「男性用ネイルサロン」に見る“男らしさ”とは?
東京ウォーカー
男性用化粧品が年々売り上げを伸ばすなど“男の身だしなみ”への需要が高まりつつある昨今。いまだに「化粧品なんて“女みたい”でかっこ悪い」と敬遠する男性も多いだろう。だが、それは本当に“女みたい”なことなのだろうか?
「上昇志向の強い高所得者層ほど、メンズエステなどに通って身だしなみに気を使います。言い換えれば、バイタリティの強い“肉食系”の男性ほど身だしなみに気を使っているのです。肉食系の代表であるホストもそう。“泥臭いこと”が美徳の一つである“男らしさ”の価値観が変わってきているんじゃないでしょうか」。
興味深い話を披露してくれたのは、上野にある男性用トータルサロン「イヤーステーション」の柏木さん。ハンドネイルケア(30分、クイックパック3000円)やフットネイル(45分、4500円)などの“身だしなみの手入れ”を手ごろな値段で提供している。
六本木や麻布などの高所得者層が集う場所ではなく、比較的庶民的な上野という土地に出店したのは、普通の男性に来てもらいたいからだという。
「女性向けの癒しと身だしなみの施設は様々なものが用意されているのに対し、男性用の施設は未整備のものが多い。今は“見た目で差がつく時代”なのにもったいない。イケメン俳優だってみんなメイクをしています。男性が本腰を入れて“美”を追及する時代が来ると考えています」と時代を読む。
最近は「男子に活力がない」「草食系男子が増加している」など男性の“女性化”が叫ばれている。だが、男性用化粧品の売り上げ増やネイルサロンへ通う男性の増加現象は、“男子の女子化”で片付けられるほど単純なものではない。
欧米のビジネスマンの間でネイルケアは常識だ。さらにエグゼクティブになるほど身だしなみに気を使うというが、それはなにも富裕層だけの特権ではないだろう。女性の美への追求が“女らしさ”を失うことではないように、男性の美の追求もしかり。男性の美しさを際立たせることは、時代に合わせた“男らしさ”ともいえないだろうか?
ちなみに、イヤーステーションでは男性のトータルケアということで、女性のひざ枕での耳かき(30分)やマッサージ付きのオイルケア(30分)を各3000円で提供するサービスもある。なんでも“身だしなみ+癒し”の効用は、ストレスの予防につながるとか。一度訪れた客がリピーターとして訪れることも少なくない。
今、世の中の大半の男性は、自分が肉食系でも草食系でもないと感じる“雑食系”のはず。男の価値観が揺れ動く中、今後自分達がどう転ぶかを見極める時がきているのかもしれない。【東京ウォーカー/中道圭吾】
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