ちょいネタも笑える!見てよし、使ってよしの「沖縄薬草本」が完成

東京ウォーカー(全国版)

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沖縄に群生する野草、特に健康面や消炎効果を望める薬草を紹介する書籍「おきなわ 野の薬草ガイド」(ボーダーインク刊)が発売された。

同書は、「ヨモギ(フーチバー)」「ヘチマ(ナーベラー)」「ラッキョウ(シマラッキョウ)」など普段から沖縄で食べられているものから、「セイヨウタンポポ」「テッポウユリ」などよく見かけるものの薬草という視点で見ないようなものまで、全73種類をピックアップ。

「学名」「分類」「特徴」「生育・採取場所」などの学術的な項目をはじめ、すべてに「主な効能」「(体への)作用」を記述。その野草が実際にどういった疾病に効果を発揮するのか、効果的な摂取方法などを、時には写真を用いてビジュアル的にも分かりやすく解説している。

特に面白いのが、クワ科に属する「シマグワ」。「葉」の部分が、咳(せき)、発熱、目の充血、急性結膜炎、吐血に効くほか、「果実」はめまい、不眠症、便秘など、「枝」は手足のしびれ、むくみなど、「根皮」は咳、むくみ、排尿困難など、それぞれ部位によってさまざまな薬効が期待できるのだ。

この書籍を著したのは、大滝百合子(おおたき・ゆりこ)さん。筑波大学人間学類卒業後、アメリカに留学し、マサチューセッツ大学社会学部卒業した。社会学・人類学的視点を交えながら食事、ハーブ、薬草関係の翻訳著述を行い、これまでにもさまざまな著書がある。

経歴から見ると、一見、学者肌のような印象を与えがちだが、この本にはその先入観を一気に打ち消す(?)項目がある。それは、真面目な薬草本らしからぬ「薬草との会話」。「さん」付けで野草に呼び掛けてみたり、野草のコメントにツッコミを入れてみたり、言わば“ひとりコント”の形で寸劇が繰り広げられている。極めつけは大滝さん作詞作曲で薬草ソングまで制作! タイトルは「センダングサの歌」で、ご丁寧に楽譜まで掲載されている。

ただ、そんな息抜き要素はあるものの、実用的な面も忘れない。薬草によっては「レシピ」を掲載し、巻頭では薬草の利用法をイラスト付きで丁寧に紹介している点もうれしい限り。

掲載されている薬草は基本的に沖縄県内で採れるものだが、全国的に流通している野草もあるので、県外の人でも多いに参考になる。そして、一番使えるのは、巻末にある「病気・症状・薬効別」の検索ができること。見ても、使っても楽しく、持ち歩いて使える薬草ガイドが誕生した。【東京ウォーカー】

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