らしめるため、那覇市と沖縄県の女性たちで組織された実行委員会によって、この企画展は実行に移された。
アジア太平洋戦争末期、日本の本土防衛のための「捨て石」 とされ、大規模な地上戦となった沖縄。多数の住民を巻き込んだ沖縄戦の中でも、本展では日本軍の沖縄配備とともに本格化した慰安所設置と「慰安婦」にされた女性たちの被害に焦点を当てている。
これまで表面化してこなかった経緯として、慰安婦にされた女性たちの多くがいまだに沈黙を強いられているという現実がある。ただ、近年は那覇市が刊行した「なは・女のあしあと 那覇女性史(近代編)」や、県内市町村史、個人刊行本などで多くの証言が紹介されており、日本軍の「陣中日誌」にも多くの記録が残されている。
今回の企画展では、その「陣中日誌」はもちろん、第32軍によって設置された沖縄県内の慰安所位置を示すマップなどの歴史的資料をはじめ、調査の結果導かれた、慰安婦にされた朝鮮や沖縄県民の女性たちの実態、そこから派生して、沖縄の歴史や辻遊郭と公娼制度の変遷、現在も続く米軍駐留と性暴力被害の問題まで、体系的に紹介されている。
これまで語られることの少なかった「戦時の性暴力」にスポットを当てた企画として、画期的なことであるニュース性とともに、本展が特に、若い世代に対して、あらためて戦争を考えるきっかけとなることを願ってやまない。【東京ウォーカー】
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